株式会社NTTマーケティングアクトProCXは、神戸市税務部における自動電話応対サービス「AI Worker VoiceAgent」の本格導入が決定したことを発表しました。
AI Worker VoiceAgentが神戸市税務部の一部問い合わせ対応を自動化
本取り組みでは、住民税に関する問い合わせのうち、納税通知書や申告、証明書の取得方法に関する一般的・定型的な質問について、ボイスエージェントが質問の意図を理解し適切なFAQを参照して自動回答します。FAQで回答できない場合は、職員に電話を転送して対応する設計です。
本格導入に先立ち、約3ヵ月間にわたる試験導入が実施されました。運用期間中における回答状況の分析によってシナリオやFAQのメンテナンスを継続した結果、65%以上の自動回答率を達成し、高い成果が確認されました。
この実績を踏まえて本格導入に至りました。
AI Worker VoiceAgentとVOC分析によるチャネル最適化と職員負担の軽減
本格導入では、有人対応チャネルから無人チャネルへの導線を再設計します。利用者自身で解決できる問い合わせについてはボイスエージェントへ誘導し、株式会社NTTマーケティングアクトProCXが、VOC分析に基づいたFAQの設計・整備を担うことで正確かつ効率的な自動応答を実現しました。
VOC分析や導線再設計といった取り組みによって、有人対応への依存を抑え、利用者の自己解決を促進します。職員への転送率低下と電話対応業務の効率化をめざします。実施期間は2026年6月中旬〜2027年3月31日です。
AI Worker VoiceAgentの今後の展開
株式会社NTTマーケティングアクトProCXは今後、FAQの継続的な改善と運用最適化を推進し、市民の自己解決率向上と職員の業務負担軽減の両立をめざします。対応領域の拡大として、他の税目への適用も視野に入れており、すべての問い合わせにボイスエージェントが一次受付を行い、必要に応じて職員が二次受付に対応する体制の構築をめざしています。
また、VOC分析やFAQ自動生成など顧客の声を経営資源・行政運営資源として活用し、継続的なサービス改善を推進する「次世代型コンタクトセンター」への進歩をめざしています。AIと人の強みを融合させた「ハイブリッドCX」の推進も、今後の取り組みの柱として位置づけられました。
AI Worker VoiceAgent本格導入概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 導入先 | 神戸市税務部 |
| 対象業務 | 生成AI自動音声応答サービスを活用した税務部電話問合せ改善業務 |
| 使用サービス | AI Worker VoiceAgent(株式会社AI Shift提供) |
| 年間問い合わせ件数 | 年間約40万件 |
| 自動対応目標 | 一部税目の定型的な問い合わせの70%以上 |
| 試験導入での自動回答率 | 65%以上 |
| 試験導入期間 | 約3ヵ月間 |
| 本格導入期間 | 2026年6月中旬〜2027年3月31日 |
| 委託元 | 神戸市税務部 |
| 受託・FAQ設計担当 | 株式会社NTTマーケティングアクトProCX(大阪市都島区) |
| ボイスエージェント提供 | 株式会社AI Shift(東京都渋谷区) |
trends編集部の一言
年間約40万件の電話問い合わせのうち70%以上を自動対応するという数値は、自治体のコンタクト業務における生成AI活用として一つの水準を示す事例です。自治体DX領域では、生成AIを活用した問い合わせ自動化の実証が広がっており、単なるFAQ整備にとどまらずVOC分析で継続改善する設計を組み込む動きは、業界全体としてのAI導入モデルの成熟を示す傾向と捉えられます。
試験導入で65%以上の自動回答率を確認してから本格導入に進むプロセスは、AI導入のリスクを段階的に低減するアプローチとして注目されました。FAQメンテナンスをVOC分析と連動させることで精度を維持する仕組みは、マーケティング業界における顧客接点の自動化設計にも通じる設計思想と言えます。
References
- ^ PR TIMES. 「神戸市税務部においてAIボイスエージェントを本格導入 | 株式会社NTTマーケティングアクトProCXのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000041216.html, (参照 26-05-22).
