InfiniCloud株式会社は2026年6月末、国産プライベートAI基盤「InfiniCloud® AI」のメジャーアップデート「バージョン2」の提供を開始します。
「InfiniCloud® AI」が目指す「個人で使うAI」から「組織で使うAI」への進化
「InfiniCloud® AI」は、企業の業務や目的に合わせてオンプレミスでも導入できる国産のプライベートAIソフトウェアです。インターネットから物理的に隔離されたAir-Gapped環境での運用にも対応しており、プロンプトや社内データが外部へ送信されることなく、機密情報を安全に活用できます。
RAGによる社内ドキュメントの活用とFine-tuningによる継続学習を組み合わせることによって、部署や用途に応じた複数のAIを育成できる仕組みです。IaaS型・OEM・お客様所有機器へのソフトウェア導入など多彩な形態に対応し、利用量に左右されない固定料金体系のため、為替やコスト変動を気にせず全社で継続利用できます。
「InfiniCloud® AI」バージョン2の5つの強化ポイント
今回のアップデートでは、ハルシネーション対策や情報漏洩対策、AI API管理・AI Agent統制・UI / UX刷新の5点を強化しました。ハルシネーション対策として、従来のAM(Advanced Mode)に加え、より深く考えるEDTM(Evidence-Driven Thinking Mode)と高速なIM(Instant Mode)を新実装しています。
AIが回答前に不足情報を自己認識し、社内ナレッジベースや接続可能な場合は外部Webから必要な情報を自律的に収集・検証する設計で、問い合わせ対応品質の安定化を実現し、お客様からの問い合わせにAIが一次対応できるレベルまで進化しました。情報漏洩対策では、部署・役職ごとの詳細なアクセス制御(ACL / RBAC)を実装し、「誰がどの情報に、どこまでアクセスできるか」を厳格に管理します。
OpenAI互換APIの整備により、既存の業務システムやSaaSへプライベートAIをそのまま組み込めるようになりました。APIキー管理やスレッド永続化、モデル管理、安定したSSEストリーミングを標準提供し、情報システム部門が、社内インフラの構成要素として全社標準活用できます。
AI Agent機能については、利便性が高い一方で個人設定による情報漏洩リスクが懸念されるAI Agent機能を、プラットフォーム側で統制する「情シスが管理するAI Agent」コンセプトを採用しました。
UI / UXの面では、最新のWebフロントエンド技術でアーキテクチャを刷新し、役割に応じてVLM(視覚言語モデル)やLLMを最適配置するマルチモデル制御を採用しています。1つの巨大モデルに依存せず、高コンテキストかつコストパフォーマンスに優れた実運用を実現します。
「InfiniCloud® AI」バージョン2の提供概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | InfiniCloud株式会社 |
| サービス名 | 「InfiniCloud® AI」バージョン2 |
| カテゴリ | 国産プライベートAI基盤 |
| 提供開始時期 | 2026年6月末より順次 |
| 提供形態 | ソフトウェアサブスクリプション、オンプレミス向けアプライアンス、データセンター事業者向けOEM、クラウド版 |
| 価格体系 | 従来と変更なし(月額・年額の固定料金) |
| 主な新機能 | EDTM(Evidence-Driven Thinking Mode)、AI Agent統制基盤、OpenAI互換API、ACL / RBAC、Enterprise Ready UX |
| 所在地 | 静岡県静岡市葵区呉服町2-1-5 五風来館5F |
| 代表者 | 代表取締役CEO 瀧 康史氏 |
| 設立 | 2001年11月 |
| URL | https://infinicloud.com/ |
trends編集部の一言
「個人で使うAI」から「組織で使うAI」へという方向性は、エンタープライズAI導入の文脈で繰り返し語られてきたテーマです。マーケティング業界の文脈に置き換えると、MAツールや分析基盤の導入時に「ツールは入ったが運用が属人化している」「部署間でデータ連携が取れない」という課題は業界横断で観察されており、情報システム部門が統制できる形でAI Agentを中央管理する設計は、業界全体のガバナンス整備に向けた動きと読み取れます。
Air-Gapped環境対応とACL / RBACによる厳格なアクセス制御を組み合わせた構成は、情報管理の要件が厳しい業種・業態でのAI活用に向けたアーキテクチャ選択として注目されます。OpenAI互換APIで既存システムへの組み込みが容易になる点は、マーケティング業界の動向としても示唆を含むのではないでしょうか。
References
- ^ PR TIMES. 「InfiniCloud株式会社、オンプレミスでも動作可能なAI「InfiniCloud® AI」バージョン2を6月末より提供開始 | InfiniCloud株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000028662.html, (参照 26-05-18).
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