株式会社Terrace Rootsは2026年5月1日、国内主要温泉地5エリア(京都や金沢、箱根、湯布院・草津)の旅館30施設を対象に、生成AIにおける引用状況の調査結果を発表しました。
Terrace Roots調査で判明した引用状況の概要
調査では、対象の3媒体に各6クエリを投げた結果、全施設の平均引用率は20.6%にとどまりました。京都や湯布院はAI上での可視性が比較的高い一方、エリア間で差が見られる状況です。
金沢や草津では6施設中5施設が引用ゼロの状態となり、地域間で約5倍の差が生じています。こうした結果から、引用の偏りや構造的な違いが浮き彫りになりました。
主な傾向は次の通りです。
- 金沢・草津では83%がAI引用ゼロ施設
- 引用率上位は老舗・高級旅館が上位を占める
- 英語クエリでの引用は限定的
引用率上位の施設では、草津温泉 奈良屋が18回中16回引用され、高い可視性を示しました。エリア全体の平均引用率が低い中で、特定施設への集中が見られます。
調査結果から示唆されるAI引用の要因
調査では、従来のSEO順位とAI引用との間に強い相関は確認されませんでした。検索上位の施設でも引用されないケースが複数見られています。
今回の結果から得られた主な示唆は以下の通りです。
- 検索順位とAI引用は一致しない傾向
- 第三者からの言及量、特に専門家の評価がAI引用を左右
- エリア間の可視性差は情報密度と関連
また、メディア記事や観光ガイド、書籍など第三者情報が蓄積された施設は引用されやすい傾向が確認されました。自社発信だけでなく外部評価の蓄積が影響するとみられます。
宿泊業界における対応状況と動き
同社代表の松井拓未氏によると、宿泊業界では対応姿勢に差が見られています。早期に動く施設と様子を見る施設の違いが確認されています。
具体的には、次のような動きが見られます。
- 早期に動いている施設は自社情報整備や外部露出を推進
- 様子見の施設は慎重に対応を検討
- 自治体では地域単位の観光戦略として議論が進行
自治体観光部門との意見交換では、生成AI対応が継続的な論点として挙げられています。地域全体での情報発信の在り方が検討されている状況です。
本調査の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 調査主体 | 株式会社Terrace Roots |
| 発表日 | 2026年5月1日 |
| 調査対象 | 国内主要温泉地の旅館30施設 |
| 対象媒体 | ChatGPT、Perplexity、Google AI Mode |
| 主な調査結果 | 30施設中15施設(50.0%)がAI引用ゼロ施設 |
| 今後の予定 | 主要都市を対象にした「シティホテル編」を準備中 |
trends編集部の一言
今回の調査では、半数の施設がAI上で引用されない状況が明らかになりました。生成AIを通じた情報取得の拡大を背景に、可視性の差が顕在化しています。
また、第三者による評価や情報の蓄積が引用に影響する点も示されました。施設単体だけでなく、地域単位での情報整備の重要性が示唆されています。
References
- ^ PR TIMES. 「国内主要温泉地の旅館30軒を生成AIで検索、5割が「AI引用ゼロ施設」と判明 | 株式会社Terrace Rootsのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000179501.html, (参照 26-05-01).
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