コベルコシステム株式会社は2026年4月15日、神戸製鋼所の生成AI CoE活動に、活用推進のパートナーとして参画したと発表しました。
神戸製鋼の生成AI CoE活動とコベルコシステムの参画経緯
神戸製鋼はDX推進の一環として、2023年8月より生成AIの活用に着手し、全社横断で活用を加速させる体制として生成AI CoE活動を立ち上げています。CoE(Center of Excellence)とは、特定分野の専門知見を集約し、全社に展開する組織体制を指す名称です。
同活動では、特定業務における生成AI活用を重点施策として位置づけ、RAG(検索拡張生成)等の技術を用いた機能開発や業務効率化に継続的に取り組んでいます。コベルコシステムは、2024年11月より神戸製鋼の生成AI活用に関する複数のプロジェクトに参画し、要件整理や技術検証の支援を重ねてきた実績が評価され、2025年度より同活動のパートナーとして参画しています。
PoCを起点とした支援内容と取り組みの成果
コベルコシステムの支援は、長年にわたり神戸製鋼のパートナーとして培ってきた業務理解を土台に、単なる技術検証に留まらない「本番開発を見据えたPoC」を起点として推進されました。実際の業務課題に基づくアプリケーション構築や、技術文書・過去のトラブル情報を対象としたRAG検証が実施され、主な柱は次の4点です。
- 業務課題に基づくアプリ構築
- RAGを活用した検証
- データクレンジングと回答品質向上
- アジャイル型の短サイクル検証
これらの取り組みを通じて、本番開発に向けた要件が整理され、調査業務や初動対応といった領域での適用方向性が具体的に描けるようになりました。あわせて、活用の進め方やPoCに関する共通認識が神戸製鋼のIT部門内で形成され、次フェーズの検討に向けた足場が整いました。
本取り組みの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 支援企業 | コベルコシステム株式会社 |
| 対象企業 | 株式会社神戸製鋼所 |
| 発表日 | 2026年4月15日 |
| 参画開始 | 2024年11月(CoEは2025年度から) |
| 主な技術 | RAG(検索拡張生成) |
| 対象業務 | 調査業務、初動対応など |
| 進め方 | アジャイル型の反復PoC |
trends編集部の一言
今回の発表で印象に残ったのは、PoCを「技術検証で終わらせず本番開発を見据える」という考え方です。周辺でも生成AIの試行錯誤は進んでいますが、検証のみで立ち消えになるケースも少なくなく、業務課題から検証、プロンプト最適化までを一連の流れで回す進め方は、実務に根ざした参考例として受け止めました。
製造業のように業務知識や過去トラブル情報が分厚く蓄積されている領域では、RAGの組み方と業務理解の掛け算が成果を左右する、と改めて感じます。「業務で実際に使えるかどうか」を早期に見極める反復サイクルは、非エンジニアの立場からも社内検討の進め方の参考になり、CoEのような推進体制を持つ企業の動きは、引き続き注目したい領域です。
References
- ^ PR TIMES. 「コベルコシステム、神戸製鋼の生成AI活用を推進するCoE活動を支援、本番開発を見据えたPoC推進と活用基盤の整備に貢献 | コベルコシステム株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000168691.html, (参照 26-04-15).
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