ヒューマンリソシア株式会社は、同社が運営するバイリンガル・グローバル人材のための転職・求人情報サイト「Daijob.com」で、グローバル人材の求人動向を分析しました。
語学力に専門性と業務推進力を求める傾向が拡大
今回の分析は、2023年度から2025年度に掲載された国内勤務の正社員求人を、グローバル人材求人として独自集計したものです。示された主なポイントは、次の3点です。
- 6割超が「ビジネスレベル以上」の英語力を要求
- AI活用業務やプロジェクト推進に関する記述割合の上昇
- 語学力に加えた専門性や業務推進力へのニーズ
求人に求める英語レベルでは、3カ年を通じて「ビジネスレベル以上」を求める求人の割合が6割超を占めました。国内のグローバル人材市場では、英語をはじめとする語学力が引き続き求人要件の中心となっています。
日本貿易振興機構(JETRO)の調査では、海外ビジネスを行う企業の約85%が、海外展開人材の人数が「不足している・確保できていない」と回答しました。さらに約89%は、海外展開人材の能力や適性が「不足している・期待水準を満たさない」と回答しています。参照した調査は、第24回 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査(2026年3月)です。
同社の分析でも、企業が求めているのは、語学力を活かしたコミュニケーションだけではありませんでした。専門テーマを理解し、データやAIを業務に活かしながら、社内外および海外関係者と連携して業務を前に進める人材が求められています。こうした状況から、語学力に加え、専門性・実務推進力を兼ね備えた「高度グローバル人材」へのニーズが高まることが推察されます。
AI活用と業務最適化に関する記述割合が拡大
AI活用業務に関する記述割合は、2023年度から2025年度にかけて約2.0倍となりました。AI関連技術業務も約1.4倍に増えており、業務での活用に加えて開発などの技術領域にもAI活用が広がっていることがわかります。
同社は、職務内容および応募条件の記述に独自に設定した語句を含む求人の割合を集計しました。分類別の記述割合と上昇幅は、次の通りです。なお構成比は小数点第2位を四捨五入して表記しているため、数値から算出した差分と変動ポイントの表記が合致しない場合があります。
| 分類 | 2023年度 | 2025年度 | 上昇幅 |
|---|---|---|---|
| AI活用業務 | 3.4% | 7.0% | 3.6ポイント |
| AI関連技術業務 | 7.2% | 9.9% | 2.7ポイント |
| データ・分析 | 30.5% | 40.4% | 9.9ポイント増 |
| 活用・最適化 | 17.8% | 29.0% | 11.2ポイント |
| プロジェクト推進関連 | 40.8% | 53.2% | 12.4ポイント |
| 交渉・提案関連 | 27.0% | 34.8% | 7.8ポイント |
データ・分析関連は約1.3倍、活用・最適化関連は約1.6倍となりました。データを扱うだけではなく、業務改善や効率化、最適化につなげる役割を担う人材へのニーズが高まっていることが考えられます。
プロジェクト推進関連と交渉・提案関連の記述割合も上昇しています。AI活用業務と活用・最適化の双方に該当する求人割合は約2.2倍となりました。AI活用業務とプロジェクト推進の双方に該当する求人割合も約2.2倍で、AIを活用しながら業務改善やプロジェクト推進を担う人材像が求められていることがうかがえます。
職種は営業が伸び業種はIT・デジタル関連が最多
職種大分類では営業の構成比が、2023年度の10.0%から2025年度は12.1%へ上昇しました。カスタマーサービスも2.5%から3.9%へ上昇しており、顧客接点を担う職種の構成比が伸びています。
2025年度の構成比が最も高かった営業職を小分類でみると、法人営業が1.5%から2.6%、海外担当営業が1.4%から1.8%へ上昇しました。海外の市場や取引、サプライチェーンなどに関する記述も見られ、海外商流を理解しながら提案・交渉を担う人材へのニーズがうかがえる内容です。
カスタマーサービスの小分類では、コールセンター管理/オペレーター管理/スーパーバイザーの構成比が0.6%から1.1%へ上昇しています。多言語での顧客対応に加えて、運用管理や業務改善を担う人材のニーズがあると考えられます。
業種を主要グループ別にみると、2025年度もIT・デジタル関連が最も高い構成比を維持しました。構成比は26.4%から27.3%となり、国内のグローバル人材求人ではIT・デジタル領域が引き続き主要な採用領域です。機械・電機・自動車関連はIT・デジタル関連に次ぐ構成比で、製品や技術への理解を前提に海外顧客や社内部門と連携できる人材への需要が続いていると考えられます。
商社・物流関連は3.7%から4.3%へ、不動産・インフラ関連は4.2%から5.1%へ上昇しました。IT・デジタル領域を中心としながらも、商流や物流、インフラ関連領域にもグローバル人材のニーズが広がっています。
Daijob.comの調査概要と運営会社の情報
「Daijob.com」は1998年の開設以来、外資系企業や日系グローバル企業の採用を支援してきました。企業による利用実績は世界27カ国で12,000件以上、累計登録数は91万人にのぼります。
同サイトは、次のような手段でグローバル人材の採用と活躍を支援しています。
- Daijob.comを通じたダイレクトリクルーティング
- 海外転職専門サイト「Working Abroad」の運営
- 合同企業説明会「Daijob Career Fair」の開催
- 多言語で対応可能なRPO(採用代行)
運営元のヒューマンリソシア株式会社は、人材サービスとデジタル活用を組み合わせ、企業の人材課題と労働人口減少という社会課題の解決に取り組む総合人材サービス会社です。近年はAI・RPAなどのデジタル技術を活用し、生産性向上や業務変革支援にも注力しています。
集計対象期間や母数、英語力の区分を含む調査の概要と、運営会社の情報は次の通りです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サイト名 | Daijob.com(1998年開設) |
| 運営会社 | ヒューマンリソシア株式会社 |
| 代表取締役 | 高橋 哲雄 |
| 所在地 | 東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1階 |
| 資本金 | 1億円 |
| 創業 | 1988年 |
| 拠点 | 全国27拠点 |
| グループ | ヒューマングループ(1985年創業・国内340拠点以上・海外4カ国5法人) |
| 調査対象 | 2023年4月から2026年3月にDaijob.comに掲載された国内勤務の正社員求人 |
| 集計件数 | n=26,571 |
| 英語力の区分 | ビジネスレベル以上(TOEIC 735以上)/日常会話以下(TOEIC 730以下) |
| URL | https://www.daijob.com/ |
trends編集部の一言
求人の職務内容や応募条件で、AI活用に関する記述が3.4%から7.0%へ倍増した点は、採用要件が実務の変化を映していることを示す数字です。その点でマーケティングの現場でも、AIを前提にした業務設計が広がっており、募集要件の書き方が変わりつつあるのではないでしょうか。
語学力に加えてプロジェクト推進や交渉・提案の記述が増えている点は、専門性と推進力を同時に求める採用の難しさも示しています。業界全体としては、ツールを扱えることよりも、関係者を巻き込んで成果まで運べるかが評価軸になりつつある段階です。こうした変化は、採用側の要件定義だけではなく、働く側のスキルの示し方を見直す材料にもなりそうです。
References
- ^ PR TIMES. 「グローバル人材求人、「語学+専門性」重視に データ分析、業務改善、プロジェクト推進を担う人材ニーズが拡大 | ヒューマンリソシア株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002131.000005089.html, (参照 26-07-26).
※本記事は一次情報(PR TIMES)を基に編集しています。内容はAIで確認していますが、誤りや最新情報との差異がある場合は、以下フォームよりご報告ください。
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