GoogleがGemini 4 ArgonのGoogle Cloudでの提供を開始、長い複数手順の作業を支援
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Googleは、新しいフロンティアモデルのGemini 4 ArgonをGoogle Cloudで提供すると発表しました。Gemini 4 Argonは、コーディングや金融、法律、サイバーセキュリティ、科学などの複雑なタスクを扱う、Gemini 4ファミリー最初のモデルです。[1][2]
この記事では、Gemini 4 Argonを使える環境と料金、提供地域を整理します。あわせて、コンテキストウィンドウや出力上限など、利用前に確認する条件をまとめます。[1][2][3]
Gemini 4 Argonの機能と設計
Googleは、Gemini 4 Argonを深さと精度を備えるように訓練し、長い複数手順のタスクで強い分野知識に支えられて文脈を保てるようにしました。文章や表、グラフ、画像が混ざった長い文書を読み、元の情報に基づく1つの出力にまとめます。[1]
Gemini 4 Argonには、従来は数時間や数日かかっていた深い複数手順の作業を任せ、使える完成済みの成果物を受け取れます。複数の情報源の知見の統合や時系列のデータ分析、法務・財務・経営向け文書の作成も可能です。
金融の定量作業では、複数手順の元帳照合や表計算の数式、差異分析の自動化を支援します。Googleは、定量モデル全般で計算の整合性や引用の忠実性、数式の正確性が高く、Vals Indexで首位だとしています。
法務の調査では、判例や規制文書を確認し、検証済みの引用と主要な先例を抽出する作業の支援が可能です。Googleは、Harvey's Legal Agent Benchmark(法務の調査と起草)で首位とし、複雑な法的先例の評価でも引用が忠実で回答が直接的だとしています。
長いタスクでのモデルの利用
Gemini 4 Argonは、長いタスクでは完了に向けて作業を続け、終えられない場合はその旨を伝えます。Googleは、システムの境界を守り、取り消せない手順の前には確認のため止まるように訓練しました。
Gemini 4 Argonは、否定的な調査結果も正直に報告するよう訓練されています。探している物が見つからない場合も、そのことを伝えます。
複雑な複数手順のプロジェクトでの利用
Gemini 4 Argonは、複雑な複数手順のプロジェクトを最初から最後まで扱うように作られています。Googleは、オープンソースのAgent Development Kit(ADK)で、自動テストの枠内で一晩自律的に作業させました。
ADKで見つかった最適化は、発表時点でgoogle/adk-pythonに反映されています。長いセッションのメモリ内セッション準備時間は40%短く、コールドインポートは21%速くなりました。
Google社内のコード開発での利用
Google社内の開発チームでは、Google AntigravityでGemini 4 Argonを使い、エージェントによるコード提出が35%超増えました。コードのロールバックも約3分の1減っています。
ChromeチームはGemini 4 Argonを使い、Chromiumの4,000万行のコードベースでリファクタリングを進めました。数百ファイルにわたるアーキテクチャの変更を、数カ月ではなく数週間で終えています。
Gemini 4 Argonでは、着想から動作する試作品までを速く進められます。空間推論や数学的な精度、ビジュアルコーディングの改善が、その理由です。
防御目的のセキュリティ作業での利用
Gemini 4 Argonには、ペネトレーションテストやエクスプロイトなどの攻撃的なタスクをブロックするサイバー対策があります。防御目的では、CodeMenderで脆弱性を見つけて修正する使い方や、利用者独自のセキュリティハーネスとの組み合わせが可能です。
GoogleはGemini 4 ArgonがCWE-Bench v1の脆弱性修正で68%を記録し、首位タイだとしています。Gray Swan Indirect Prompt Injection benchmarkでも、15回の適応的な試行で攻撃成功率0.7%の首位という評価です。
Gemini 4 Argonを利用できる環境
発表時点で、Gemini 4 ArgonはWebやデスクトップ、モバイルのGemini for businessで使えます。企業の開発者やビルダーは、Gemini platformのAPIやGoogle AI Studio、Google Antigravityから利用できます。[1]
Gemini platformのAPIで企業の開発者やビルダーが指定するモデルIDは、gemini-4-argonです。Agent Platformで使う場合は、Agent Platformへの認証が前提です。[1][2]
Agent Platformの準備
Agent Platformで使う場合は、アプリケーションのデフォルト認証情報(ADC)かAPIキーで事前に認証する必要があります。Google Gen AI SDKは、Pythonならgoogle-genai >= 2.30.1が必要です。
次のコードは、Agent PlatformでPythonから質問を送る例です。
from google import genai
client = genai.Client(enterprise=True, project="PROJECT_ID", location="global")
response = client.models.generate_content(
model="gemini-4-argon",
contents="How does AI work?",
)
print(response.text)
公式資料からの抜粋:Gemini 4 Argon のデベロッパー ガイド(クイックスタート / Python(GenerateContent))。対象版・範囲:Gemini 4 Argonデベロッパーガイド(最終更新日2026-10-14)。
上記のコードでは、modelにgemini-4-argon、locationにglobalを指定しています。PROJECT_IDは、実際のプロジェクトIDに置き換えて使います。
CodeMenderでのモデル指定
CodeMenderの既定モデルはGemini 3.8 Flashです。Gemini 4 Argonを使う場合は、cm findやcm verify、cm fixの実行時に--model gemini-4-argonを指定します。[4]
Gemini 4 Argonの提供状況
Agent Platformのgemini-4-argonは、2026年10月13日にGAでリリースされました。確認日時点の提供地域はglobalとマルチリージョンのus、euで、ML処理はマルチリージョンのus、euです。[2][3]
確認日時点の地域一覧に、東京や大阪のリージョンは含まれていません。日本から利用する場合は、指定するロケーションとML処理の場所が社内の要件に合うかの事前確認が一案です。
トークン料金と課金の対象
Gemini 4 Argonには、2026年11月30日まで導入価格が適用されます。導入価格は100万トークンあたり入力2ドル、出力10ドルで、キャッシュ済みの入力トークンは95%割引です。[1]
2026年11月30日の後は、100万トークンあたり入力4ドル、出力20ドルの標準価格が適用されます。グラウンディングを使う場合は内部ツールのシステム命令や関数宣言も課金され、Google検索によるグラウンディングはクエリごとにも課金されます。
コンテキストウィンドウと出力上限
gemini-4-argonでは、1,048,576トークンのコンテキストウィンドウを入力や思考、出力で共有します。主な規則は以下の通りです。
長いデコードは生成を複数のGenerateContent推論に分ける仕組みで、v1とInteractions APIでは使えません。推論の余地は広がりますが、回答が長くなるわけではありません。
Gemini 4 Argonの用途別の選択肢
Gemini 4 Argonでは、作業の内容に応じて思考レベルを選べます。許可リストのみ(Fairwindプログラム)で使える別のモデルIDもあります。[3]
用途に応じた思考レベル
思考レベルはLOW、MEDIUM、HIGHの3つで、gemini-4-argonの既定はMEDIUMです。thinking_budgetやthinking_level="MINIMAL"を設定すると、HTTP 400エラーが返されます。
分類や要約、メタデータの抽出が中心の場合は、LOWにする使い分けが一案です。複数ファイルのソフトウェア開発や正式な証明、アーキテクチャ設計、脆弱性の発見を扱う場合は、HIGHが候補です。[2]
サイバー防御向けモデルの利用
Gemini 4 Argon Cyber Permissiveは、脆弱性の発見やリバースエンジニアリング、エクスプロイトの検証、パッチ生成などの防御的な用途向けの版です。許可リストの背後でGAとして提供され、アクセスはGoogleのチームかFairwindプログラムを通じて申請します。
Fairwindプログラムは限定的な取り組みで、政府や重要インフラ、サイバーセキュリティのパートナーに高度なモデルへの制限のないアクセスを提供するものです。Googleは、同プログラムで審査を経た一部の防御者にサイバーガードレールのないGemini 4 Argonを提供し、能力を全範囲で試せるようにしています。[1]
出典
- ^ Google Cloud. 「Gemini 4 Argon available on Google Cloud, built to help solve your business’ hardest problems」. https://cloud.google.com/blog/products/ai-machine-learning/gemini-4-argon-available-on-google-cloud, (参照 26-10-13).
- ^ Google Cloud. 「Gemini 4 Argon のデベロッパー ガイド」. https://docs.cloud.google.com/gemini-enterprise-agent-platform/models/guides/gemini-4-argon?hl=ja, (参照 26-10-15).
- ^ Google Cloud. 「Gemini 4 Argon」. https://docs.cloud.google.com/gemini-enterprise-agent-platform/models/gemini/4-argon?hl=ja, (参照 26-10-15).
- ^ Google Cloud. 「CodeMender の概要」. https://docs.cloud.google.com/gemini-enterprise-agent-platform/agents/codemender?hl=ja, (参照 26-10-15).
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