Gemini agentがGemini at Work 2026で発表、プロジェクトのエージェント用AI支出に上限設定が可能
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Gemini at Work 2026で、Gemini agentが発表されました。Gemini agentは、エージェントごとの固有のIDやAgent Gatewayによる通信の制御、プロジェクト単位の支出上限で統制できるエージェントです。[1][2]
この記事では、Gemini agentでエージェントのIDや権限、通信を統制する仕組みと、費用を管理する3つの手段を解説します。あわせて、自律型のエージェントを組織に展開する場合に、導入前に確かめる点を編集部が整理しました。
Gemini agentを支えるIDと統制の基盤
発表元は、企業のエージェント施策が成功するか停滞するかを分ける要因として、統制と費用の2つを挙げました。具体的には、エージェントを統制できるかと、費用を負担できるかの2点です。[2]
自律型エージェント統制の4つの問い
発表元は、自律型のエージェントを組織全体に展開する際の統制を、4つの基本的な問いに答えることだと位置づけています。問いの内容は、以下の通りです。
Gemini at Work 2026で示された整理では、最初の3つの問いにはIDやポリシー、可観測性の仕組みが答えます。4つ目の問いには、Agent Gatewayが答えます。
エージェントIDと監査記録
Gemini at Work 2026で発表された仕組みでは、各エージェントが暗号技術で証明された固有のIDを持ち、従業員と同じく最小限の権限で管理されます。IDは、作業を記録するログと、エージェントに代わってコードを実行するために起動される仮想マシンにも刻まれる仕組みです。
各エージェントの権限は、ロールに基づく細かな単位で、組織のセキュリティ管理者の承認を経て与えられます。Gemini agentが外部システムに接続する際は、IDがOAuthなどの業界標準で対応付けられ、引き継がれる仕組みです。
Geminiが行う操作は、いずれも監査証跡に書き込まれ、人ではなくエージェントに帰属します。IDは、コード実行のためにエージェントが起動する仮想マシンにも引き継がれる仕組みです。
発表元は、IDが、コード実行のためにエージェントが起動する仮想マシンにも引き継がれるため、同社の可観測性ツールでログをリアルタイムに監視できるとしました。同社は、問題になる前に異常な振る舞いを捉えられるとも説明しています。
Gemini agentの実行と通信統制
発表元によると、Geminiは、IDや検出、統制、セキュリティを既定で提供します。Gemini agentは、独自のネットワーク境界を持つAgent Sandboxの中でタスクを実行する仕組みです。
Gemini at Work 2026で発表された仕組みでは、受信や送信、エージェント間の通信は、いずれもAgent Gatewayを通ります。Agent Gatewayは、組織のポリシーをリアルタイムに適用するAIネットワークファイアウォールです。
Geminiによる費用管理の3つの手段
発表元は、トークン単価が2024年以降98%下がった一方、企業のAI利用量が急増し、単純な処理まで上位のモデルで動かすと予算をすぐに超えるとしています。そのうえで発表時点で、最近発表した柔軟な支出の選択肢に、さらに選択肢を加えるとしました。[2]
Multi-model orchestrationでは、仕事に合うモデルを選び、大きなプロジェクトの特定のタスクごとに異なるモデルを組み合わせられます。提供元は、組み合わせによって最適な品質と費用の削減を実現するとしています。
Gemini at Work 2026で発表されたSmart routingは、企業のワークロードを自動で選別し、性能が最大で費用が最小のモデルで実行する仕組みです。Real-time spend capsでは、プロジェクトのエージェント用AI支出に上限を設定できます。
Gemini agentの組織向け管理機能
Real-time spend capsの上限は、Cloud Billing Consoleでプロジェクトごとに設定できます。Geminiは、トークンの使用量とサンドボックスの費用を監視し、上限を適用する仕組みです。[2]
支出上限に達すると、そのプロジェクトのエージェントは一時停止します。作業を再開する場合は、コンソール上の1回のクリックで再開を選べます。
支出の追跡は、プロジェクト単位です。そのため、利用企業はAIの費用を特定の部門へ付け替えられます。
Gemini at Work 2026で発表された内容では、組織のルールをポリシーとして一度書けば、Geminiが社内の全エージェントに適用します。Geminiの適用は、エージェントを1つずつ確認する方式ではありません。
agents may not open documents classified Need to Know.
出典:Google Cloud「Welcome to Gemini at Work 2026: Introducing the Gemini agent」
日本語訳:ポリシーの記述例:『エージェントは、Need to Knowに分類された文書を開いてはならない』
上記の例は、Need to Knowに分類された文書をエージェントが開くことを禁じるポリシーです。Agent Gatewayは、こうした組織のポリシーをリアルタイムに適用します。
Gemini agentで組織が担う管理
Gemini at Work 2026で発表された内容では、Gemini agentの権限は、組織のセキュリティ管理者の承認を経てエージェントごとに与えられます。上限はCloud Billing Consoleでプロジェクトのエージェント用AI支出に設定でき、Geminiが適用します。[2]
自律型のエージェントを組織に展開する場合の編集部の提案は、4つの問いのそれぞれにどの仕組みで答えるかを導入前に確かめる順序です。『決して触れてはならないものは何か』という4つ目の問いには、Agent Gatewayが答えます。
Gemini agentを外部システムに接続する場合は、OAuthなどの業界標準でIDがどう対応付けられるかを確かめる手順が考えられます。各エージェントの権限がセキュリティ管理者の承認を得ているかも、確認の対象です。
部門ごとにAIの費用を付け替えたい場合は、支出の追跡がプロジェクト単位である点から、プロジェクトの分け方を事前に確かめるとよいでしょう。Real-time spend capsで上限を設定する場合は、一時停止したエージェントの再開をだれが判断するかも確かめる対象です。
出典
- ^ Google Cloud. 「FinOps for the AI era: New flexible billing and cost controls for agents」. https://cloud.google.com/blog/products/ai-machine-learning/flexible-billing-and-cost-controls-for-agents-on-google-cloud?e=48754805&hl=en, (参照 26-10-14).
- ^ Google Cloud. 「Welcome to Gemini at Work 2026: Introducing the Gemini agent」. https://cloud.google.com/blog/products/ai-machine-learning/welcome-to-gemini-at-work-2026, (参照 26-10-09).
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