CAD利用技術者試験とは
CAD利用技術者試験とは、コンピュータ支援設計（CAD: Computer-Aided Design）に関する知識や技術を持つ技術者を対象とした資格試験です。
この試験は、CADの基礎理論、モデリング技術、製図規格、そしてCADシステムの運用能力などを測るものとなっております。
CAD利用技術者試験には、2次元CAD利用技術者試験と3次元CAD利用技術者試験の2種類あり、受験資格や受講料などがそれぞれ異なります。
CAD利用技術者試験の受験料
3次元CAD利用技術者試験の受験料
| 準1級/1級 | 2級 | |
|---|---|---|
| 受験資格 | 2級合格者(1級受験の場合は準1級認定番号でも可) | 制限なし |
| 受験料（税込） | 準1級：11,000円/ 1級：16,500円 | 7,700円 |
引用：CAD利用技術者試験
2次元CAD利用技術者試験
| 1級（建築/機械/トレース） | 2級（CBT） | 基礎（IBT） | |
|---|---|---|---|
| 受験資格 | 過去の1級有資格者または2級有資格者 | 制限なし | 制限なし |
| 受験料（税込） | 16,500円※過去の1級合格者は11,000円 | 6,050円 | 4,400円※認定会場は2,750円 |
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引用：CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験の取得難易度と合格率
2022年度のCAD利用技術者試験に関する合格率を各試験ごとに紹介します。
- 3次元CAD利用技術者試験 2級：65.64%
- 3次元CAD利用技術者試験 準1級：61.46%
- 3次元CAD利用技術者試験 1級：25.25%
- 2次元CAD利用技術者試験 2級：52.36%
- 2次元CAD利用技術者試験 1級：建築：54.67%/ 機械35.35%/ トレース：54.05%
- 2次元CAD利用技術者試験基礎：71.29%
引用：CAD利用技術者試験「統計情報」
CAD利用技術者試験の難易度は受講する試験によって異なります。たとえば、2次元CAD利用技術者試験は、1級の機械分野以外の合格率が50％を超えており、比較的合格しやすい試験だということが伺えます。
その反面、2次元CAD利用技術者試験1級の機械分野や3次元CAD利用技術者試験1級は、40%を切っているため、難易度の高い資格だと言えるでしょう。
CAD利用技術者試験を取得するメリット
CAD利用技術者試験を取得するメリットは下記の通りです。
スキルの証明
CAD利用技術者試験の取得は、あなたがCAD技術を理解して実際に操作できる能力を証明するものです。CADは製品設計や建築設計など、多岐にわたる業種で使用されています。
この試験に合格することで、あなたのCADスキルが一定の水準に達していることを証明できるのがメリットです。
就職 昇進の優位性
CAD利用技術者試験に合格することは、就職や昇進のチャンスを増やすことにつながります。特に、CADを使った仕事に興味がある方や建築設計のような専門職になりたい方にとっては、この試験の合格証によってそのニーズに応えられる人材だとアピールできるのがメリットです。
また、既に就職している方にとっても、CAD利用技術者試験の取得は自身のスキルアップを証明し、昇進や役職への昇格の可能性を高める要素となります。
自己成長の促進
CAD利用技術者試験を目指す過程は、自己成長の一助となります。新しいスキルを習得して自分の能力を試すことは、自信と満足感を与えてくれます。また、試験の準備は日々の仕事や学習に対する新たな視点を提供し、自身のスキルを一層深める機会となります。
CAD利用技術者試験を取得するための効率的な勉強方法
CAD利用技術者試験を取得するための効率的な勉強方法は下記の通りです。
CADスクールに通う
CADスクールとは、CADソフトの操作方法やスキルアップの手段を講師から直接学べるスクールのことです。スクールを活用することで、理解が困難な箇所を即座に教員に質問したり、具体的な解説を受けることが可能です。これにより、円滑に学習を進めることができます。
シミュレーションソフトウェアの実践
CAD利用技術者試験は、CADソフトを使用したモデリングなども行います。そのため、実際にソフトウェアを使って設計を行う実践的な学習が必要です。試験範囲に合わせた具体的な設計課題を自分で作成し、それをCADソフトウェアで解く練習を行うことがおすすめです。
専門書籍を利用する
CAD利用技術者試験の合格に必要な知識を得るには、専門書籍を活用することもひとつの有効な手段です。CADに関連する参考書や専門書を通じて、基本的な概念や操作方法、応用技術などを習得することがおすすめです。
また、試験対策用の問題集を利用して実際の試験と同じ形式の問題に取り組むことで、試験に必要な知識や技能の定着度を確認し、不足している部分を明確にすることもできます。
CAD利用技術者試験の取得で目指せる職業
CADオペレーター
CADオペレーターは、CAD利用技術者試験の取得者が目指すひとつの職業です。この職種では、CADソフトウェアを使用して製品の設計図を作成したり、既存の設計図を修正したりします。
自動車、機械メーカーの設計補助
自動車や機械メーカーでは、新しい製品の開発や既存製品の改良を行うためにCADソフトウェアを使用した設計作業が欠かせません。CAD利用技術者試験の取得者は、こうした企業の設計部門で設計補助として働くことが可能です。具体的な業務としては、設計図の作成や改良、新製品の設計提案、設計変更の反映等があります。
建築設計者
建築設計者は、CADソフトウェアを使用して建物の設計を行う職業です。設計図面の作成だけでなく、実際の建設現場での工事の進行管理も行います。
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