調査会社がコンセプトテストをAIペルソナとAIインタビューで支援、リサーチ担当者の判断を速める狙い
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商品コンセプトの評価をAIで早く進めたくても、AIペルソナに評価させる方法と、AIインタビューで生活者に聞く方法のどちらが合うかは迷うところではないでしょうか。コンセプトテスト(複数の案の印象や購入意向を確かめる調査)は、回答する主体と評価の根拠によって、結果の使い道が変わります。
この記事では、購買データで作るAIペルソナの検証と、AIインタビューで評価の理由を聞く機能を取り上げ、調査期間の短縮例や少人数向けの料金まで詳しく解説します。コンセプトテストをAIで早く安く進めたいリサーチ担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の要点
- この記事の材料:発表4件
- 発表主体:株式会社プロダクトフォース、スパークリサーチ株式会社 ほか1件
- 出典の最終掲載:2026.10.05
SOURCESこの記事がまとめた発表

画像:株式会社プロダクトフォースの発表資料より(PR TIMES)
[1] ユニーリサーチAIインタビュー、複数案の評価とその理由を捉える「コンセプトテスト」機能を提供開始
株式会社プロダクトフォース / 掲載 2026.09.24
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画像:スパークリサーチ株式会社の発表資料より(PR TIMES)
[2] Spark Research、AIインタビューの料金プランを改定。10万円台、10名規模から、設計 〜分析までトータルのAIリサーチをご提供
スパークリサーチ株式会社 / 掲載 2026.09.30
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画像:株式会社プロダクトフォースの発表資料より(PR TIMES)
[3] フリューが、「ユニーリサーチ AIインタビュー」でマーケティングリサーチ の業務効率化を実現
株式会社プロダクトフォース / 掲載 2026.10.05
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[4] インテージとNTTデータビジネスシステムズ、「SCI®(全国消費者パネル調査)」を活用 したAIペルソナによる商品コンセプト評価手法の共同検証を開始
株式会社インテージ / 掲載 2026.10.05
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目次
購買データのAIペルソナで行うコンセプトテスト
インテージとNTTデータビジネスシステムズは、AIペルソナによる商品コンセプト評価手法の共同検証を、2026年10月5日から始めるとしています。検証で確かめる主な項目は、以下の2つです。
- SCIの購買データで評価対象を決める検証
- 商品コンセプトをスクリーニングする検証
どちらの項目も、大規模な生活者調査に進む前の段階で、有望なコンセプトと注目すべきターゲットを見つけるためのものです。両社の検証は、NTTデータを含む3社連携の一環として行われます。
SCIの購買データで評価対象を決める検証
インテージのSCI(全国消費者パネル調査)は、全国の15歳~79歳の男女約7万人のモニターが、日々の購買を継続的に記録する調査です。両社は、SCIに蓄積された属性情報と実購買データをもとにAIペルソナを構成し、評価の対象となる層を設定するとしています。[4]
SCIでは生活者が実際に買った商品を継続して把握できるため、年代や性別などの属性情報では捉えにくい購買傾向をAIペルソナに反映できます。両社は、生活者の評価が属性に加えて、購入するカテゴリーやブランド、購入頻度によっても異なる点を検証の背景に挙げました。
評価対象の設定例は、以下の通りです。
| 設定の軸 | 評価対象の例 |
|---|---|
| 属性情報 | 年齢・性別で分けた層 |
| 購入カテゴリー | 特定カテゴリーの購入者 |
| 購入頻度 | 購入頻度の高い層 |
| 購入ブランド | 特定ブランドの購入者 |
購買行動で区切ったAIペルソナを用意することによって、商品戦略に合わせたターゲット別の受容性を評価できるかを確かめる計画です。
商品コンセプトをスクリーニングする検証
スクリーニング(候補の絞り込み)の検証では、AIペルソナが複数の商品コンセプトを評価し、相対的に評価の高い案を抽出します。両社は、追加の生活者調査や商品開発へ進める案を早い段階で選び、意思決定の効率化と迅速化をめざすとしています。[4]
評価の手順は、複数のコンセプトを同一条件で提示し、受容性や購入意向をコンセプトごとに相対的に把握する流れです。評価結果からは、有望な案に加えて注目すべきターゲットも抽出するとしています。
発表時点で両社が示している今後の進め方は、以下の通りです。
- 手法の妥当性と有効性を確認
- お客さま向けソリューション化を検討
- 将来は各種パネルデータと組み合わせ
お客さま向けソリューション化は、検証の結果を踏まえて検討するとしています。
AIインタビューで評価理由を聞くコンセプトテスト
AIインタビューは、AIが人の回答者に質問し、回答を深掘りする調査の手段です。複数案の評価を一度に聞く機能と、調査期間を縮めた導入例は、以下の通りです。
- 最大3案を比べるユニーリサーチの機能
- 実査を2日に縮めたフリューの導入例
AIペルソナによる評価と異なり、回答者が人であるため、評価の理由を本人の言葉で集められます。
最大3案を比べるユニーリサーチの機能
ユニーリサーチを運営するプロダクトフォースは、ユニーリサーチAIインタビューに「コンセプトテスト」機能を2026年9月24日から提供するとしています。検証したいコンセプト画像を登録し、各案に同じ質問を設定する機能で、主な仕様は以下の通りです。[1]
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 評価できる案 | コンセプト画像を最大3枚 |
| 回答形式 | 自由回答・単一回答・複数回答 |
| 深掘り | 自由回答をAIが自動で深掘り |
| 対象の例 | コンセプト・パッケージ・広告 |
選択式の回答とAIの音声対話による深掘りを組み合わせることによって、案ごとの評価の差と背景にある理由を一度の調査で捉えられるとしています。深掘りで把握したい意図も設定できるため、案の選定に加えて、表現やデザインの改善の手がかりを得られると説明しています。
提示順のランダム化は、コンセプトテストで多く用いられるシーケンシャル評価(提示順をランダムにする手法)に対応したものです。回答者ごとに提示順を変えることによって、特定の案が常に最初や最後に出る偏りを抑えられるとしています。
実査を2日に縮めたフリューの導入例
フリューは、ユニーリサーチとユニーリサーチAIインタビューをトライアル導入し、従来1〜2ヶ月かかっていた実査から分析までを実質2日に短縮しました。導入の要点は、以下の通りです。[3]
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 導入前の課題 | 新規事業の仮説検証にかかる工数 |
| 選んだ理由 | クイックで低コストな収集と操作性 |
| 参加の場 | 自宅などからAI相手に参加 |
自宅などから参加できる点について、フリューは対象者の心理的ハードルを下げ、本音を引き出す新たな手段になる可能性を感じたとしています。プロダクトフォースによると、フリューは実査や文字起こし、レポート作成をAIインタビューで終え、仮説検証に十分な深さの情報も得られたといいます。
ガールズ総合研究所リサーチ部の村木宏壽部長は、インタビューの「場回し」をAIに任せ、人は課題設計や事業連携に集中できるとコメントしました。プロダクトフォースは、リサーチャーが難度の高いインタビューや調査前の課題設計、調査後の分析、事業への落とし込みに集中できるようになったと説明しています。
ガールズ総合研究所リサーチ部の林佑樹氏は、リサーチの専門でない商品の企画・開発担当者もリサーチに関われるようになったと述べました。フリューは、表情や仕草などの非言語情報を理解できる対面インタビューの価値も残しつつ、迅速で大規模な仮説検証の手段としてAIインタビューを活用する方針です。
コンセプトテストに当てはめるAIインタビュー料金
スパークリサーチは、「Spark Research」のAIインタビューの料金プランを改定し、最低10名・10万円台から使える小規模プランを新設しました。10万円台という価格には回答者への謝礼が含まれ、謝礼の金額自体は変えていないとしています。[2]
同社は、提携するパネルサプライヤーとの連携を強めて回答者確保のコスト構造を見直し、数十名規模以上の従来プランも値下げしました。既存顧客の声をもとに同社が挙げた活用場面は、以下の通りです。
| 活用場面 | 内容 |
|---|---|
| スタートアップ | 低コストでリサーチの習慣を構築 |
| 代理店・コンサル企業 | コンペや競合プレゼン用調査の代替 |
| ブランド・マーケティング担当者 | 調査部門を介さずに直接調査 |
いずれの場面も、予算や時間をかけにくい状況で、少人数の調査を素早く進める使い方です。小規模プランでも、調査設計支援AIエージェントによる設計から、分析AIエージェントによるサマリーレポートの納品までを一気通貫で受けられるとしています。
ユニーリサーチは、「最短当日・従来調査コストの10分の1以下」で調査できるとうたうリサーチプラットフォームです。ただし、この条件はコンセプトテスト機能に限ったものではないため、人数と納品物をそろえて見積もりを比べる必要があります。[1]
コンセプトテストに使うAIを速さ・費用・根拠で選ぶ
AIペルソナとAIインタビューは評価の根拠が異なるため、コンセプトテストのどの段階で使うかを先に決めるのが判断の出発点です。インテージなどの手法は実購買データで構成したAIペルソナの評価を根拠にし、ユニーリサーチなどのAIインタビューは回答者の発言とAIの深掘りを根拠にします。[1][4]
自社の状況に当てはめるときの確認点は、以下の通りです。[2][3]
| 確認点 | AIペルソナの評価 | AIインタビュー |
|---|---|---|
| 得られる結果 | 案ごとの受容性と購入意向 | 評価の差とその理由 |
| 使う段階 | 多数の案を絞る初期段階 | 案の選定と表現の改善 |
| 費用の情報 | 発表時点で示されていない | 少人数プランの料金あり |
| 期間の情報 | 発表時点で示されていない | 短縮例あり |
| 提供の状況 | 共同検証の段階 | サービスとして提供 |
AIインタビューを選ぶ場合は、比べたい案の数と回答者の人数を先に決めておくと、機能の上限や料金プランに当てはめやすくなります。たとえば、ユニーリサーチのコンセプトテストはコンセプト画像を最大3枚まで登録でき、スパークリサーチの小規模プランは最低10名から利用できます。
AIペルソナを比較の候補に入れる場合は、インテージなどが検証で確かめる妥当性と有効性の結果を見てから判断する段階です。評価の根拠や速さ、費用のどれを優先するかを決めておくと、表の確認点から自社に合う手段を絞り込めます。
References
- ^ PR TIMES. 「ユニーリサーチAIインタビュー、複数案の評価とその理由を捉える「コンセプトテスト」機能を提供開始」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000080.000117669.html, (参照 26-10-07).
- ^ PR TIMES. 「Spark Research、AIインタビューの料金プランを改定。10万円台、10名規模から、設計 〜分析までトータルのAIリサーチをご提供」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000062458.html, (参照 26-10-07).
- ^ PR TIMES. 「フリューが、「ユニーリサーチ AIインタビュー」でマーケティングリサーチ の業務効率化を実現」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000082.000117669.html, (参照 26-10-07).
- ^ PR TIMES. 「インテージとNTTデータビジネスシステムズ、「SCI®(全国消費者パネル調査)」を活用 したAIペルソナによる商品コンセプト評価手法の共同検証を開始」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000289.000036691.html, (参照 26-10-07).











