株式会社デジタルアイデンティティは、自社開発のAIプラットフォーム「Forté.AI(フォルテ・エーアイ)」の新機能として、LLMO分析ツール「Forté.AI LLMO Analytics」の提供を開始しました。
Forté.AI LLMO Analytics開発の背景と課題
AI回答に自社ブランドが引用・言及されるかどうかが、新たな認知獲得の鍵となっています。AI回答に登場しないことは、ユーザーとの重要な接点を失う機会損失になりつつありました。
一方で、企業がLLM対策を進めるうえでは複数の課題が顕在化していました。従来のSEO指標ではAIでの言及状況を把握できず、ROI(投資対効果)の予測が立てられないという既存指標の限界があります。また、AIが「どの情報源を重視し、なぜその回答を生成したのか」というプロセスが見えづらく、具体的な対策手法がわからないという問題もありました。
さらに、AIが古い情報や誤情報(ハルシネーション)、あるいは競合より劣後する文脈で自社について出力するケースもあります。こうした事象を検知できないと、知らぬ間に機会損失を招くリスクも指摘されていました。
「Forté.AI LLMO Analytics」の機能と強み
調査するプロンプトは各社が自由に設定でき、月1回の周期で自動的に調査が行われます。過去から現在までの調査結果を確認でき、回答状況の変化を追えます。
取得できるデータの主な種類は次の通りです。
- 回答生成結果:登録プロンプトへのAI回答テキスト全文
- AI回答のロジック:回答の思考プロセス
- AI思考プロセス:回答生成における思考プロセスの一部を知るできます
- 引用URL・参照URL:回答内で記載・参照されたWebページのURL
- 検索クエリ:AIクローラーが情報収集時に使用したクエリ
これらのデータをもとに、自社・競合ブランド名がどの程度紹介されているか、AIの回答に使われたサイトの割合、Webページ内でAIが参照した記述箇所などを可視化・分析できます。
ツールの強みとして、主要なLLMであるGeminiとChatGPTの両方に対応しており、調査は最新モデルで行われます。プロンプト別に位置情報を登録し、位置情報別のAI回答結果を分析することも可能です。調査対象プロンプトの追加・変更や比較したい競合の名称・サイトURLの変更は何回でも操作できます。
Forté.AI LLMO Analyticsの先行提供と一般提供の経緯
株式会社デジタルアイデンティティは、急速に高まるLLMOニーズに対応するため、まず一部のクライアント企業への先行導入を実施しました。すでに複数社において効果検証フェーズに入っており、ブラックボックス化していたAI言及状況の可視化や施策立案精度の向上といった成果が上がっています。
先行提供でのフィードバックをもとに品質改善を行い、LLMOを実施中・検討中の企業に向けた一般提供の環境が整いました。
「Forté.AI LLMO Analytics」の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社デジタルアイデンティティ |
| 親会社 | 株式会社Orchestra Holdings |
| 代表者 | 代表取締役社長 鈴木 謙司氏 |
| サービス名 | Forté.AI LLMO Analytics |
| カテゴリ | LLMO分析ツール |
| 提供形態 | クライアント企業向け提供 |
| 調査周期 | 月1回(自動) |
| 対応LLM | Gemini・ChatGPT(最新モデル) |
| 主な機能 | AI回答テキスト取得・引用URL/参照URL取得・ブランド言及分析・位置情報別分析・競合比較 |
| 所在地 | 東京都渋谷区恵比寿南1-15-1 A-PLACE恵比寿南5F |
trends編集部の一言
「AIの回答に自社ブランドが登場しているか」を定量的に把握できる環境が整いつつあります。マーケティングの現場でも、検索流入に代わる新たな認知経路として、AI回答への露出が話題になる機会が増えています。この変化への対応をどう優先づけるかは、多くの担当者が頭を悩ませているのではないでしょうか。
業界全体としては、ハルシネーションや競合比較における自社の扱われ方を「知らずにいるリスク」が見過ごされやすい状況が続いてきました。マーケティング業界の文脈に置き換えると、AIが何を根拠にどう回答しているかを可視化することは、SEOやブランディング施策を設計するうえでの前提情報として定着しつつあり、LLMO分析ツールが果たす役割は今後さらに広がっていくと捉えられます。
References
- ^ PR TIMES. 「株式会社デジタルアイデンティティ、LLMO分析ツール「Forté.AI LLMO Analytics」を提供開始 | 株式会社Orchestra Holdingsのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000108.000025965.html, (参照 26-06-05).
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