FastLabel株式会社は、AIロボティクス開発向けデータ収集アプリケーション「OpenLUTRA(ルトラ)」をオープンソースで公開しました。
OpenLUTRA(ルトラ)公開の背景となったデータ収集の課題
FastLabel株式会社は、Data-centric AI開発を軸に、国内大手企業および研究開発機関のAIロボティクス開発を支援してきました。データ収集やデータ加工、モデル開発、評価の各開発フェーズを通じた支援の中で、データ収集現場における複数の課題が明らかになってきました。
主な課題は以下の3点です。
- 要件を満たさないデータの混入を発見できず、収集時間が無駄になる
- 収集後にカメラ映像やセンサデータの遅延・欠損が判明し、データが使えなくなる
- 品質チェックの仕組みが非エンジニアのオペレーターには扱いづらく、規模拡大が難しい
「ロボットの初期姿勢が違う」「標準的な時間でタスクが実行できていない」といった現場レベルの問題が発生し、データ収集にかけた時間が無駄になるなどの課題が生じていました。
FastLabel株式会社は、上述の課題を解決し、AIロボティクス領域の研究開発および社会実装をデータが生まれる現場から支援するため、「OpenLUTRA(ルトラ)」の公開に至りました。
OpenLUTRA(ルトラ)の主な機能概要
OpenLUTRA(ルトラ)では、現場課題への対応として以下の機能を提供しています。
自動品質判定(キュレーション機能)では、品質判定ロジックをカスタマイズできるため、現場ごとの要件に応じた独自ロジックの組み込みにも対応しています。
ROS2をはじめとする標準的なロボット開発環境に対応しており、複雑な初期設定が不要です。そのため、すぐに現場へ導入できます。
OpenLUTRA(ルトラ)のライセンス・提供概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開発元 | FastLabel株式会社 |
| 所在地 | 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル24階 |
| 代表 | 代表取締役社長 鈴木健史氏 |
| アプリケーション名 | OpenLUTRA(ルトラ) |
| 公開形式 | オープンソース |
| ライセンス | Apache License, Version 2.0(商用利用可・取得データの権利は利用者に帰属) |
| バージョン | 現時点ではベータ版。数ヶ月以内に正式版リリースを予定 |
| GitHub | https://github.com/fastlabel/open-lutra |
| 事業内容 | Data-centric AI開発を支援するプロフェッショナルサービスとプロダクトの提供 |
trends編集部の一言
フィジカルAI(現実世界で見て・判断し・動くAI)の開発では、データ収集の現場品質がモデルの性能を左右します。「収集後に使えないと判明する」という課題は業種を問わず、共通の痛点として認識されてきました。
業界全体としては、AIロボティクスの社会実装が加速する中で、データ収集のスケーラビリティと品質担保を両立するツールへの需要が今後さらに高まる傾向にあります。オープンソース・Apache License・商用利用可という公開条件は、スタートアップから研究機関まで幅広い参入を促す設計です。
ベータ版の段階での公開という点も、Data-centric AI開発を標榜するFastLabel株式会社らしいアプローチと言えます。マーケティング業界の文脈に置き換えると、データパイプライン構築支援ツールへの関心は今後フィジカルAI領域全体で高まると捉えられます。
References
- ^ PR TIMES. 「FastLabel、フィジカルAI領域における高品質なデータを収集するアプリケーション「OpenLUTRA(ルトラ)」をオープンソースで公開 | FastLabel株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000200.000065427.html, (参照 26-05-30).
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