DG Daiwa Ventures(以下「DGDV」)は、2026年4月17日、AIを活用した次世代Web小説スタジオPEEX Inc.(以下「Peex」)へ、Series Aラウンドで出資したことを発表しました。
PeexのAIエージェントがWeb小説の制作時間を大幅短縮
コンテンツ産業は、ヒット変動性の高さと先行制作コストの大きさという構造的な課題を抱えており、Peexはその原因を「制作後に消費される」従来型パラダイムにあると捉えています。同社が提唱する「Real-time production on demand」は、需要が発生したタイミングで制作を開始する仕組みであり、制作にまつわるボラティリティ問題の解消を目指すものです。
現在Peexは、Web小説やショートフォームドラマ制作に特化したAIエージェントを開発し、「企画」「執筆」「編集」といった工程全体を自動化・高度化しています。Web小説1話あたりの平均制作時間は、従来の約6時間から約40分へと短縮されており、制作効率の大幅な向上が報告されています。
Web小説を起点としたIP拡張と事業展開
Peexはモバイルショートフォーム時代に最適化されたWeb小説を初期の主要市場と位置付け、インハウス制作によってオリジナルIPを継続的に創出しています。自社制作のWeb小説はプラットフォーム配信による収益化に加え、Webtoonや映像、ゲームなどへのフォーマット横展開によるIPアセット拡大を見据えており、主な取り組みは次の5点です。
- 2024年下半期から実作品ローンチを開始
- 3作品目以降で損益分岐点を越える
- パブリッシング契約の締結やコンテスト受賞
- ブロックディールの推進
- ショートフォームドラマ脚本生成AIエージェントの開発
ショートフォームドラマ領域では、企画から脚本作成までのプリプロダクション工程を一元化するAIエージェントを構築し、短期間で実際の売上創出につながる成果を上げています。国内コンテンツ企業やグローバルプラットフォームとの協業を通じて、多様なフォーマットへの適用可能性を検証しており、日本を含むグローバル市場への展開も計画されています。
DGDVによるPeexへの出資概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 出資元 | DG Daiwa Ventures |
| 出資先 | PEEX Inc. |
| ラウンド | Series A |
| 本社所在地 | Gwanak-gu, Seoul |
| 設立 | 2023年7月 |
| 代表者 | Woojae, Jung |
| 事業内容 | AI活用のWeb小説・ドラマ制作 |
trends編集部の一言
Web小説1話あたり約6時間から約40分への短縮という数字は、コンテンツ制作のワークフローを根本から見直す必要性を感じさせる内容でした。自分自身もマーケティング施策のクリエイティブ制作でAIツールを試行錯誤しながら使っていますが、企画から編集まで一気通貫で自動化するアプローチは、制作コストの見積もり方そのものを変える可能性があります。
「需要が生まれたタイミングで制作を始める」という発想は、コンテンツ領域に限らずマーケティングのキャンペーン設計にも通じる考え方だと感じます。特にショートフォーム動画や短尺コンテンツの企画を担当している方にとっては、プリプロダクション工程の効率化という切り口で、自社業務に置き換えて検討してみる価値がありそうです。
References
- ^ PR TIMES. 「DG Daiwa Ventures、AI活用型次世代コンテンツ・Web小説スタジオ「Peex」に投資 | 株式会社DG Daiwa Venturesのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000114.000076641.html, (参照 26-04-20).
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