株式会社クラスコは、AIを活用した店舗別・会社別の「自動集計システム」を構築し、本格運用を開始しました。
類似店舗名の目視抽出とトリプルチェックが現場の負担に
多くの不動産会社において、毎月の店舗別や会社別のデータ集計は手作業で行われており、多大な時間と労力が費やされています。同社においても、従来のアナログな集計方法にはいくつかの課題が存在していました。
まず挙げられるのが、類似した店舗名の存在です。酷似しているものの別々の組織である店舗データが多く、目視によるデータ抽出時には誤集計のリスクが常に潜んでいました。
もう一つが、トリプルチェックの負担とプレッシャーです。ミスを防止するために複数人による三重チェック体制を敷いて精度を担保していましたが、確認にかかる時間的コストは小さくありません。担当者にとっては「人によるチェックは完全ではなく、いつか事故につながるかもしれない」という強い心理的負担にもなっていました。
ノンプログラマーがAIを開発パートナーに内製構築
今回の内製開発では、高額な専用管理システムを新規導入したり、外部へ開発を委託したりする手法は採られていません。プログラミング知識を持たない現場の担当者が、AIを「開発パートナー」として活用する手法が採用されました。
システム構築の特長は、次の3点です。
- ワンクリック自動集計の実現
- 誤集計の回避
- 業務のカルチャー化
集計ルールや理想とする業務フローをAIに相談しながら、独自の自動化ワークフローを設計しました。手作業でのデータ抽出を完全に排除し、一瞬で集計が完了する仕組みを構築しています。またノーコードツールを連携させ、プログラム知識のない店舗スタッフでもスムーズにデータの確認や進捗追跡ができる直感的な操作環境を実現しました。
設計にあたっては、開発担当者が現場の作業担当者から「手間」「所要時間」「実際にトリプルチェックで発見された過去のミス」などを細かくヒアリングしています。この積み上げによって「どうなれば理想か」を正確に把握した上で、誰もが迷わず使いこなせる現場ファーストのシステム設計を行いました。
データ抽出から出力までの一貫化でミスを物理的に防止
同社での運用の場合、集計・発注業務時間を95.65%削減し、年間22時間の削減と年間66,000円分の人的コスト削減という定量的効果が確認されています。手作業の集計作業が一瞬で完了する環境へ移行した形です。
定性面では、ミスの完全防止と安心感の獲得が挙げられます。データ抽出から自動集計・出力までが一貫してシステム化されたため、店舗名の誤認やセル選択のミスによる誤発注が物理的に発生しない仕組みを構築しました。入居予定日に向けた確実な手配体制が整ったことで、これまでの「トリプルチェック」が不要となっています。
その結果、作業担当者はミスの不安から完全に解放され、より生産性の高いコア業務へリソースをシフトさせています。同社は「全ての業務にAIエージェントを」というスローガンのもと、全スタッフによるAIおよびクラウドツールの積極活用を開始しました。毎朝の全社朝礼での事例共有や月1回のAI活用共有会といった仕組みを組織に定着させています。
現場ノウハウをAI&Google Workspace構築支援サービスへ還元
クラスコでは自社を実験場としたDX推進を行っており、社内で実際に試行錯誤して得られたリアルな成功ノウハウや解決手法を蓄積することを強みとしています。現場の課題からAIとGoogle Workspaceを駆使して最速でシステムを具現化するアプローチや開発プロセスのノウハウは、同グループ会社が全国の不動産会社向けに展開する「AI&Google Workspace構築支援サービスへ還元されます。
今後もあらゆる社内業務においてAI化の実証を重ね、蓄積された実践的な知見をサービス全体のアップデートや新たな構築提案に反映させていく方針です。これにより提供サービスの価値と品質を継続的に向上させ、全国の加盟店・不動産会社におけるさらなる生産性向上に貢献するとしています。
自動集計システムと株式会社クラスコの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| システム名 | 自動集計システム |
| 提供元 | 株式会社クラスコ |
| 対象業務 | 店舗別・会社別の集計・発注業務 |
| 業務時間削減率 | 95.65%削減 |
| 削減時間 | 年間22時間の削減 |
| コスト削減効果 | 年間66,000円分の人的コスト削減 |
| 開発手法 | 現場担当者による内製開発・ノーコードツール連携 |
| 代表者 | 代表取締役社長 小村 典弘 |
| 所在地 | 石川県金沢市西念4-24-21 |
trends編集部の一言
年間22時間の削減という数字は、単体で見れば控えめに映るかもしれません。その一方で、注目したいのは「トリプルチェックが不要になった」という定性的な変化です。マーケティングの現場でも、レポートの数値転記や広告実績の集計では、間違いへの不安から複数人での確認が慣習化している場面が少なくありません。
もう一つ興味深いのは、外部委託でも専用システム導入でもなく、プログラミング知識のない現場担当者がAIを開発パートナーにした点です。業界全体としては、業務を最もよく知る人がそのまま作り手になれる環境が整いつつあります。自社を実験場にした知見を外部向けサービスへ還元する流れも含めて、注目しておく価値がありそうです。
References
- ^ PR TIMES. 「集計時間を95.65%削減、AI活用でミスゼロの自動集計システムを構築〜現場の『トリプルチェックの負担』をゼロに。既存のデジタル環境とAIを融合させた業務変革を達成〜 | 株式会社クラスコのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001005.000006823.html, (参照 26-07-26).
※本記事は一次情報(PR TIMES)を基に編集しています。内容はAIで確認していますが、誤りや最新情報との差異がある場合は、以下フォームよりご報告ください。
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