スプレッドシートのSCAN関数とは
SCAN関数は、配列内の各要素に対してLAMBDA関数を順番に適用しながら、その都度得られる中間値を配列として返すGoogleスプレッドシートの配列関数です。この関数は英名ではスキャン関数と呼ばれており、初期値から始まって配列の要素を順次処理していく特徴を持ちます。
基本的な構文は「SCAN(初期値, 配列または範囲, LAMBDA)」の形式で記述し、アキュムレータと呼ばれる累積器が各ステップで更新される仕組みです。LAMBDA関数は必ず2つの名前付き引数を受け取る必要があり、1つ目がアキュムレータの現在の値、2つ目が配列内の現在の要素を表します。
【PR】プログラミングや生成AIを無料で学べる「コードキャンプフリー」
累積合計の計算における実装方法
SCAN関数で累積合計を計算する場合、初期値0を設定してLAMBDA関数内で前回の値と現在の値を加算する式を記述します。例えばA1からA3の範囲に「4, 2, 1」の値がある場合、以下のコードで累積合計を求めることができます。
=SCAN(0, A1:A3, LAMBDA(accumulator, current_value, accumulator+current_value))
この実装では、最初のステップで初期値0と最初の要素4を加算して4が出力され、次に4と2を加算して6、最後に6と1を加算して7という結果配列を返します。アキュムレータが各計算ステップで更新されることにより、前回までの累積値が次の計算に引き継がれる動作を実現しています。
名前付き関数を使用した場合でも同様の累積合計計算が可能で、LAMBDA構文に従って2つの引数プレースホルダーを定義する必要があります。これにより再利用可能な関数を作成し、複数の場所でSCAN関数と組み合わせて使用することができます。
条件付きアキュムレータ処理の構築手法
条件に基づいてアキュムレータの動作を制御する場合、LAMBDA関数内でIF文を使用して分岐処理を実装します。特定の値(例:0)が現れた時にアキュムレータをリセットする処理では、現在値が0の場合は現在値を返し、そうでなければ累積値を継続する条件式を記述します。
=SCAN(0, A1:A6, LAMBDA(accumulator, current_value, if(current_value=0, current_value, accumulator+current_value)))
この実装方法により、配列内で0が出現するたびに累積計算がリセットされ、その後は再び累積処理が開始される動作を実現できます。条件分岐を使用することで、単純な累積計算以外にも複雑なビジネスロジックを含んだデータ処理が可能になります。
累積パーセンテージの計算では、各ステップで現在値を全体の合計で割った値をアキュムレータに加算していく処理を実装します。この場合、SUM関数と組み合わせてLAMBDA関数内で比率計算を行い、段階的に100%に向かって増加していく累積割合を取得できます。
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
ITやプログラミングに関するコラム
- Canvaとは?使い方やアカウント登録などを初心者向けに解説
- git configで設定情報を確認・表示する方法
- 「Pythonはやめとけ」と言われる理由と学習するメリット
- Ubuntuのversionを確認する方法
- Geminiで画像を生成する方法|ChatGPTとの比較結果も紹介