スプレッドシートのVARP関数とは
VARP関数は、スプレッドシートで母集団全体の分散を計算するために使用される統計関数です。この関数は母集団のすべてのデータポイントを考慮し、平均値からの偏差の平方和を求めて、その値を母集団のサイズで除算することで分散を導出します。
VARP関数は引数として複数の値や範囲を受け取ることができ、最大30個の引数を指定できますが、実際にはGoogleスプレッドシートでは任意の数の引数をサポートしています。母集団分散を計算するため、標本分散を求めるVAR関数とは計算方法が異なり、データセットのサイズから1を引かない点が特徴的です。
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VARP関数の基本的な構文と使用例
VARP関数の基本構文は「VARP(value1, [value2, ...])」となり、value1は必須の引数で最初の値または範囲を指定します。追加の引数であるvalue2以降はオプションとなっており、母集団に含める追加の値や範囲を指定できます。
=VARP(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10)
=VARP(A2:A100)
=VARP(B1:B50, D1:D25)
関数を実行する際には最低でも2つ以上の値が必要であり、値が1つしか提供されない場合は「#DIV/0!」エラーが返されます。セル範囲を指定する場合は「A2:A100」のように範囲記号を使用し、複数の範囲を組み合わせる場合はカンマで区切って指定することが可能です。
数値以外のテキスト値が引数に含まれている場合、VARP関数はそれらの値を自動的に無視して計算を実行します。テキスト値を0として扱いたい場合は、代わりにVARPA関数を使用する必要があるため、データの性質に応じて適切な関数を選択することが重要です。
母集団分散と標本分散の計算方法の違い
VARP関数は母集団全体のデータを対象とした分散計算を行うため、各値の平均からの偏差の平方和をデータ個数で除算する方式を採用しています。この計算方法は標本分散を求めるVAR関数とは異なり、分母にデータセットのサイズをそのまま使用するという特徴があります。
=VARP(10,15,20,25,30) // 母集団分散
=VAR(10,15,20,25,30) // 標本分散
標本分散の計算では分母にデータセットのサイズから1を引いた値(n-1)を使用するため、同じデータセットでもVARP関数とVAR関数では異なる結果が得られます。母集団全体のデータが利用可能な場合はVARP関数を使用し、標本データから母集団を推測する場合はVAR関数を選択することが統計学的に適切な判断となります。
実際のビジネスシーンでは全社員の給与データや全製品の売上データなど完全なデータセットが入手可能な場合にVARP関数を活用し、アンケート調査や品質検査など標本データを扱う場合にはVAR関数を使い分けることで、より正確な統計分析が実現できます。
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