スプレッドシートのLOGEST関数とは
LOGEST関数は、指数成長曲線の一部データを使用して、最適な指数成長曲線の各種パラメータを算出するGoogleスプレッドシートの配列関数です。この関数は既知のデータポイントを基に、理想的な指数成長曲線にフィットする複数のパラメータを計算することで、データの傾向分析や将来予測を可能にします。
LOGEST関数の基本構文は「LOGEST(known_data_y, [known_data_x], [b], [verbose])」となっており、known_data_y(既知のy値)は必須パラメータで、その他は任意パラメータとなっています。この関数は指数成長のモデリングにおいて、y = b*m^x の形式で表現される指数関数の係数とべき乗値を求めることができます。
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基本的な引数設定と使用方法
known_data_y引数は従属変数(y値)の配列または範囲を指定し、一次元または二次元の配列として設定できます。known_data_x引数は独立変数(x値)を表し、省略した場合は自動的に{1,2,3,...}の連続値が適用される仕組みになっています。
=LOGEST(B2:B10,A2:A10)
b引数はデフォルトでTRUEに設定されており、y = b*m^xの形式でb係数を計算するかを制御します。FALSEに設定すると、bを1に固定してm値のみを計算するため、用途に応じて適切な設定を選択する必要があるでしょう。
verbose引数をTRUEに設定すると、係数と指数に加えて標準誤差、決定係数、F統計量、自由度、回帰平方和、残差平方和といった詳細な回帰統計が返されます。これらの統計値は回帰分析の精度評価や信頼区間の算出に活用できる重要な情報となります。
詳細な統計情報の取得と解釈
verbose引数をTRUEに設定した場合、各独立変数の指数に対する標準誤差と係数bの標準誤差が同時に出力されます。決定係数は0から1の範囲で出力され、1に近いほど完全な相関関係を示すため、モデルの適合度を判断する指標として利用されています。
=LOGEST(B2:B10, A2:A10, TRUE, TRUE)
F統計量は従属変数と独立変数間の関係が指数的であるか、それとも偶然によるものかを判定するF観測値を提供します。自由度の情報と組み合わせることで、参照テーブルを使用して信頼水準を推定し、回帰モデルの統計的有意性を検証できるでしょう。
LOGESTで算出される統計値はLINEST関数と類似していますが、ln y = x1 ln m1 + ... + xn ln mn + ln bの線形モデルを使用している点で異なります。そのため標準誤差などの追加統計は、実際の値ではなくmとbの自然対数値と比較する必要があることを理解しておく必要があります。
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