DEGIMA AI, Inc.は、AMD Radeon GPUを利用できる世界初のクラウドサービスをリリースしました。
DEGIMA AIクラウドサービスの概要
これまでAMD Radeon GPUをクラウド上で手軽に利用できる機会は限られていました。DEGIMA AI, Inc.は今回、RX系を含むAMD Radeon GPUを主対象とし、サインアップから起動・接続までをクラウド上で提供する公開サービスとして、世界で初めてこれを実現しました(当社調べ・2026年5月)。
AIエージェントに作業を任せる機会が増える一方で、ローカルPC上のファイルや開発環境に意図しない影響が及ぶリスクも指摘されています。本サービスでは、AIによる作業を利用者のローカル環境から切り離して実行できる設計とすることによって、安心して試せる開発環境の実現を目指しています。
CEO・濱田 剛氏は、次の世代がAIをブラックボックスとして受け取るのではなく、「分解し、組み直し、自らの道具として扱える環境を残したい」という考えのもとでサービスを構築したと述べています。最初は小さなデータセンターから始め、需要に応じて規模を拡大していく方針です。
同サービスに対するGPUコンピューティング専門家・研究者からの評価
AMD本社フェローのDr. Takahiro Harada氏は、GPU物理シミュレーション、レイトレーシング、マシンラーニング、HIPなど、長年にわたりGPUコンピューティング領域の研究開発を牽引してきた専門家です。同氏は「AMDとDEGIMA AI社との緊密なコミュニケーションのもと、AMD Radeon GPUを手軽に使えるクラウドサービスを世界で初めて実現した、非常に重要な取り組みだ」とコメントしています。
慶應義塾大学の泰岡 顕治教授は、スーパーコンピュータを用いた分子動力学シミュレーション分野の第一人者です。同教授は濱田 剛氏について、GPUスーパーコンピュータ「DEGIMA」によりACM Gordon Bell賞を受賞した研究者でもあり、市場がまだ十分に価値を見出していない計算資源を実用性の高い計算基盤へと転換する力を持つ起業家だと評しています。
東京科学大学の横田 理央教授は、国産LLM「Swallow」の共同開発者であり、高性能計算分野の研究者です。同教授は「AIの研究・開発において、計算資源の選択肢が増えることはとても重要だ」と述べ、アカデミックの立場からも歓迎できるニュースだと語っています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | DEGIMA AI, Inc. |
| 代表者 | 濱田 剛(CEO) |
| サービス名 | AMD Radeon GPUを利用できる世界初のクラウドサービス |
| 対象GPU | AMD Radeon GPU(RX系含む) |
| 主な特徴 | サインアップから起動・接続までをクラウド上で提供。ローカル環境から切り離した隔離実行環境 |
trends編集部の一言
「世界初」という言葉は使い古されがちですが、今回は当社調べとはいえ、AMD Radeon GPUをRX系含めてクラウド上で完結させたサービスとしての世界初という、かなり具体的な定義のもとでの発表です。マーケティングの現場でも生成AIの活用が急速に広がる中、GPU資源へのアクセスのしやすさが実務上の選択肢を左右する場面は増えてきました。
AMD製GPUのクラウド利用はこれまで選択肢が限られており、研究・開発領域における選択肢拡大として注目される動きです。慶應義塾大学・東京科学大学の教授陣やAMD本社フェローのDr. Takahiro Harada氏といった第一線の専門家が評価コメントを寄せている点も、技術的な信頼性の裏付けとして印象に残ります。
濱田 剛氏のメッセージには、次の世代がAIをブラックボックスとして受け取るのではなく、自ら分解し組み直せる環境を残したいという考えが込められています。AI教育の観点から業界横断で語られてきたテーマと重なる視点であり、計算資源の民主化という文脈で開発者コミュニティの選択肢が広がる動きとして注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「DEGIMA AI、AMD Radeon GPUが使える世界初のクラウドサービスをリリース | DEGIMA AI, Inc.のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000182577.html, (参照 26-05-27).
