InfiniCloud株式会社とKSG株式会社は2026年6月下旬より、機密情報を安全に活用できる国産プライベートAI基盤「InfiniCloud® AI×Kotonoha」の提供を開始します。
InfiniCloud® AI×Kotonohaのチューター三層構造モデルと基盤概要
「InfiniCloud® AI×Kotonoha」は、InfiniCloudが展開する国産プライベートAI基盤「InfiniCloud® AI」と、KSGが手がける高性能GPUワークステーション「Kotonoha」を組み合わせたソリューションです。業務担当者が社内文書や暗黙知をAIに教え込み、AIが専門家として成長し、社員がそれを活用するという三者が関わり合う学習プロセス「チューター三層構造モデル」を採用しています。
モデル構成には「Qwen」「GPT-OSS」「LLM-jp」「Whisper」といった複数の言語モデルを統合したハイブリッド構成を採用しており、用途に応じて最適なモデルを使い分けられる設計です。汎用AIサービスに依存せず、ファインチューニングも施しやすい点が、組織固有の業務要件に対応する上での特徴でした。
InfiniCloud® AI×Kotonohaのセキュリティ設計とエアギャップ構成
同ソリューションは外部のLLM APIに一切アクセスしない完全なインターネット隔離環境(エアギャップ)で動作します。ISMSやCSMS要件に沿った運用設計のもと、ロールベースアクセス制御(RBAC)と特権昇格の仕組みを持ち、監査ログもすべてユーザー管理ストレージに保存される設計です。
AI向けの「作法」を定義する「スキル」はサーバー内に格納されるため、改ざんや紛失のリスクを低減できます。他国を拠点とするAIサービスで懸念されるデータ主権リスクへの対策として、エアギャップ環境での運用を特徴としています。
ハードウェア面では、NVIDIA RTX PRO 6000 BlackwellシリーズのGPU1基を搭載したKotonoha 1台で稼働可能であり、1500Wの一般用電源があれば設置できます。KSGの十数年の経験を持つ熟練スタッフが、機器のキッティングから出荷や設置、サポートまで一貫して対応する体制も整えてきました。
主な機能と特徴は以下の4点です。
- チューター三層構造モデルによる「知の循環」の実現
- エアギャップ動作による完全なデータ主権の確保
- マルチモーダル対応と分かりやすいWebインターフェース搭載
- 1500W一般用電源で稼働するGPUワークステーションとの統合構成
管理者向けのロール管理などの機能も、Web UIから直感的に操作できるよう設計されています。
InfiniCloud® AI×Kotonohaの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | InfiniCloud株式会社・KSG株式会社 |
| サービス名 | InfiniCloud® AI×Kotonoha |
| カテゴリ | プライベートAI基盤 |
| 提供開始 | 2026年6月下旬以降 |
| 提供価格 | 個別見積もり(要件・システム構成により変動) |
| お問い合わせ | KSG株式会社 |
| 対応モデル | Qwen・GPT-OSS・LLM-jp・Whisper(ハイブリッド構成) |
| ハードウェア | NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell搭載・1500W電源対応 |
| InfiniCloud所在地 | 静岡県静岡市葵区呉服町2-1-5 五風来館5F |
| InfiniCloud設立 | 2001年11月 |
| InfiniCloud代表 | 代表取締役CEO 瀧 康史 |
trends編集部の一言
1500Wの一般用電源で稼働するという仕様は、データセンター規模の電源設備を前提としない点で、中規模組織への展開可能性を広げる設計として注目される取り組みです。マーケティング業界の文脈に置き換えると、顧客データや未公開キャンペーン情報を外部LLMに入力することへの懸念は業界横断で語られてきたテーマであり、完全なインターネット隔離環境(エアギャップ)でのプライベートAI運用というアプローチは、業界全体のデータガバナンス議論に新たな選択肢を提示する動きと言えるでしょう。
「チューター三層構造モデル」による「人がAIを育て、AIが人を育てる」という設計思想は、ツールの導入で終わらせず組織的な知識循環を仕組みとして埋め込もうとする点で独自性があります。MA運用やコンテンツ管理の現場における暗黙知の言語化・共有という長年の課題と重なる点も、データ主権を自組織に完全に帰属させながら生成AIを業務に組み込むこの構成が、マーケティング業界の動向としても示唆を含む取り組みと見なされる理由でしょう。
References
- ^ PR TIMES. 「完全オフライン環境で自社専用のAIを育成・運用するプライベートAI基盤「InfiniCloud® AI×Kotonoha」の提供を開始 | InfiniCloud株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000028662.html, (参照 26-05-18).
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