株式会社フツパーは2026年4月21日、研究開発向けAIエージェント「リアラボAI」の本格展開に向けた取り組みを始動したと発表しました。
リアラボAIが目指すR&D現場のPoC脱却と一気通貫支援
生成AIや機械学習の急速な普及を受けて、R&D領域でもAI活用への期待が高まる一方で、多くの企業ではAI導入がPoC(概念実証)どまりとなり、実運用に至らない状況が続いています。フツパーはデータの散在・非構造化や、AIと実験装置の分断、属人化した研究ノウハウの継承困難といった課題を解消するための基盤として、リアラボAIの実用化に向けた研究開発を進めてきました。
リアラボAIは「Real(現実)」「Labo(研究室)」「AI」を組み合わせた造語で、カーネギーメロン大学・金出武雄教授(同社技術顧問)の監修のもと、開発された統合型AIエージェントです。自然言語の対話だけで、データ探索から解析、処方設計、実験ロボット制御までを自律的に実行する「フィジカルAI」として設計されています。
リアラボAIを支える3つの柱と共同開発の成果
リアラボAIは、「データ構造化・統合DB」「エージェントによる知見活用」「実験装置・ロボットとの連携」の3つの柱で構成されています。非定型ドキュメントからの情報自動抽出や、対話履歴に基づくナレッジ蓄積、Chemspeed等の実験ロボットとの連携により、研究プロセス全体を一気通貫で支援する設計です。
- 数十万件規模のデータから意味検索で情報抽出
- 対話履歴から企業固有ナレッジを自動蓄積
- 自然言語指示でロボット動作プログラムを自動生成
- APIのない既製装置も独自モジュールで遠隔制御
ロート製薬との共同開発では、バイオインフォマティクスの複雑な一連の処理をAIが自動実行する「標的探索AIオーケストレーター」を構築し、標的探索プロセスの抜本的な効率化を実現しています。2025年10月にはCEATEC AWARD 2025のネクストジェネレーション部門賞も受賞しており、実用化可能性や社会貢献度が評価されました。
リアラボAIの提供プランと関連情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | リアラボAI |
| 開発元 | 株式会社フツパー |
| 対象領域 | 製薬・化学・食品・化粧品・エネルギー等 |
| PLAN 1 | 標的探索(SaaS型) |
| PLAN2 | 処方開発(カスタム) |
| PLAN3 | 実験ロボット制御(カスタム) |
| 展示会 | ファーマIT&デジタルヘルス エキスポ 2026(4月21日〜23日) |
| カンファレンス | Next製造DXカンファレンス(5月21日・オンライン・参加無料) |
trends編集部の一言
R&D領域のAI活用がPoC止まりになりやすいという課題感は、自分が日々の業務でノーコードツールや生成AIを試している中でも、身近に感じる話題でした。データの整備や既存ツールとの接続で手が止まる経験は、規模の大小を問わず共通しており、「実験計画から実行・検証まで一気通貫」という設計思想は、研究職以外の業務改善にも通じる考え方です。
SaaS型のPLAN 1からカスタム実装のPLAN3まで、段階的に導入できるステップ設計は、まず小さく効果を確認してから拡張したい現場担当者にとって検討しやすい構成です。製薬や化学だけではなく、食品・化粧品・エネルギーと幅広い領域を対象にしている点から、自社のR&Dプロセスに課題を抱える企業にとって、情報収集先として注目しておきたいサービスだと感じました。
References
- ^ PR TIMES. 「ロート製薬との共同開発を経て、フツパーが研究開発向けAIエージェント「リアラボAI」を本格展開へ | 株式会社フツパーのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000066.000058475.html, (参照 26-04-21).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
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