株式会社レインフォレストは2026年4月21日、AI for Securityの実装を加速する自律型AI Agent Frameworkを開発したと発表しました。
自律型AI Agent FrameworkにおけるMCP活用の設計思想
セキュリティ運用の現場では、観測データや脅威関連データ、統計情報など、複数の情報を横断しながら状況を把握し、判断につなげる必要があります。各ツールやAPIが返す情報には、それぞれ意味や用途、更新粒度、参照可能範囲、運用上の制約が存在するため、単純にAIへ接続するだけでは十分に安全かつ有効な活用にはつながりません。
AI for Securityの実運用においては、どのデータソースを参照したのか、どのツールをどの順番で利用したのかが問われます。外部情報をどこまで利用したのか、許可されていない操作を行っていないかといった、統制・監査・説明可能性も重要です。
Frameworkが備える4つの主な特長
今回開発されたFrameworkでは、MCPを通じて提供される複数のツールやAPIに対して、接続先情報だけではなく各MCPが担う役割やデータ特性を管理できます。利用ポリシーや実行制約も明示的に扱い、AI Agentが収集・分析・報告を段階的に実行するための基盤として、注目すべきポイントは次の4点です。
- MCPの意味と制約を明示的に扱う設計
- 公開ツールの動的発見
- ポリシーに基づく実行制御
- 収集・分析・報告の一気通貫
設定ファイル上ではMCPごとに接続先URLや認証情報、説明文、データ特性、利用ポリシーなどを定義でき、Agentは起動時に各MCPへ接続して公開ツールを動的に発見します。利用可能なツール群とMCPプロフィールを踏まえて、実行計画を構築するため、「どの情報源をどの制約のもとで使うべきか」を判断した上での行動が可能です。
Senda-Nexusを活用したセキュリティ観測分析の実装例
本Frameworkの実装例として、Senda-Nexusを活用したセキュリティ観測分析が構築されています。Senda-Nexusは、NICT観測データと自社開発ハニーポットを活用する、純国産IP脅威インテリジェンス基盤であり、OpenCTI連携やAIエージェント向けMCP連携にも対応しています。
- SYN観測の自律的な情報収集
- 高速スキャナー型観測の分析
- Mirai関連観測の傾向把握
- BlackIP観測のレポート生成
AI Agentはこれらの観測情報をもとに、全体推移や国別傾向、ポート傾向、継続監視ポイントなどを整理し、展示向け・運用向けのレポートとして出力します。単なる概念実証にとどまらず、実際のセキュリティ観測データに対して、AI for Securityを実装する基盤として有効に機能することが確認されました。
自律型AI Agent Frameworkの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開発元 | 株式会社レインフォレスト |
| 対象領域 | AI for Security |
| 中核技術 | MCP(Model Context Protocol) |
| 実装例 | Senda-Nexus連携による観測分析 |
| Agent構成 | Planner、Collector、Analyst、Reporter |
| 展示予定 | Interop Tokyo 2026 |
trends編集部の一言
MCPごとにデータ特性や利用制約をプロフィールとして定義できる設計は、セキュリティ領域に限らず、AIエージェント活用の課題に直結する部分だと感じました。「どのデータソースをどの条件で参照したか」を手動で記録する作業に時間を取られることが多いため、統制と監査性を仕組みで担保するアプローチには実務的な価値があります。
Senda-Nexusとの連携によるSYN観測やMirai関連観測の自律分析は、SOCやCSIRTの現場で、観測データの初動分析を効率化する具体的な活用イメージを示しています。Interop Tokyo 2026での展示ではMCP連携デモも紹介予定とのことなので、セキュリティ運用の自動化に関心を持つ担当者にとっては実際の動作を確認できる機会です。
References
- ^ PR TIMES. 「AI for Securityの実装を加速する自律型AI Agent Frameworkを開発 | 株式会社レインフォレストのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000089968.html, (参照 26-04-21).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
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