【時間がない人向け】記事の3行要約
- 2024年2月のセキュリティ更新後、Outlookデスクトップでメッセージのリコールが機能しなくなった
- クラウドベースのメッセージリコールが無効の場合、古いリコール方法を使用するとエラーが発生
- Microsoftは問題を調査中、OWAや新しいOutlookでのリコールメッセージ利用が回避策として提案されている
Outlook更新によるリコール機能障害と対策
2024年2月のセキュリティ更新以降、Outlookデスクトップ版においてメッセージリコール機能に問題が発生していることが確認された。送信者がメッセージのリコールを試みるも、受信者がリコール通知をクリックすると「The custom form cannot be opened. Outlook will use an Outlook form instead」というエラーメッセージが表示される状況だ。[1]
この問題はクラウドベースのメッセージリコール機能が無効に設定されている場合にのみ発生するようだ。受信者は元のメールとリコールメールの両方を受け取るが、リコールメールはプレビューペインで開けず、ダブルクリックしても同様のエラーが生じる。
Microsoftはこの問題を認識し現在調査中である。CVE-2024-21378と記載されたセキュリティ更新が原因である可能性が高く、Outlookチームは修正作業に取り組んでいる。
問題の回避策として、MicrosoftはOutlook Web App（OWA）や新しいOutlookでメッセージリコール機能を利用することを推奨している。メッセージリコール機能を利用することで、ユーザーはセキュリティ更新後もメッセージのリコールを行うことができる。
trends編集部「K」の一言
今回のOutlookのセキュリティ更新によるメッセージリコール機能の障害は、クラウドサービスの依存度が高まる中でローカルアプリケーションの問題が顕著になる一例である。企業や個人がクラウドベースのサービスに移行する動きが加速している今、このような問題が発生すると日常業務に大きな影響を及ぼす可能性が非常に高い。
Microsoftはこの問題の解決に取り組んでいるが、将来的には更に柔軟なリコール機能の実装やメッセージ管理のための新機能の追加が望まれる。例えば送信済みメッセージを効率的に管理できる新しいツール、ユーザーが直面する可能性のある様々なシナリオに対応できるような高度な設定オプションの提供が考えられる。
ソフトウェアの更新がユーザーの業務にどのような影響を与えるか、そしてそれを如何に最小限に抑えるか、という開発者とユーザー双方にとって重要な課題を浮き彫りにした問題と言える。技術の進歩に伴い、より安全で使いやすく効率的なコミュニケーションツールへの要求は止まないだろう。
References
- ^ Microsoft Support. 「Recall Message in Outlook Desktop stops working after February 2024 security updates - Microsoft Support」. https://support.microsoft.com/en-us/office/recall-message-in-outlook-desktop-stops-working-after-february-2024-security-updates-170ae542-c5b8-4681-a8f1-b44895e7ef12, (参照 24-02-29).
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