スプレッドシートのTINV関数とは
TINV関数は、t分布の両側逆関数を計算する統計関数として、GoogleスプレッドシートとExcelで使用されています。この関数は、スチューデントのt分布における確率と自由度を基に、対応するt値を求める際に利用できます。
TINV関数の基本構文は、TINV(確率, 自由度)
として定義され、第一引数に0より大きく1より小さい確率を指定し、第二引数に1以上の整数で表される自由度を指定する必要があります。英名ではT.INV.2T
と呼ばれ、Two-Tailed(両側検定)のt分布逆関数を意味しており、統計的推定や仮説検定において重要な役割を果たしています。
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TINV関数の基本的な構文と引数の仕様
TINV関数は2つの必須引数を持ち、第一引数のprobabilityは両側t分布に関連する確率で0より大きく1より小さい値でなければならず、第二引数のdegrees_freedomは自由度を表し1以上の値が必要です。両方の引数は数値または数値を含むセル参照として指定する必要があり、数値以外の値を入力するとエラーが発生します。
=TINV(0.05, 10)
=TINV(A1, B1)
=TINV(0.025, 24)
自由度に小数値が入力された場合、計算時に自動的に整数に切り捨てられるため、実際の計算では整数値として処理されることになります。確率値が0以下または1以上の範囲外の値を指定した場合、または自由度が1未満の値を指定した場合には、関数はエラー値を返すため注意が必要です。
統計分析における具体的な活用方法と計算例
TINV関数は統計分析において臨界値の計算に使用され、例えば95%信頼水準で10の自由度を持つ両側t検定では=TINV(0.025, 10)として計算できます。この関数は母集団の標準偏差が不明な場合の母平均の信頼区間計算にも応用され、サンプルサイズが小さい統計解析において重要な役割を担っています。
=TINV(0.025, 24)*2/SQRT(25)
=TINV(0.05, DEGREES_OF_FREEDOM)
=TINV(1-CONFIDENCE_LEVEL/2, N-1)
仮説検定におけるp値の計算でも活用され、t統計量が2.5で自由度が10の場合、=TINV(0.05, 10)で臨界値を求め、TDIST関数と組み合わせてp値を導出することが可能になります。マーケティング部門での広告効果測定や教育分野での教授法の有効性検証など、小標本を扱う実務場面で頻繁に使用される実践的な統計関数といえます。
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