スプレッドシートのSWITCH関数とは
SWITCH関数は、指定した式を複数のケースに対してテストし、最初に一致したケースに対応する値を返すGoogleスプレッドシートの論理関数です。この関数は、複数の条件分岐を効率的に処理するために開発され、従来のIF文を複数組み合わせた複雑な数式を簡潔に記述できます。
基本的な構文は「SWITCH(式, ケース1, 値1, [ケース2, 値2, …], [既定値])」の形式で構成され、式の値がケース1と一致した場合は値1を返し、一致しなければ次のケース2との比較を行います。どのケースにも一致しない場合は、最後に指定した既定値(デフォルト値)が返されるため、予期しない結果を防ぐことが可能です。
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基本的な構文と引数の指定方法
SWITCH関数の第一引数である「expression」には、比較対象となる任意の有効な値や式を指定し、この値が後続のケースと順次比較されます。第二引数以降は「ケース, 値」のペアを交互に配置し、比較対象の式がケースの値と一致した場合に対応する値が返される仕組みです。
=SWITCH(A1, 1, "一", 2, "二", 3, "三", "その他")
上記のサンプルコードでは、A1セルの値が1なら「一」、2なら「二」、3なら「三」を返し、それ以外の値の場合は「その他」が返されます。引数の配置順序は厳密に守る必要があり、ケースと値の対応関係を正確に把握することがSWITCH関数を効果的に活用するポイントです。
既定値(デフォルト値)の指定は任意ですが、予期しない入力値に対する処理を明確にするため、実際の運用では指定することが推奨されます。既定値を省略した場合、どのケースにも一致しない際にはエラー値「#N/A」が返されるため、データの整合性を保つためにも適切な既定値を設定することが重要です。
実際の使用例と応用パターン
数値データの変換では「=SWITCH(A2:A7,0,"No",1,"Yes","Other")」のように範囲指定も可能で、A2からA7の各セルに対して0なら「No」、1なら「Yes」、それ以外なら「Other」が返されます。この機能により、大量のデータに対して一括で条件分岐処理を適用でき、作業効率が大幅に向上します。
=SWITCH(B2, "A", "優秀", "B", "良好", "C", "普通", "D", "要改善", "F", "不合格", "評価外")
文字列データの処理においても、上記のように成績評価の変換処理が簡潔に記述でき、従来のネストしたIF文と比較して可読性と保守性が大幅に改善されます。グレード評価の例では「=SWITCH(A2:A6,"F","Fail","Pass")」のように、特定の値のみ個別処理を行い、その他はすべて同じ値を返すパターンも活用されています。
複数条件の組み合わせでは、SWITCH関数内で他の関数を組み合わせることも可能で、CONCATENATE関数やTEXT関数と連携した文字列整形処理も実現できます。この柔軟性により、単純な値の置換だけでなく、複雑なデータ変換処理においてもSWITCH関数は有効な選択肢となります。
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
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