株式会社インゲージは2026年7月、コミュニケーションプラットフォーム「Re:lation(リレーション)」のAI機能「AI社員」が9種類の問い合わせ窓口で自動対応を開始したと発表しました。
Re:lationの9チャネルを横断する自動対応でEC事業者の人手不足に対応
EC運営の現場では、モール内メッセージやSNS、メールなど問い合わせ窓口が年々増加しています。その一方で深刻な人手不足が続いており、実際のEC事業者からは切実な声が数多く寄せられているといいます。
同社が挙げる現場の声は、以下の通りです。
- 連休明けやセールのたびに問い合わせが集中し特定のスタッフに負担が偏る
- 定型の問い合わせが大半なのに人手が足りず返信まで数日待たせてしまう
- 本来注力すべき商品や販売の仕事が問い合わせ対応で後回しになる
「AI社員」が目指すのは、この問い合わせ対応をまるごと任せられる世界です。深夜、休日、セール時のアクセス集中時でも24時間365日顧客を待たせない体制を整え、担当者を定型対応から解放します。同社は、「コスト削減」と「即応による顧客体験・売上向上」の両立を実現するとしています。
Re:lationのAI社員が9チャネルで24時間365日稼働する一元化の仕組み
『Re:lation』は、複数の問い合わせ窓口を1つの受信箱に一元化できる点を強みとしています。そのためチケットの担当者に設定するだけで、窓口ごとにAIを個別構築することなく、全9チャネルで即座に自動対応が可能です。どのチャネルから届いた問い合わせも、AI社員が内容を理解して即座に回答し、解決までその場で完結させます。
AI社員は、13年にわたり6,000社超の顧客対応を支えてきた『Re:lation』の業務基盤の上で、人間の担当者と同じチームの一員として稼働します。基盤にはチケット管理や担当者設定、コメント機能が含まれ、対応品質とナレッジはチャネル横断で統一されます。蓄積された過去の対応データを学習する設計です。
AIだけで解決できない複雑な問い合わせについては、要点を整理した上で人間の担当者へスムーズにエスカレーションします。この仕組みによって、AIと人間が自然に協働する体制を構築します。
Re:lationのAI社員がシステム連携で「答える」から「完結する」へ広げる対応範囲
ECの問い合わせの大半は、「私の注文はどうなっていますか」という個別の注文状況に関するものです。従来のFAQ型AIチャットボットではこれらに回答できず、結局人間が管理画面を調べて返信する必要がありました。「AI社員」は、EC基幹システムと連携することによって、この領域まで対応します。
問い合わせ内容ごとの連携先と対応は、以下の通りです。
| 問い合わせ例 | 連携先 | AI社員の対応 |
|---|---|---|
| 注文した商品はいつ届きますか? | ECカート/OMS | 注文・配送ステータスを参照し、その場で回答 |
| 在庫はありますか?再入荷はいつ? | ECカート/OMS/WMS | 在庫状況を参照して回答 |
| 配送先を変更したい/キャンセルしたい | ECカート/OMS | 変更・キャンセル手続きまで実行 |
| 返品・交換したい | ECカート/OMS | 条件を確認し、手順の案内と返品受付の起票 |
| クーポンは使えますか? | ECカート | 条件を確認し、その場で回答 |
AIの役割が「よくある質問に答える」から「個別状況を調べて答える」、さらに「手続きまで完結させる」へと進化します。すでにECプラットフォーム「Shopify」との連携にも対応しており、注文情報をAI社員が参照して、個別の問い合わせに即座に回答します。今後はECカート、OMS(受注管理)、WMS(倉庫管理)等との連携を順次拡大していきます。
運用面では、自動送信だけではなく「AIが作成した文章を人が確認・承認してから送信する」といったハイブリッド運用も柔軟に設定できます。そのため、現場のペースに合わせた導入が可能です。
Re:lationのAI社員と提供企業の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社インゲージ |
| 所在地 | 大阪府大阪市北区芝田一丁目14番8号 |
| 代表者 | 代表取締役社長 和田 哲也 |
| サービス名 | Re:lation(リレーション) |
| AI機能 | AI社員 |
| 対応チャネル数 | 9種類 |
| 対応チャネル | 楽天市場(R-Messe)、Yahoo!ショッピング、LINE、Instagram、メール、Re:Chat、Messenger、Chatwork、ChatPlus |
| 稼働時間 | 24時間365日 |
| 連携済みプラットフォーム | Shopify |
| 導入社数 | 6,000社超(トライアル利用を含む) |
trends編集部の一言
9種類の窓口を単一のAIが横断する構成は、チャネル数の増加そのものが運用コストになっている現場にとって現実的な解になりそうです。その点でマーケティングの現場でも、SNSやチャットの窓口が増えるほど対応品質のばらつきが生まれやすく、基盤を一本化して、品質を揃える発想は参考です。
もう一つ注目したいのは、FAQ型の回答から手続きの完結までを射程に入れている点です。業界全体としては、AIに「答えさせる」段階から「業務を終わらせる」段階へ関心が移りつつあります。人が確認・承認してから送信するハイブリッド運用を選べる設計にも、任せる範囲を段階的に広げていく業界の動きが表れています。
References
- ^ PR TIMES. 「『Re:lation』のAI社員が楽天市場・Yahoo!ショッピング・LINE・Instagramなど9種類の問い合わせ窓口の自動対応を開始 | 株式会社インゲージのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000332.000029485.html, (参照 26-07-26).
※本記事は一次情報(PR TIMES)を基に編集しています。内容はAIで確認していますが、誤りや最新情報との差異がある場合は、以下フォームよりご報告ください。
修正・削除・掲載などの依頼はこちらITやプログラミングに関するコラム
【Python】FastAPIで料金プラン見積もりシミュレーターを作ってみた
【Python】pandasとmatplotlibで在庫データのABC分析と構成比を可視化してみた
【Python】Flaskで社内FAQをカテゴリ検索できるWebアプリを作ってみた
【Python】argparseでJSON整形・構文検証・キー検索CLIを試してみた
【Python】NumPyとmatplotlibでモンテカルロ法による円周率推定と収束過程の可視化を試してみた
【Python】Playwrightでスクレイピングを試してみた
【CSS】notで複数の件を除外する方法
【Git】remote設定を変更する方法
【VBA】コメントアウトを設定する方法
x86とx64の違いを分かりやすく解説
ITやプログラミングに関するニュース
VercelがAI GatewayにSeedream 5.0 Proを追加、AI SDKのモデル指定で画像生成と編集が可能に
AWSがAmazon LocationのPlaces APIを強化、住所表記の指定と移動手段別の検索が可能に
VercelがトレースにTree・Waterfallビューを追加、ログ画面で処理の階層と所要時間を確認可能に
Googleがエージェント評価の再考を提唱、難易度を情報量で測るDiscovery Benchを解説
Google CloudがCloud Runサンドボックスを公開プレビューで提供、サービスヘルスは一般提供に
Google Cloud EMEAが英国金融の重要第三者に指定、イングランド銀行・PRA・FCAの直接監督下に
AWS DMS Schema ConversionがSQL Serverのオフライン変換に対応、ソースDBへ接続せずスキーマを変換可能に
EC2 G7インスタンスが米国東部(バージニア北部)で利用可能に、G6比でAI推論性能が最大4.6倍
SageMaker HyperPodが継続プロビジョニングでのAMIベース構成に対応、S3のスクリプト管理なしでSlurmクラスターを作成可能に
AWSがEMR on EKSでSparkトラブルシューティングエージェントに対応、失敗ジョブの原因分析を自然言語で依頼可能に
