OpenAIが支援する1X社は2024年8月30日、家庭用に特化したヒューマノイドロボット「NEOBeta」を発表しました。[1]
人間のように柔軟な動きや安全性の高い設計が特徴。まだリリースされていませんが、今後激化するであろうヒューマノイドロボット市場を席巻する可能性を秘めています。
そこで今回は、家庭用ヒューマノイドロボット「NEO Beta」の特徴や詳細情報、今後の可能性について紹介します。
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家庭用ヒューマノイドロボット「NEO Beta」とは
NEO Betaは、ヒューマノイドロボットのパイオニアである1Xが発表した、一般家庭向けに設計された二足歩行型ロボット。従来のロボット工学からさらに進化し、人間の生活空間において安全かつ自然に動作できるように設計されています。
NEO Betaはさまざまな動作を可能にする高度な機能を備えているのが特徴。歩行やジョギング、階段の昇降といった基本的な動作に加え、自然な動きで空間を移動できます。
この柔軟な動きを活用し、さまざまなタスクを効率的にこなせるのが魅力です。
NEOとEVEの関係性
今回発表されたNEOの前モデルとして、「EVE」というヒューマノイドロボットも存在します。NEOとEVEは互いに連携して動く関係なのが特徴です。
EVE
EVEはNEOの教師のような役割を持っており、現実世界でのタスクをNEOに教えます。
たとえばEVEがモノを持ち運んだり周囲の環境に合わせて動いたりすることで、それらのデータをNEOへ反映することが可能です。
NEO
NEOはEVEが実際に行ってきたタスクの経験を活用し、同じようにそのタスクを行えるようにトレーニングされます。
たとえばEVEが「箱を動かす」というタスクを行うと、その経験を元にNEOも「箱を動かす」ことが可能。そのあと、NEOは「バッグを動かす」などの新しいタスクにも応用していきます。
このように、EVEが実際に動作して得たデータをNEOへ共有しているため、NEOはEVEから学び徐々に多くのタスクを自分でこなせるようになります。
ちなみに、EVE単体でも人間に近いような動きが可能。上記動画のように自動でドアを開けたり、モノを持ち上げて箱に入れたりできます。
NEO Betaの詳細情報
身長 | 約5.41フィート(約165センチメートル) |
---|---|
重量 | 66ポンド(約30キログラム) |
歩行速度 | 時速2.5マイル(約4キロメートル/時) |
走行速度 | 時速7.5マイル(約12キロメートル/時) |
積載量 | 44ポンド(約20キログラム) |
稼働時間 | 2〜4時間 |
NEO Betaの魅力と今後の可能性
NEO Betaならではの特徴は、EVEとの連携によって実際のタスクから学び取る能力にあります。この連携により単にプログラムされた動作を繰り返すだけでなく、EVEが実世界で得た知見を基に自己成長を遂げる点が大きな強みです。
また、NEO Betaは人間の生活空間での安全性を最優先に設計されており、家の中でも自然でスムーズな動作を実現します。これは、1Xが長年の研究開発を通じて培ったロボット工学の知見と、EVEから引き継いだ経験が活かされた結果です。
NEO Betaは独自の学習能力と安全性を武器に、家庭内での支援やパーソナルアシスタントとしての役割を担う可能性があります。これによりほかのヒューマノイドロボットとの差別化を図り、NEO Betaならではの付加価値を提供していくことが期待されます。
今後NEO Betaがどのように進化し、家庭生活にどのような変化をもたらすのか非常に楽しみです。
References
- ^ 1X Technologies. 「1X Unveils NEO Beta: A Humanoid Robot for the Home」. https://www.1x.tech/discover/announcement-1x-unveils-neo-beta-a-humanoid-robot-for-the-home, (参照 2024-09-08).