宿泊施設向けサービスがチェックインを本人確認から鍵まで支援、宿泊施設の運営者が担う範囲は各社で違う
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宿泊施設のチェックインを省人化するとき、本人確認や鍵の受け渡し、深夜の問い合わせをどこまで外部のサービスに任せるかで判断が分かれます。任せる範囲によって、旅券画像に触れる人の数と施設のスタッフが対応する場面が変わるためです。
この記事では、宿泊施設のチェックインを支えるサービスについて、旅券画像の扱いから問い合わせに人が応じる範囲、スマートロックとの連携まで詳しく解説します。本人確認やゲスト対応の任せ先を見直したい宿泊施設の運営者やフロント業務の担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の要点
- この記事の材料:発表4件
- 発表主体:株式会社スマートオーダー、株式会社SpaciaNet Japan ほか1件
- 出典の最終掲載:2026.10.19
SOURCESこの記事がまとめた発表

画像:発表資料より(PR TIMES)
[1] 24時間365日、本人確認までおまかせ。有人対応付きセルフチェックインサービス「Delta Self Check-in」を提供開始
掲載 2026.10.07
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画像:株式会社スマートオーダーの発表資料より(PR TIMES)
[2] SmartOrder PMS、RemoteLOCKとの連携を開始 ~宿泊施設の予約管理からスマートロッ クまでをつなぐ運用を実現~
株式会社スマートオーダー / 掲載 2026.10.07
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画像:株式会社SpaciaNet Japanの発表資料より(PR TIMES)
[3] 民泊・ホテルのゲスト対応をAIと人で支える「AirX AI Agent」提供開始
株式会社SpaciaNet Japan / 掲載 2026.10.19
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[4] 守るために、情報を持たない。旅券画像をゲストのスマホで暗号化するチェックイン「Private Check-in」を提供開始。
株式会社UPBOND / 掲載 2026.10.19
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目次
チェックインの本人確認で旅券画像を扱う方法
日本国内に住所を有しない外国人宿泊者については、ホテルが法令にもとづいて旅券の写しを保存しています。旅券画像の送り方と本人を確かめる担い手が異なるサービスとして、以下を取り上げます。
- Private Check-inの旅券画像の暗号化
- Delta Self Check-inの本人確認
Private Check-inは読める旅券画像を施設の通常業務に持ち込まない設計で、Delta Self Check-inは必要な本人確認をDeltaのオペレーターが代行する設計です。
Private Check-inの旅券画像の暗号化
UPBONDは、外国人宿泊者の旅券画像をゲスト自身のスマートフォンの中で暗号化してから送るチェックイン「Private Check-in」を公開しました。ゲストは予約案内のリンクからブラウザで手続きを始め、アプリのダウンロードは要りません。[4]
ゲストは旅券を撮影して読み取られた内容を確かめ、提供先と保存目的を確認したうえで暗号化して送り、ホテル到着後に施設側が本人を照合します。照合の際にフロントで扱う情報の分け方は、以下の通りです。
| 情報 | 扱い |
|---|---|
| 予約・必要な項目・本人確認の結果 | フロントの画面に表示 |
| 旅券画像 | 通常業務の画面に出さない |
| 暗号化したデータ | 保存先と復号の権限を分離 |
| 法令にもとづく開示 | ホテルと独立した管理者が承認 |
旅券画像を通常業務の画面から外すことによって、旅券画像に触れる従業員や委託先を絞り込めるとUPBONDは説明しています。警察などから法令にもとづく要請があったときは、ホテルの権限者と独立した管理者が対象・目的・宛先・期限を確かめて承認し、承認・閲覧・出力を記録に残します。
旅館業法施行規則は宿泊者名簿を作成の日から3年間保存すると定めており、Private Check-inは名簿や対象の旅券の写しとゲスト本人用の任意のコピーを分けて管理する設計です。ただし、UPBONDは漏えいのリスクをなくすものではないとしたうえで、暗号化した写しの保存などの方式を実証に先立って所管の保健所等に確認するとしています。
Delta Self Check-inの本人確認
Delta HQは、宿泊施設向けのセルフチェックインサービス「Delta Self Check-in」の提供を開始すると発表しました。ゲストは自分のスマートフォンか施設に置いたタブレットから、宿泊者名簿やパスポート画像をオンラインで提出できます。[1]
Delta Self Check-inがオンラインで完結させる手続きは、以下の通りです。
- 宿泊者名簿・パスポート画像の提出
- ビデオ通話による本人確認
- チェックイン後の鍵情報の案内
本人確認が必要な場合は、Deltaのオペレーターが深夜・早朝を含む24時間365日、ビデオ通話で本人確認を代行します。Delta HQは今後、AIによる本人確認機能の提供を予定しており、有人対応とAIを組み合わせて省人化をめざすとしています。
チェックインの問い合わせに人が応じる範囲
チェックイン前後の問い合わせは深夜や外国語で届くこともあり、最初の返信をAIと人のどちらが受け持つかが選ぶときの分かれ目です。AIが先に答えて人へ回すサービスと、オペレーターが直接答えるサービスとして、以下を取り上げます。
- AirX AI Agentで人へ回す問い合わせ
- Deltaのオペレーターが答える問い合わせ
入口がAIか人かによって、施設のスタッフが受け持つ問い合わせの範囲が変わります。
AirX AI Agentで人へ回す問い合わせ
SpaciaNet Japanは、AIが24時間365日、多言語でゲストのメッセージに答える「AirX AI Agent」の提供を始めると発表しました。対象はAirbnbのみで運営する宿泊施設か、Beds24を利用する宿泊事業者で、Airbnbのメッセージは公式APIを通じて受信・返信します。[3]
AirX AI Agentで、問い合わせの内容ごとに対応する担い手は以下の通りです。
| 内容 | 担い手 |
|---|---|
| 日常の質問 | AIが施設情報と運用ルールで回答 |
| 判断が要る案件(AI Core) | 管理会社・施設側 |
| 判断が要る案件(AI Assist以上) | AirXpressのオペレーター |
| 返金の承認など運営上の判断 | 施設側 |
AI Guest PlusとAI Guest Premiumでは、夜間などスタッフ不在時に届く電話もAIが受け付け、通話内容を文字起こしして担当者へ共有します。折り返しが必要な場合は、AI Guest Plusでは施設側が、AI Guest PremiumではAirXpressのオペレーターが電話をかけます。
AirbnbやBooking.comなど、Beds24を通じて連携するOTA(宿泊予約サイト)のメッセージは、一つの管理画面に集めて確認から返信まで行える仕組みです。料金は稼働中の1室または1リスティングあたり月額2,980円(税別)からで、別途初期費用がかかります。
Deltaのオペレーターが答える問い合わせ
Delta Self Check-inは、ゲストがスマートフォンかタブレットで手続きを進め、自分でチェックインを完了するサービスです。手続きの途中で困ったときは、標準で備えるリアルタイムチャットを通じてDeltaのオペレーターが答えます。[1]
オペレーターが応じる問い合わせの例として、Delta HQが挙げているものは以下の通りです。
- 予約番号が分からない
- 事前案内を確認していない
- 操作方法が分からない
対応は深夜・早朝を含む24時間365日で、本人確認が必要な場合のビデオ通話もオペレーターが受け持ちます。Delta HQは、チェックインのために施設側が直接対応する負担を軽くできると説明しています。
チェックインの鍵をスマートロックと連携する方法
スマートオーダーは、クラウド型の宿泊管理システム(PMS)「SmartOrder PMS」とスマートロック「RemoteLOCK」の連携を、2026年9月1日から始めました。SmartOrder PMSに登録された予約情報に連動してRemoteLOCKの暗証番号を自動で発行し、宿泊者へのチェックイン案内までをつなげる連携です。[2]
宿泊者は事前に案内された暗証番号でRemoteLOCKを解錠するため、施設側は物理鍵を受け渡さずにチェックインを進められます。スマートオーダーは、すでにRemoteLOCKを導入している施設が既存の機器を生かしたまま、SmartOrder PMSで運用を効率化できる点も挙げています。
鍵の受け渡しについて、SmartOrder PMSとDelta Self Check-inの対応を整理すると、以下の通りです。[1]
| 項目 | SmartOrder PMS | Delta Self Check-in |
|---|---|---|
| 主な役割 | 予約を管理するPMS | オンラインのチェックイン |
| 連携するロック | RemoteLOCK | Remote Lock |
| 鍵の渡し方 | 予約連動で暗証番号を発行 | 完了後に鍵情報を案内 |
| 料金 | 問い合わせで確認 | 初期費用0円・月額1,500円〜/室 |
Delta Self Check-inは、他のスマートロックブランドとの連携を今後順次広げる予定で、スマートロックの無い施設ではキーボックスを使う方法にも対応します。SmartOrder PMSとの連携の対応機種や利用条件、料金は、スマートオーダーへの問い合わせで確かめる必要があります。
チェックイン支援サービスを比べる観点
チェックインの任せ先を選ぶときの出発点は、外部に渡す工程と施設に残す判断を分けることです。旅券画像の扱いや問い合わせの受け手、鍵の連携先は、サービスごとに設計が異なります。
自分の施設に当てはめるときの確認点は、以下の通りです。[1][2][3][4]
| 観点 | 確かめる点 | 例 |
|---|---|---|
| 旅券画像 | 通常業務の画面に出すか | スマートフォン内で暗号化 |
| 本人確認 | 誰が本人を確かめるか | オペレーターのビデオ通話 |
| 問い合わせ | AIから人へ回す先 | プランで引き継ぎ先が変わる |
| 鍵の受け渡し | 予約と暗証番号の連動 | PMSとスマートロックの連携 |
旅券画像に触れる人を絞りたい施設は旅券画像と本人確認の行を、夜間に人手を割けない施設は問い合わせと鍵の受け渡しの行を先に確かめると、比べる順番を決めやすいでしょう。
料金や対応時間、保存期間などの数値も、任せ先を比べる前提として押さえておくと役立ちます。料金はいずれも発表時点の内容で、Delta Self Check-inの月額1,500円〜は税込か税別かが書かれていないため、導入前に最新の条件を各社へ確かめておくと安心です。
References
- ^ PR TIMES. 「24時間365日、本人確認までおまかせ。有人対応付きセルフチェックインサービス「Delta Self Check-in」を提供開始」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000129550.html, (参照 26-10-20).
- ^ PR TIMES. 「SmartOrder PMS、RemoteLOCKとの連携を開始 ~宿泊施設の予約管理からスマートロッ クまでをつなぐ運用を実現~」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000177539.html, (参照 26-10-20).
- ^ PR TIMES. 「民泊・ホテルのゲスト対応をAIと人で支える「AirX AI Agent」提供開始」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000110054.html, (参照 26-10-20).
- ^ PR TIMES. 「守るために、情報を持たない。旅券画像をゲストのスマホで暗号化するチェックイン「Private Check-in」を提供開始。」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000080.000065959.html, (参照 26-10-20).













