3Dプリンタとは
3Dプリンタとは、デジタルデータから立体物を造形する装置であり、積層造形技術を用いて樹脂や金属などの素材を層ごとに重ねて三次元の物体を製造します。従来の切削加工とは異なり、材料を付加しながら造形するため、複雑な形状や内部構造を持つ部品も一体成形できます。
製造業における試作品の作成から医療分野における人工骨の製造など幅広い用途で活用されており、個人向けの小型機種から産業用の大型機種まで多様な製品が存在しています。
熱溶解積層方式の仕組み
熱溶解積層方式はFDM方式とも呼ばれ、フィラメント状の樹脂を高温ノズルで溶かしながら一層ずつ積み重ねて造形する技術です。ノズル温度は使用する樹脂の種類によって異なり、PLAフィラメントでは約190度から220度、ABSフィラメントでは約230度から260度に設定されます。
| 造形パラメータ | 推奨値 |
|---|---|
| 積層ピッチ | 0.1mm~0.3mm |
| ノズル径 | 0.4mm標準 |
| 造形速度 | 40~60mm/秒 |
| 充填率 | 10~100% |
造形精度を高めるには積層ピッチを小さく設定する必要がありますが、造形時間は大幅に増加するため用途に応じた調整が求められます。サポート材と呼ばれる支持構造を自動生成する機能により、オーバーハング形状や宙に浮いた部分も造形できます。
光造形方式の特徴
光造形方式は、液体状の光硬化性樹脂に紫外線レーザーや液晶パネルからの光を照射して、硬化させながら造形する方式です。熱溶解積層方式と比較して、滑らかな表面仕上がりと高い寸法精度を実現できます。SLA方式ではレーザー光を走査して硬化させ、DLP方式ではプロジェクターで面全体を一度に露光するため造形速度が向上します。
| 光造形方式 | 特徴 |
|---|---|
| SLA方式 | レーザー走査で高精度 |
| DLP方式 | 面露光で高速造形 |
| LCD方式 | 液晶マスクで低コスト |
| 積層ピッチ | 0.025mm~0.1mm |
造形後の洗浄工程では未硬化樹脂をイソプロピルアルコールで除去し、二次硬化として紫外線照射を行うことで機械的強度を向上させる後処理が必要です。歯科分野では歯列矯正用のマウスピース製造に、製造業では精密な金型パターンの作成に利用されています。
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