1000Base-TXとは
1000Base-TXとは、ギガビットイーサネット規格の一つとして策定された通信規格であり、カテゴリ6以上のツイストペアケーブルを使用して1000Mbpsの高速通信を実現します。この規格は既存の100Base-TXと同じ4対8芯のケーブル構成を採用しながらも、全ての対を使用してデータ伝送を行う点が特徴的です。
IEEE 802.3abで標準化された1000Base-Tとは異なり、1000Base-TXはTIA/EIA-854規格として定義されており、より単純な符号化方式を採用しています。この規格では、送信と受信にそれぞれ2対のケーブルを使用し、8B/10B符号化方式によって125MHz×2の信号伝送を実現する設計になっています。
【PR】プログラミングや生成AIを無料で学べる「コードキャンプフリー」
1000Base-TXで使用される符号化方式の仕組み
1000Base-TXは8B/10B符号化方式を採用しており、8ビットのデータを10ビットのシンボルに変換して伝送する仕組みを持っています。この方式により、データストリーム内での直流成分の発生を抑制し、クロック同期を容易にすることで安定した通信品質を確保できます。
符号化項目 | 仕様内容 |
---|---|
符号化方式 | 8B/10B符号化 |
データレート | 1000Mbps |
シンボルレート | 125MBaud×2対 |
使用ペア数 | 4対(送信2対・受信2対) |
この符号化により、実効的なデータ転送速度は1000Mbpsとなりますが、符号化のオーバーヘッドにより実際のシンボルレートは1250Mbpsとなります。結果として、各ペアあたり125MHzの周波数帯域で動作することで、カテゴリ6ケーブルの伝送特性を最大限に活用した高速通信が可能です。
1000Base-TXとその他のギガビット規格との比較
1000Base-TXは広く普及している1000Base-Tと比較して、より高品質なケーブル配線が必要となる一方、回路設計が簡素化されるという利点があります。1000Base-Tがカテゴリ5eケーブルで動作可能なのに対し、1000Base-TXはカテゴリ6以上のケーブルを必須とする点が大きな相違点となっています。
比較項目 | 1000Base-TX | 1000Base-T |
---|---|---|
必要ケーブル | カテゴリ6以上 | カテゴリ5e以上 |
符号化方式 | 8B/10B | 4D-PAM5 |
シンボルレート | 125MBaud | 125MBaud |
回路複雑度 | 低 | 高 |
消費電力 | 低 | 中 |
実際の市場では、1000Base-Tが既存のケーブルインフラをそのまま利用できる互換性の高さから、圧倒的なシェアを獲得しました。そのため、1000Base-TXは技術的な優位性を持ちながらも、ネットワーク機器メーカーによる製品化が限定的となり、現在ではほとんど採用されていない状況となっています。
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
ITやプログラミングに関するコラム
- 【AWS】認定資格12種類の一覧や難易度、費用などを解説
- Canvaとは?使い方やアカウント登録などを初心者向けに解説
- git configで設定情報を確認・表示する方法
- 「Pythonはやめとけ」と言われる理由と学習するメリット
- Ubuntuのversionを確認する方法