スプレッドシートのVAR.S関数とは
VAR.S関数は、Googleスプレッドシートで標本の分散を計算するために使用される統計関数です。この関数は、データセット内の数値がどれだけ平均値から散らばっているかを定量的に測定する際に活用されます。VAR.S関数の「S」はサンプル(標本)を意味しており、母集団全体ではなく標本データの分散を計算することを明示しています。
分散は、データの各値が平均値からどれだけ離れているかの二乗平均を表す統計指標であり、標準偏差の二乗に等しい値となります。VAR.S関数を使用することで、手動で複雑な計算を行うことなく、効率的にデータの散らばり具合を把握できます。この関数は、従来のVAR関数と機能的には同一ですが、より明確にサンプル分散であることを示すため、現在推奨されている標準化されたバージョンです。
【PR】プログラミングや生成AIを無料で学べる「コードキャンプフリー」
VAR.S関数の基本構文と引数の詳細
VAR.S関数の基本構文はVAR.S(値1, [値2, ...])
の形式で記述されます。この関数では、最初の引数である値1が必須となり、これは分散を計算したい標本データの最初の値またはセル範囲を指定する必要があります。値2以降の引数は任意であり、計算に含めたい追加のデータ値やセル範囲を指定できます。
=VAR.S(A1:A10)
=VAR.S(10, 20, 30, 40, 50)
=VAR.S(B2:B12, D2:D5)
VAR.S関数を使用する際は、単一の値のみを指定すると#DIV/0!エラーが発生するため注意が必要です。また、この関数は空白セルとテキスト値を無視し、ゼロ値は計算に含まれるという特性があります。関数の引数には、セル範囲だけでなく直接数値を入力することも可能で、複数のデータ範囲を組み合わせて計算することもできます。
VAR.S関数を使った分散計算の実践例
実際のデータを用いてVAR.S関数の使用方法を確認してみましょう。例えば、10名の学生の身長データがB3からB12のセル範囲に入力されている場合、分散を計算するには該当セルをクリックして数式を入力します。この例では、=VAR.S(B3:B12)
と入力してEnterキーを押すことで、標本分散の値が自動的に計算されます。
=VAR.S(B3:B12)
結果: 150.46
手動計算による標本分散の結果と比較すると、VAR.S関数の計算結果が完全に一致することが確認できます。この関数を使用することで、平均値の算出、各データ点の偏差の二乗計算、そしてそれらの平均を求める複雑な手順を省略できます。また、データ範囲が変更された場合でも、関数が自動的に再計算されるため、常に正確な分散値を取得することが可能です。
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
ITやプログラミングに関するコラム
- Canvaとは?使い方やアカウント登録などを初心者向けに解説
- git configで設定情報を確認・表示する方法
- 「Pythonはやめとけ」と言われる理由と学習するメリット
- Ubuntuのversionを確認する方法
- Geminiで画像を生成する方法|ChatGPTとの比較結果も紹介