スプレッドシートのCHISQ.INV関数とは
CHISQ.INV関数は、カイ二乗分布の左側確率の逆関数値を計算するGoogleスプレッドシートの統計関数です。この関数は確率値と自由度を引数として受け取り、その確率に対応するカイ二乗値を返すことで、統計的検定において重要な役割を果たします。
カイ二乗分布は統計学における重要な確率分布の一つで、特に適合度検定や独立性検定などで広く使用されています。CHISQ.INV関数を使用することで、与えられた確率レベルにおけるカイ二乗値の閾値を効率的に求めることが可能となり、仮説検定の判定基準を明確に設定できるのです。
【PR】プログラミングや生成AIを無料で学べる「コードキャンプフリー」
基本構文とパラメータ設定
CHISQ.INV関数の基本構文はCHISQ.INV(probability, degrees_freedom)
で構成されており、第1引数には0より大きく1未満の確率値を指定します。第2引数には分布の自由度を整数値で指定する必要があり、この値は最低でも1以上でなければならないという制約があります。
=CHISQ.INV(0.95, 4)
この例では確率0.95(95%)、自由度4のカイ二乗分布における逆関数値9.487729037が計算されます。関数内で小数点を含む自由度が指定された場合は自動的に整数値に切り捨てられ、すべての引数は数値である必要があるという仕様になっています。
セル参照を使用した場合の構文例として=CHISQ.INV(A2, B2)のような記述が可能で、動的な計算処理を実現できます。この方法により、データの変更に応じて自動的に結果が更新されるため、大量のデータを扱う際の作業効率を大幅に向上させることができるでしょう。
統計検定での実践的活用方法
カイ二乗統計量が3.36より大きい値を統計的に有意と判定する場合の閾値計算において、CHISQ.INV関数が実際に使用されています。左側確率0.95と自由度4を指定することで、この閾値を正確に求めることができ、仮説検定の判定基準として活用できます。
=CHISQ.INV(0.95, 4)
結果: 9.487729037
この計算結果は適合度検定や独立性検定において、観測されたカイ二乗統計量と比較するための臨界値として機能します。統計的有意性を判定する際に、計算されたカイ二乗値がこの閾値を超えるかどうかで帰無仮説の棄却を決定することが一般的な手順となっています。
複数の検定を同時に実行する場合には、各検定条件に対応するセル範囲を指定してCHISQ.INV関数を適用することで効率的な分析が行えます。この手法により、研究データの統計的検証プロセスを大幅に短縮し、より正確で信頼性の高い結果を得ることが可能になるでしょう。
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
ITやプログラミングに関するコラム
- Canvaとは?使い方やアカウント登録などを初心者向けに解説
- git configで設定情報を確認・表示する方法
- 「Pythonはやめとけ」と言われる理由と学習するメリット
- Ubuntuのversionを確認する方法
- Geminiで画像を生成する方法|ChatGPTとの比較結果も紹介