株式会社みんがくは、教育向け生成AIプラットフォーム「スクールAI」において、学校内の生成AI活用状況を可視化する新機能「利用状況ダッシュボード」の提供を開始しました。
スクールAIの開発背景と学校現場の課題
GIGAスクール構想第2期や教育DXの推進を背景に、学校現場では生成AIの活用が広がりつつあります。一方で、多くの学校では実際の利用状況を把握できない、教室や学年ごとの活用状況が見えにくい、活用が進んでいる事例を校内へ広げにくいといった課題が残されてきました。
生成AIの導入だけではなく、「どのように定着させ、継続的な活用につなげるか」が重視される中、こうした課題への応答として開発されたのが「利用状況ダッシュボード」です。学校管理者やICT担当者が、現状を把握し、データに基づく活用促進や校内展開につなげられるよう開発されました。
スクールAIの利用状況ダッシュボードの主な特徴
「利用状況ダッシュボード」の主な特徴は、以下の3点です。
- 学校全体の活用状況をひと目で把握
- 教室ごとの活用状況や利用傾向を分析
- AIによる活用促進アドバイスの提供
1点目の「学校全体の把握」では、アプリ開始ユーザー数やアプリ開始率、アプリ開始回数・総送信メッセージ数・開始アプリ種類といった基本指標を一覧で確認できます。2点目の「教室ごとの分析」では、期間・教室・ユーザー・アプリごとに絞り込みが可能で、活用が進んでいる教室やよく利用されているアプリの把握も可能です。3点目の「AIアドバイス」では、利用傾向を踏まえた改善のヒントや校内展開につながる提案を確認でき、校内研修や授業改善への活用も想定されています。
スクールAIの活用サイクルと今後の展望
「利用状況ダッシュボード」は、スクールAIの他機能と組み合わせることで、利用状況の把握から授業改善までを一貫して支援することを目指しています。例えば、ダッシュボードで把握した利用傾向をもとに「対話型アプリ開発スタジオ」を活用して教育用アプリを作成・改善するなど、データを教育実践へつなげる運用が可能です。
「スクールAI」は、文科省ガイドラインに準拠し、Microsoft Azure環境を基盤としており、プライバシー面でも安心して利用できる設計となっています。英作文や英会話、小論文対策など多彩な学習アプリを先生自身が手軽に作成できる仕組みを備え、第22回日本e-Learning大賞において、総務大臣賞を受賞しました。
スクールAI概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | スクールAI |
| 新機能名 | 利用状況ダッシュボード |
| カテゴリ | 教育向け生成AIプラットフォーム |
| 主な対象 | 管理職権限・ICT担当者権限を持つ教職員 |
| 主な機能 | 利用状況の可視化・AIによる活用促進アドバイス・教室別分析 |
| 基盤インフラ | Microsoft Azure |
| 準拠ガイドライン | 文科省ガイドライン |
| 受賞歴 | 第22回日本e-Learning大賞 総務大臣賞 |
| 開発元 | 株式会社みんがく(東京都中央区) |
| 代表取締役 | 佐藤雄太氏 |
trends編集部の一言
「利用開始率」や「総送信メッセージ数」といった指標をAIが分析してアドバイスまで返す設計は、ツール導入後の"定着フェーズ"を明示的に支援しようとしている点で注目されます。マーケティングの現場でも、ツールを導入したはいいものの活用が一部のメンバーにとどまり、組織全体への展開が進まないという状況は少なくありません。業界全体としても、「導入」から「定着」へと支援の重心が移りつつある流れと、今回の機能追加は重なっています。
ツールの利用状況をダッシュボードで一元把握し、AIがそこから改善提案まで出してくれる仕組みは、教育分野に限らず、組織内でのツール定着を支援する設計として広く注目される動きです。企業のDX推進領域においても、同様の設計思想が求められる傾向にあります。
References
- ^ PR TIMES. 「スクールAI、学校内の生成AI活用を可視化する「利用状況ダッシュボード」をリリース | 株式会社みんがくのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000186.000079497.html, (参照 26-07-03).
