any株式会社は、2026年7月21日(火)、ベテラン人材の判断基準を継承するAIエージェントを搭載した新サービス「Qast Clone(キャスト クローン)」の事前登録を開始します。
Qast Clone開発の背景にある暗黙知の課題
生成AIの普及に伴い、業務を支援するさまざまなAIサービスが登場しています。その多くは大規模言語モデル(LLM)が保持する一般的な知識をもとに動作するため、企業や個人ごとに異なる判断基準やノウハウが反映されないことが課題です。
企業の現場では、マニュアルに手順が記載されていても「なぜその判断に至ったのか」という文脈や判断基準までは共有されにくく、ベテランへの質問が集中したり若手人材の成長を阻害する要因にもなっています。
同社は「Qast」を通じて8年間、日本企業のナレッジマネジメント課題に向き合う中で、暗黙知について3つの気づきを得たといいます。現場で本当に必要とされる暗黙知の多くは経験に基づく「判断基準」であり、個別の会話や資料の中に断片的に現れるため体系的に整理しにくい点が特徴です。また、判断基準は本人が他者のアウトプットをレビューする場面で、特に言語化されやすいことも分かりました。
Qast Cloneの3ステップでナレッジクローンを育てる仕組み
同社はこの知見をもとに、企業固有の判断基準を継承可能な資産に変えるサービスとして「Qast Clone」を開発しました。ナレッジクローンを作る段階では、過去の社内会議の議事録や音声データ、ドキュメントから判断基準を抽出します。必要に応じて本人へのインタビューも実施し、教師データとしてインプットします。
ナレッジクローンを使う段階では、チャット形式でいつでも相談や壁打ちが可能です。設計書や図面、報告書、提案資料などをアップロードすると、ナレッジクローンが判断基準を示してレビューします。指摘内容だけではなく、その判断に至った理由や観点も提示する仕組みです。
ナレッジクローンを育てる段階では、生成されたレビュー内容を本人が評価・修正し、フィードバックを教師データに反映します。利用とフィードバックを重ねることによって、本人の判断基準の再現精度が向上する設計です。
Qast Cloneは、立場に応じて多様な価値をもたらす設計です。主な効果としては次の点が挙げられます。
- 若手の判断力と成長速度が向上
- マネージャーが個別指導の負担から解放
- ベテラン社員の知識を次世代へ継承
- 経営が企業固有の判断基準を資産化
各立場に共通するのは、属人化していた判断基準を明文化し、組織全体で再利用できる資産に変える点です。退職や異動によるナレッジの喪失を防ぎ、意思決定の再現性を高める狙いがあります。
Qast Clone事前登録の概要
事前登録企業のうち、2026年9月からナレッジクローン構築を開始する先着10社には、特別価格が適用されます。概要は次の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供企業 | any株式会社 |
| サービス名 | Qast Clone(キャスト クローン) |
| 提供開始(予定) | 2026年秋 |
| 事前登録期間 | 2026年7月21日(火) - 8月31日(月) |
| ナレッジクローン構築期間 | 2026年9月 - 10月 |
| 対象 | 2026年9月から構築を開始する先着10社 |
| 特典 | 先行導入企業向け特別価格 プロダクトリリースの最新情報提供 |
trends編集部の一言
企業や個人ごとに異なる判断基準を、大規模言語モデル(LLM)の一般的な知識だけでは、反映できないという課題は、多くの業界に共通するものです。マーケティングの現場でも、施策の可否を判断する基準はベテラン担当者の経験則に依存しがちで、同じような属人化の悩みを抱える企業は多いのではないでしょうか。
会議の音声データやインタビューから「判断基準」だけを抽出し、レビューという形で日常業務に組み込む発想は、ナレッジマネジメントの新しい切り口として注目されます。マーケティング業界の文脈に置き換えると、キャンペーン設計や媒体選定の判断根拠を可視化する取り組みとして、応用の余地がありそうです。
先着10社限定の先行導入という進め方からは、実運用を通じて、精度を検証しながら展開する姿勢がうかがえます。属人化した暗黙知を資産化する動きとして、今後の展開が注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「ベテランの「判断基準」をAIで継承する新サービス「Qast Clone」を今秋にリリース——事前登録を開始 | any株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000073.000033337.html, (参照 26-07-22).
※本記事は一次情報(PR TIMES)を基に編集しています。内容はAIで確認していますが、誤りや最新情報との差異がある場合は、以下フォームよりご報告ください。
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