Cloud Runインスタンスがプレビュー公開、AIエージェントの長期稼働向け
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Google Cloudは米国時間2026年8月28日、プレビュー版のCloud Runインスタンスを発表しました。Cloud Runインスタンスは、Cloud Run上で1つのインスタンスだけを自動スケーリングなしで動かす専用の実行環境です。[1][2]
この記事では、Cloud Runインスタンスでできることや作成と管理の方法、利用前に確認する条件を解説します。Google Cloudは発表時点で、プレビュー版のCloud Runインスタンスを費用対効果の高い方法と位置付けています。同社によると、パフォーマンスを犠牲にせずに新しい種類のワークロードを実行できます。
目次
プレビュー版Cloud Runインスタンスでできること
Cloud Runインスタンスは、Cloud Run上に専用のシングルトンコンピューティングランタイムを提供します。発表時点ではプレビュー版で、主な特徴は以下の通りです。[1][2]
- 自動スケーリングなしで1つのインスタンスだけを実行
- 最大7日間の連続稼働が可能で、自動再起動ポリシーはデフォルトで構成済み
- 各インスタンスにHTTPS URLが割り当てられ、更新や再起動でも変わらない
- 使わないときは停止し、必要なときに再開できる
1個のvCPUと1GiBのメモリを備えたCloud Runインスタンスを30日間動かした場合の費用は、$5.70です。Cloud Runインスタンスは、vCPUバースト予算を備えた共有vCPUの使用によって、予測可能な低料金で継続的に稼働します。Google Cloudは、常に高いコンピューティング負荷がかかるわけではなくタスク実行時だけ使用量が急増する長期稼働型エージェントにも、このモデルが最適だとしています。
プレビュー版Cloud Runインスタンスの作成・管理
プレビュー版のCloud Runインスタンスの作成方法は、gcloud beta run instances createコマンドやクライアントライブラリ、REST APIです。gcloud beta run instances deployコマンドでも、新しいCloud Runインスタンスを作成できます。[3]
構成ファイルアップロード後のデプロイ例
OpenClawは、利用者に代わってさまざまなタスクを実行し、時間とともに優れたアシスタントへ成長するオープンソースのパーソナルAIエージェントです。Google Cloudによると、OpenClawの利用者の多くはノートパソコンで使い始め、スリープのたびに終了しない実行場所が必要だと気づきます。[2]
OpenClawの構成ファイルを、Cloud Storageバケットにアップロードしておく前提です。その上で、OpenClawエージェントは次の1つのコマンドでCloud Runインスタンスにデプロイできます。
gcloud beta run instances create openclaw-instance \
--image ghcr.io/openclaw/openclaw:latest \
--port 18789 \
--public \
--add-volume mount-path=/home/node/.openclaw,type=cloud-storage,mount-options="uid=1000;gid=1000;file-mode=0700;dir-mode=0700",bucket=${BUCKET} \
--set-env-vars "OPENCLAW_GATEWAY_PASSWORD=${PASSWORD},GEMINI_API_KEY=${GEMINI_API_KEY}"
公式資料からの抜粋:Cloud Run インスタンスを使用したパーソナル AI エージェントのデプロイ(例: Cloud Run インスタンスに OpenClaw をデプロイする)。対象版・範囲:プレビュー版(発表時点)。
上記のコードでは、--imageにghcr.io/openclaw/openclaw:latestを、--portに18789を指定しました。--add-volumeでは、Cloud Storageバケットとmount-pathの/home/node/.openclawを指定しています。--set-env-varsでは、OPENCLAW_GATEWAY_PASSWORDとGEMINI_API_KEYを環境変数として渡す形です。
デプロイ後は、OpenClawインスタンスを利用者が望む限り実行し続けられます。TelegramやWhatsApp、好みのソーシャルメディアプラットフォームを介してやり取りでき、使いたいツールにも接続できます。
OpenClawインスタンスを動かし続ける場合も、1回の連続稼働は最大7日間です。自動再起動ポリシーは、デフォルトで構成されています。
インスタンスを管理する操作
Cloud Runインスタンスは、作成や停止、開始、更新、削除のライフサイクル遷移で手動管理する専用のコンピューティングコンテナです。gcloud beta run instancesに続けて指定する主なサブコマンドと、操作による変化は以下の通りです。
| 操作 | サブコマンド | 操作による変化 |
|---|---|---|
| 作成 | create | 新しいCloud Runインスタンスを作成 |
| 更新 | update | インスタンスが再起動する |
| 停止 | stop | ランタイムが終了し、インメモリのファイルと永続化されていない状態を削除 |
| 起動・再起動 | start | 停止したものを起動、既存のものは強制的に再起動 |
| 詳細表示 | describe | 構成の詳細と現在のステータスを表示 |
| 削除 | delete | 構成、メタデータ、パブリック直接URLマッピング、IDロールを完全に削除し復元不可 |
Cloud Runインスタンスには永続ディスクストレージがありません。ファイルやデータを残したい場合は、停止や更新の前に外部ストレージへ保存する必要があります。
プレビュー版Cloud Runインスタンスの利用条件
Cloud Runインスタンスは、発表時点でプレビュー版です。一般提供前のサービス規約の対象で、pre-GAの機能として「現状のまま」提供され、サポートが制限されることがあります。[1][2][3]
発表時点では、Cloud RunインスタンスとCloud Runサービスの両方でSSHアクセスを近日中に提供開始する予定でした。限定公開アクセスへの登録も、発表時点で受け付けていました。
対応リージョンの条件
Cloud Runインスタンスは、Cloud Runの対応リージョンのうち、europe-west1やus-central1、us-east1を除くリージョンで作成できます。確認日時点の除外一覧は、この3リージョンです。東京や大阪でCloud Runインスタンスを使いたい場合は、両リージョンがCloud Runの対応リージョンに含まれるかも確かめることを編集部は勧めます。
事前準備とIAMロール
Cloud Runインスタンスの構成とデプロイには、管理者に付与を依頼するIAMロールが必要です。利用前の準備と必要なロールは、以下の通りです。
- Cloud Runに新しいプロジェクトを設定
- Cloud Run Admin APIを有効化(run.googleapis.com)
- gcloudコンポーネントを最新バージョンに更新(gcloud components update)
- Cloud Runインスタンスに対するCloud Runデベロッパー(roles/run.developer)ロール
- サービスIDに対するサービスアカウントユーザー(roles/iam.serviceAccountUser)ロール
Cloud Runインスタンスを検討する場面
OpenClawやHermesのような個人開発者や個人利用向けのAIエージェントは、多くの場合、常時稼働し、一度に1人のユーザーだけに対応する傾向があります。Google Cloudは、こうしたエージェントのインフラ要件が、Cloud Runサービスで一般的な、ステートレスで高スループットなウェブサービスとは大きく異なると指摘しました。[2]
Google Cloudは、リクエストが止まるとゼロにスケールされるCloud Runサービスを、1つのインスタンスを継続稼働させる長期稼働型エージェントには適さないとしています。専用VMを動かす代替手段では、24時間365日フルでコンピューティング料金がかかる形です。オペレーティングシステムのアップデート管理やファイアウォールポートの開放、独自のHTTPSエンドポイントのプロビジョニングなども自分で行う必要があります。
利用例として、小規模企業向けのAIを活用した投資銀行のOffDealは、Cloud Runインスタンス上で長期稼働型エージェントを運用しています。OffDealは発表時点で、Cloud Runインスタンスを長時間実行されるエージェントの主要なインフラストラクチャとして使い、コールドスタートを88%削減できたとしています。
常に1つのインスタンスを動かし続けたい長期稼働型エージェントの場合は、自動スケーリングなしで1つのインスタンスを実行するプレビュー版のCloud Runインスタンスが検討対象です。Cloud Runサービスとの違いと、プレビュー版のCloud Runインスタンスで確認する点は、以下の通りです。[2][3]
- プレビューのCloud Runインスタンスは、Cloud Runサービスと異なりライフサイクル遷移で手動管理する
- プレビューでは、同一プロジェクト・リージョン内の既存Cloud Runインスタンスやサービスと同名では作成不可
- プレビューでは永続ディスクストレージがなく、残すデータは停止や更新の前に外部ストレージへ保存が必要
長期稼働型エージェントをプレビュー版のCloud Runインスタンスへ移し、ファイルやデータを保持したい場合の編集部の提案です。外部ストレージ上の保存先を先に決めておくことを編集部は勧めます。あわせて、発表時点のプレビュー版で連続稼働が最大7日間であることも、運用の計画と照らし合わせる確認点です。
出典
- ^ Google Cloud. 「Deploy personal AI agents with Cloud Run instances」. https://cloud.google.com/blog/products/serverless/introducing-cloud-run-instances?e=0&hl=en, (参照 26-10-05).
- ^ Google Cloud. 「Cloud Run インスタンスを使用したパーソナル AI エージェントのデプロイ」. https://cloud.google.com/blog/ja/products/serverless/introducing-cloud-run-instances, (参照 26-10-05).
- ^ Google Cloud. 「Cloud Run インスタンスを作成して管理する」. https://docs.cloud.google.com/run/docs/instances/create-and-manage-instances?hl=ja, (参照 26-10-05).
※本記事は公式の一次情報を基に編集しています。内容はAIで確認していますが、誤りや最新情報との差異がある場合は、以下フォームよりご報告ください。
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