BigQueryトークン割り当てが一般提供を開始、管理者が生成AI関数の日次トークン上限を設定可能
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Google Cloudは、BigQueryの生成AI関数向けに、トークン数に基づく費用管理の一般提供(GA)を発表しました。BigQueryトークン割り当ては、生成AI関数が使うトークン数に1日あたりの上限を設け、管理者が消費の歯止めを自ら設定できる仕組みです。[1]
AI.GENERATEやAI.IF、AI.CLASSIFY、AI.SCOREなどの生成AI関数は、SQL内で大規模言語モデル(LLM)を使い、トークン単位で課金されます。大規模データセットへ広げるほど事前の予算管理の重要性が増すため、上限の種類や変更手順、必要なロールを解説します。
BigQueryトークン割り当てでできること
BigQueryトークン割り当てでは、1日あたりの上限をプロジェクト単位とユーザー単位で設けられます。ユーザー単位の上限は、組織全体ではなく、プロジェクト内の各ユーザーに適用されます。[1]
4つの割り当ては、Google Cloud Identity and Access Management(IAM)の割り当ての仕組みで管理する形です。各割り当ての1日の既定値は以下の通りです。[1][2]
| 割り当て名 | 対象のトークン | 範囲 | 既定値 |
|---|---|---|---|
| AI input tokens per day | LLMが使う入力トークン | 1日・プロジェクトごと | 2,000億 |
| AI input tokens per day per user | LLMが使う入力トークン | 1日・プロジェクトとユーザーごと | 1,500億 |
| AI output tokens per day | LLMが使う出力トークンと思考トークン | 1日・プロジェクトごと | 200億 |
| AI output tokens per day per user | LLMが使う出力トークンと思考トークン | 1日・プロジェクトとユーザーごと | 150億 |
出力の割り当てには、内部の推論ステップで生成される思考トークンも含まれます。Geminiプラットフォームの請求と同じ扱いです。
BigQueryトークン割り当ての設定手順
管理者は、Google Cloudコンソールで割り当てを確認し、ワークロードの変化に合わせて変更できます。変更にサポートケースの作成は必要ありません。[1]
Quotas & System Limitsのページには、生成AIトークン割り当ての日次・プロジェクト単位の使用量が表示されます。7日や14日、30日、カスタムの期間を選べるグラフは、急増の検出や予算の見直し、新しい生成AIワークロードやデータパイプラインが全体の使用量に与える影響の確認に使えます。
Edit quotaでの上限の変更
生成AIのトークン割り当ては、IAM & Admin → Quotas & System Limitsのページにあります。変更は、必要なロールを持つ管理者がBigQuery APIで絞り込み、Name列で4つのAI割り当てを先頭に出して編集する流れです。
費用管理を厳しくしたい場合に割り当てを下げる変更は、承認なしですぐに反映されます。引き上げは同じページから申請でき、多くは自動で承認され、大きな引き上げは短い審査を経る場合があります。
AI.COUNT_TOKENSでの測定
AI.COUNT_TOKENS関数は、割り当ての値を選ぶ前に、モデルへ送る入力データの量を見積もる用途で使えます。AI.COUNT_TOKENSが返す数は入力トークンの下限で、出力や思考のトークン、AI関数が加える指示、画像などの入力は含みません。
AI.COUNT_TOKENSは、課金対象の生成を呼び出さずに、モデルのトークナイザーが生成するトークン数を返します。商品レビューの入力トークンを合計するコードは、以下の通りです。
-- Count the input text tokens for each product review
SELECT
SUM(
AI.COUNT_TOKENS(
CONCAT('Classify the sentiment of this review as positive, negative, or neutral: ', review_text),
endpoint => 'gemini-3.1-flash-lite').result) AS total_input_tokens
FROM
`my_project.my_dataset.product_reviews`;
公式資料からの抜粋:Predictable AI spend in BigQuery: Introducing cost management for generative AI functions(Sizing your input data: AI.COUNT_TOKENS)。対象版・範囲:一般提供(GA)発表時の公式例。
上記のコードでは、レビュー本文の前に感情分類の指示文を付け、endpointにgemini-3.1-flash-liteを指定して数えています。結果をSUMで合計し、total_input_tokensとして返す例です。
予算からトークン割り当てを求める計算例
Gemini 3.1 Flash-Liteモデルの発表時点の公開価格は、BigQueryのバッチ処理による50%割引を反映し、入力が100万トークンあたり0.125ドルです。出力(応答と推論)は、100万トークンあたり0.75ドルに設定されています。
Gemini 3.1 Flash-Liteを使い、小さな試行で入力と出力の比が平均100対1なら、1日の入力は約7億5,400万トークン、出力は約754万トークンです。AI input tokens per dayとAI output tokens per dayをこの値に設定すると、プロジェクトの費用を1日100ドル付近に保つ計算です。
価格の異なるモデルを1つのプロジェクトで使う場合、Google Cloudはモデルごとの予算か、料金を混ぜた計算を挙げています。トークンから金額への換算も、利用するモデルの公開されたGeminiプラットフォームの価格で行う形です。
BigQueryトークン割り当ての仕様
BigQueryの生成AI関数向けトークン割り当ては、一般提供(GA)の機能です。割り当てはグローバルで、使用量はリージョンを問わず合算される仕組みです。[1]
トークンに基づく費用管理は、発表時点で利用できます。1日の割り当ては、太平洋時間の午前0時にリセットされます。[1][2]
キャッシュに保存されたトークンは、割り当ての対象外です。割り当ては数百万トークン単位で追跡され、それ未満の値は完全に正確には反映されない可能性があります。
プロビジョンド スループットでGemini Enterprise Agent Platformモデルを使う場合、課金はトークンの使用量に基づきません。クエリの不要なブロックを避けるため、割り当てを高い値に設定する必要があります。
割り当てを管理するロール
割り当てを管理するには、次のいずれかのロールが必要です。
割り当ては、Cloud Quotas APIやgcloud CLI、Terraformからプログラムで管理することもできます。複数のプロジェクトへ同じ歯止めを適用する方法です。
対象となる生成AI関数
割り当ては、LLMによる生成を行う次のBigQuery関数に適用されます。
エンベディング関数は、別の大幅に安価なモデルで動くため、生成AI関数向けのトークン割り当ての対象外です。対象外の関数には、AI.GENERATE_EMBEDDING(ML.GENERATE_EMBEDDINGとしても利用可能)やAI.EMBEDなどがあります。
QuotaExceeded時の動作
割り当ては新しいLLM呼び出しを止める形で適用され、クエリの成否は関数で異なります。開始前にQuotaExceededエラーで拒否されるのは、必要な割り当てが使い切り済みの場合だけです。
必要な割り当てが使い切られていなければクエリは開始され、途中で尽きるとBigQueryは新しいLLM呼び出しを送りません。実行中のクエリが1日の割り当てを使い果たすと、生成AI関数を使う後続のクエリは、その割り当てのリセットまでQuotaExceededエラーで失敗します。
AI.IFのようにmax_error_ratioに対応する関数は、未処理の行が比率内なら部分的な結果を返し、超えると失敗する仕組みです。AI.GENERATEのような汎用の関数は途中で尽きても成功し、スキップされた行は生成値を持たず、statusフィールドに割り当て超過のエラーが入ります。
BigQueryトークン割り当てと費用管理手段の選び方
生成AI関数の費用の歯止めには、BigQueryトークン割り当てのほかに、Cloud Billing spend capsもあります。BigQueryトークン割り当ては予防的なAI専用の仕組みで、実行中のトークン使用量を追跡し、上限近くで新しいLLM呼び出しを止めます。[1]
spend capとの使い分け
Cloud Billing spend capsは、プロジェクトやサービスの単位で金額を基準に動き、しきい値に達すると使用を自動でブロックできる仕組みです。ただし適用は即時ではないため、一部の超過が発生します。
Google Cloudは、トークン割り当てをAI費用の最初の防御線として勧めています。spend capはプロジェクト全体の安全網とするのが、同社の推奨です。
Google Cloudが挙げる進め方
Google Cloudは費用管理の進め方として、以下を挙げています。
出力トークンは割高です。日本で日次の上限を運用する場合、編集部は太平洋時間の午前0時のリセットを基準に使用量の確認時刻を決める方法を勧めます。
出典
- ^ Google Cloud. 「Predictable AI spend in BigQuery: Introducing cost management for generative AI functions」. https://cloud.google.com/blog/products/data-analytics/using-bigquerys-generative-ai-cost-management-features, (参照 26-10-15).
- ^ Google Cloud. 「トークン割り当てで費用を管理する」. https://docs.cloud.google.com/bigquery/docs/control-genai-costs?hl=ja, (参照 26-10-19).
※本記事は公式の一次情報を基に編集しています。内容はAIで確認していますが、誤りや最新情報との差異がある場合は、以下フォームよりご報告ください。
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