日本企業である株式会社 Carnotが提供するAIワークフロー構築ツール「Jinbaflow」が初心者でも使いやすいと話題です。
Difyで挫折した人は全員Jinbaflowを使うべき。 プロンプトからのコード生成が驚くほど直感的で、ノーコードでAIワークフローが一瞬で完成。 プログラミング知識ゼロでも、データ分析や業務自動化が簡単にできる。 たった1週間で生産性が5倍になったという声も。… pic.twitter.com/cEc6CCIddK
— てる@YouTube×AIの活用術{AI沼らせ屋} (@rute1203d) November 17, 2024
複数のモジュールを使って業務を効率化できるワークフローを直感的に作成できたり、豊富なテンプレートを揃えているのが特徴。AIツールを使った業務効率化のファーストステップに適しています。
本記事ではJinbaflowの基本的な使い方を実際の利用画面を用いて詳しく紹介します。また、料金プランや実際にできることについても解説しているので、Jinbaflowについて網羅的に理解したい方はぜひ参考にしてみて下さい。
Jinbaflowとは
Jinbaflowは日本で開発されたワークフロー作成プラットフォームです。プログラミングや生成AIを活用してデータ変換や分析、ほかのサービスとの連携をノーコードで実現できます。
このツールはPythonコードの生成とプロンプト処理を組み合わせることで、柔軟で詳細なワークフローやデータ処理を実行できるのが特徴。ユーザーが自身のコードを自由に利用できる環境を提供しています。
具体的な活用例としてYouTube動画の要約やブログ記事の自動作成、メールの自動処理、ワードクラウドの生成などがあります。これまで手作業で行っていたデータ収集や分析を効率化し、業務の自動化を実現できるのが魅力です。
Jinbaflowの料金プラン
Jinbaflowの料金プランはモジュールの実行数やLLMの実行数によって内容が異なります。たとえばモジュール実行数が毎月100タスク、LLM使用数が毎月50回である場合のプラン内容は下記の通りです。[1]
プラン名 | 対象利用者 | 月額料金 | 特徴 | 保存可能なワークフロー数 |
---|---|---|---|---|
Free | 基本的な利用向け | 無料 | 毎月100モジュール実行、50 LLM実行が可能。無料で永続的に利用できる。 | 最大5件 |
Starter | 個人向け | 6ドル | 高度なワークフローの自動化が可能。 | 最大30件 |
Professional | チーム向けの専門利用 | 25ドル | チームで自動化ワークフローの構築・管理が可能。 | 最大50件 |
Enterprise | 組織向け | カスタム(要問合せ) | 複数の部署にわたる自動化の拡張が可能。 | カスタマイズプラン |
無料プランの条件は変わりませんが、有料プランの料金はモジュールの数やLLMの数によって変わります。
そのため無料プランを使って自身が実現したいワークフローにどれだけのモジュールが必要になるのか試したあとに、有料プランの利用を検討するのがおすすめです。
Jinbaflowでできること
Jinbaflowでできることは下記の通りです。
- データ変換と分析の効率化
- 自動化と他システムとの連携
- コンテンツの生成と要約
各内容について詳しく解説します。
データ変換と分析の効率化
Jinbaflowではさまざまなデータ処理や分析を、ノーコードで自動化できます。たとえばECサイトから収集した商品の情報を整理して、異なる製品のスペックを比較する表を簡単に作成できます。
また、テキストデータから頻出単語を抽出し、ワードクラウドとして視覚化することも可能。これによりデータのトレンドや重要なポイントを直感的に把握できます。
自動化と他システムとの連携
Jinbaflowは日常業務の効率化を支援するためのツールとしても活用できます。たとえば顧客リストを基に個別のメールドラフトを自動的に作成し、各顧客に合わせたメッセージを素早く準備できます。
また、定期的にインターネット上の最新トレンドワードを収集し、その情報をメールで通知する機能も備えているのも特徴。これによりビジネスの動向をリアルタイムで把握し、迅速に対応することが可能です。
コンテンツの生成と要約
コンテンツ作成もJinbaflowの得意分野です。YouTube動画を解析してその内容を短い要約に変換したり、その要約を基にブログ記事を自動生成したりできます。
これにより時間のかかるコンテンツ制作のプロセスを短縮し、効率よく情報発信できます。
Jinbaflowの使い方
はじめにJinbaflowの公式ページへアクセスします。
Jinbaflow:https://www.jinba.ai/
Jinbaflowより
トップページ上にある「Get Started」ボタンをクリックします。
Jinbaflowより
アカウント登録はGoogleアカウントやGitHubアカウント、メールアドレスを利用可能。任意の方法でアカウントを作成してください。
Jinbaflowより
アカウント作成が終わると上記画面が標示されます。画面中央に作成したワークフローの一覧が表示されます。
自分で1からワークフローを作る方法
Jinbaflowより
画面の右上にある「Add Workflow」をクリックします。
Jinbaflowより
ワークフローの名前と概要の入力欄が表示されるので、任意の情報を入力してください。
Jinbaflowより
するとワークフロー一覧の画面に作成した名前のワークフローが表示されるので、こちらをクリックします。
Jinbaflowより
ワークフローの詳細画面が標示されます。画面右上にある「+」ボタンをクリックしてください。
Jinbaflowより
するとJinbaflowで利用できるワークフローのパーツ(モジュール)一覧が表示されます。今回はこのモジュールを使い、YouTube動画から概要を作成する方法を解説します。
2ステップで完了するので、Jinbaflowの簡単な所感を確かめるのに最適です。
YouTube動画から概要を作成する方法
Jinbaflowより
画面右上の検索欄に「YouTube」と入力すると「YouTube Transcript」というモジュールが表示されます。そこをクリックすると画面上に反映されます。
Jinbaflowより
YouTube Transcriptの利用手順は下記の通りです。
- URL:概要を作成したいYouTube動画のURLを入力
- Transcript Language:言語を「Japanese」へ指定
- 画面右上のアイコンをクリックして実行
Jinbaflowより
すると上記画面のように「Output」欄へ文字起こしした情報が表示されます。
Jinbaflowより
次に文字起こしした情報を要約するためのモジュールを用意します。画面上部の検索欄へ「Prompt」と入力し、表示されたモジュールをクリックしてください。
Jinbaflowより
モジュール同士をドラッグ&ドロップでつなげると、Youtube動画の文字起こし情報がPromptモジュールのinput変数へ自動的に同期します。
Jinbaflowより
Promptモジュール欄の「Prompt Block」欄へ文字起こししたテキストをどのように編集するか指定することで、生成AIが編集してくれます。今回使用したプロンプトは下記の通りです。
読み込んだテキストをわかりやすく要約し、概要文を作ってください。
Jinbaflowより
プロンプトを指定して実行すると「Output」欄に完成した概要文が表示されます。このような手順でさまざまなモジュールをつなぎ合わせることで、業務を効率化できるワークフローを作成することも可能です。
ワークフローのテンプレートを活用する方法
Jinbaflowにはすでに完成されているワークフローがテンプレートとして複数公開されており、これらをコピーして利用することも可能です。
Jinbaflowより
画面左上から「Templates」をクリックすると、利用できるワークフローのテンプレートが表示されます。
今回はテストととして「リアルタイム検索からトレンドワードを取得する」というテンプレートを使ってみます。
Jinbaflowより
テンプレートを開くとすでに完成されたワークフローが表示されます。こちらを複製して使うために、画面右上にある「fork」ボタンをクリックしてください。
Jinbaflowより
フォークした後は画面右上の矢印ボタンを押してワークフローを実行します。
Jinbaflowより
するとワークフローの最後にあるモジュールのOutput欄へ、取得したトレンドワードが表示されます。
このようにJinbaflowで実現したいことが、すでにテンプレートとして存在する可能性もあります。そのためはじめにテンプレートで調べたあと、見つからない場合は自分で作成するという手順がスムーズかもしれません。
今回は簡単な説明でしたが、今後実用性のあるワークフローの作り方も随時更新するので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
References
- ^ Jinba.ai. 「料金プラン」. https://www.jinba.ai/#price-section, (参照 2024-11-18).