FortiGateとは?意味をわかりやすく簡単に解説
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「FortiGate(フォーティゲート)」を導入して自社のネットワークセキュリティを強化したい際、どのように製品を選定すべきか迷ってしまった経験はないでしょうか。安全な通信環境を構築するための正しい知識を把握すれば、自社に最適なモデルを導入して安定した運用を実現できます。
この記事では、FortiGateとは何かという基本的な定義や導入するメリットに加え、発生しうるデメリットやライセンス体系の仕組みまで詳しく解説します。自社のセキュリティ対策やネットワーク機器の選定を任されている情報システム部門の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- FortiGateの基本的な定義とは
- FortiGateを導入するメリット
- セキュリティ機能を1台に集約する
- 処理性能を向上させる
- SD-WAN機能を標準で利用する
- FortiGateを導入するデメリット
- 導入時に高度な専門知識を必要とする
- SSL複号処理時に大きな負荷が発生する
- 他社製品に対するFortiGateの強み
- Palo Alto製品と比較する
- Cisco製品と比較する
- FortiGateのライセンス体系
- 主要なライセンスパックを選択する
- 有効期限切れによる影響を把握する
- FortiGateのモデルを選定する基準
- 物理アプライアンスの特徴を把握する
- 仮想マシンの特徴を把握する
- クラウドネイティブの特徴を把握する
- FortiGateとはに関するよくある質問
- FortiGateの導入にはどのくらいの費用がかかりますか?
- FortiGateを個人で勉強する方法はありますか?
- FortiGateの動作検証用モデルは存在しますか?
FortiGateの基本的な定義とは
FortiGate(フォーティゲート)とは、Fortinet(フォーティネット)が提供する次世代ファイアウォール(NGFW)製品群であり、物理アプライアンス・仮想アプライアンス(FortiGate-VM)・クラウド環境など複数の形態で提供されます。代表的な統合機能として、従来のファイアウォール機能に加えウイルスの侵入や不正アクセスを防ぐ機能などを1つにまとめたUTM(統合脅威管理)機能を備える製品です。
FortiGateの基本ソフトウェアであるFortiOS(フォーティオーエス)について、開発元のFortinet公式製品ページ(Secure SD-WAN紹介ページ)では、次のように説明しています。
Networking and security share FortiOS, a single policy engine
出典:Fortinet 公式製品ページ (Secure SD-WAN) (ネットワークとセキュリティの統合)
この説明の通り、FortiGateに搭載されるFortiOSは単一のポリシーエンジンとして機能し、ネットワーク管理と高度なセキュリティを1つのシステムで処理できる仕組みを実現しています。
FortiGateが統合している代表的なセキュリティ機能と、それぞれの役割は以下の通りです。
| 統合機能 | 具体的な役割と特徴 |
|---|---|
| ファイアウォール | 不要な通信を監視し不正なアクセスを遮断する機能です。 |
| アンチウイルス | メールやダウンロードファイルを監視しウイルスの侵入を防ぐ仕組みです。 |
| Webフィルタリング | 業務に関係のない有害なサイトへのアクセスを制御します。 |
| IPS(侵入防止システム) | 通信パターンを分析し不正侵入や攻撃を検知して遮断します。 |
これらのセキュリティ機能を個別の機器で導入すると運用の手間が増えますが、1台に集約されたシステムであれば管理を大幅に効率化できます。この集約化によって、専門の技術者が不足している中小企業であっても強力な防御体制を構築可能です。
複数のセキュリティ機能を1台で賄うことによって、導入コストを抑えつつ強固なインフラ環境を維持できます。次章では、このシステムを自社へ導入する具体的なメリットについて、詳しく紹介する内容です。
「FortiGate」の検索需要・市場動向トレンド
データ自動更新日: 2026-08-01過去1年間で最も検索されたピーク時を100とした現在の相対数値
直近4週間と前月の検索ボリュームの平均比較増減値
47都道府県別の関心度一覧
| 地域名 | 関心度指数 |
|---|---|
| 東京都 | 100 |
| 大阪府 | 65 |
| 富山県 | 51 |
| 長野県 | 46 |
| 石川県 | 42 |
| 神奈川県 | 39 |
| 福井県 | 38 |
| 鳥取県 | 38 |
| 島根県 | 36 |
| 愛知県 | 34 |
| 千葉県 | 33 |
| 岐阜県 | 33 |
| 福岡県 | 33 |
| 沖縄県 | 33 |
| 広島県 | 33 |
| 高知県 | 32 |
| 香川県 | 31 |
| 岡山県 | 30 |
| 宮崎県 | 29 |
| 宮城県 | 29 |
| 京都府 | 28 |
| 埼玉県 | 28 |
| 奈良県 | 28 |
| 岩手県 | 27 |
| 茨城県 | 26 |
| 静岡県 | 25 |
| 群馬県 | 24 |
| 新潟県 | 23 |
| 北海道 | 23 |
| 三重県 | 23 |
| 秋田県 | 23 |
| 兵庫県 | 22 |
| 山梨県 | 22 |
| 山形県 | 22 |
| 大分県 | 22 |
| 福島県 | 20 |
| 青森県 | 20 |
| 佐賀県 | 20 |
| 徳島県 | 20 |
| 愛媛県 | 19 |
| 滋賀県 | 18 |
| 熊本県 | 18 |
| 山口県 | 16 |
| 和歌山県 | 15 |
| 栃木県 | 14 |
| 長崎県 | 14 |
| 鹿児島県 | 9 |
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想定年収と求人倍率(2026年8月1日時点)
FortiGateの想定年収・求人倍率の市場観測
- 求人倍率 11.06 倍。求人倍率が極めて高く、慢性的な人材不足が続いている領域です。応募者にとっては選択肢が広く、企業側の競争が強い市況です。
- 想定年収はカテゴリ平均(529万円)とほぼ同水準で、平均的なポジションにあたります。
- 本キーワード単体の市場統計が限定的なため、最も近い関連職種の数値を参考値として表示しています。実際の数値とは差が出る可能性があります。
数字の読み方について
求人倍率= 求人数 ÷ 求職者数(その職種で転職活動をしている人数)。
1.0 を超えると「求職者 1 人に対して 1 件以上の求人がある」状態で、数字が大きいほど企業側が人材を求めている状況を示します。
IT・デジタル領域は全体平均より高い水準で推移する傾向があり、目安として 2.0 倍を超える職種は人材不足が顕在化していると言われます。
このページの想定年収は、転職市場で公開されている職種別年収統計に基づく中央値水準を表示しています。
実年収は経験年数・地域・企業規模・スキル深度・担当範囲によって大きく変動します。
関連職種からの推計値の場合は、より近しい職種の値を参考として掲載しています。
FortiGateの想定年収・求人倍率の月次推移
各月の最終週時点のデータです。前月比は直前の月との差分を示します。
| 月 | 想定年収 | 前月比 | 求人倍率 | 前月比 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年5月 | 475万円 | — | 10.68倍 | — |
| 2026年6月 | 475万円 | 前月比 ±0 | 10.68倍 | 前月比 ±0 |
| 2026年7月 | 477万円 | 前月比 +2万円 | 10.67倍 | 前月比 -0.01倍 |
FortiGateを導入するメリット
FortiGate(フォーティゲート)を導入することによって、企業のネットワーク環境には様々な好影響をもたらします。セキュリティ体制の強化からインフラコストの最適化まで、多くのメリットを享受できます。
FortiGateを導入する主なメリットをまとめた表は、以下の通りです。
| メリット(対応機能) | 具体的な導入効果 |
|---|---|
| セキュリティ機能を1台に集約する | 管理画面が一本化され、運用の手間やコストを削減できます。 |
| 処理性能を向上させる | 専用のASICにより、通信遅延を抑えた高速な処理が可能です。 |
| SD-WAN機能を標準で利用する | 複数の回線を最適化し、安定した拠点間通信を実現します。 |
このように、単一のパッケージでありながら多角的な効果を発揮できる点が大きな魅力です。それぞれの詳細な仕組みについて、以下に詳しく紹介します。
セキュリティ機能を1台に集約する
FortiGateは、多様な防御テクノロジーを1つのハードウェアに統合して提供します。主にネットワーク境界における通信検査のセキュリティ機能を集約できるため、境界防御を目的とした個別のアプライアンス機器を新たに用意する必要はありません。
ただし、FortiGateが集約できるのは主にネットワーク境界のセキュリティ機能であり、エンドポイント保護やメールセキュリティ、ID管理、バックアップといった端末・データ側の防御を一律に代替するものではありません。既存のセキュリティ対策ソフトを置き換えられるかどうかは、自社の要件に応じた個別の確認が必要です。
機能ごとにメーカーを分ける必要がなくなるため、トラブル発生時の問い合わせ窓口も一本化できます。これにより、システム管理者の業務負荷が劇的に減少する仕組みです。
集約化によって、実現できる具体的な管理効率化のポイントは、以下の通りです。
- 管理画面でのポリシー設定の一元化
- 更新窓口の一本化による事務作業の効率化
- 機器削減に伴う設置スペースや消費電力の削減
運用がシンプルになるため、インフラの保守体制を整備しやすくなります。この一元管理は、運用のコストパフォーマンスを最大化するために有効です。
ただし、すべての通信が1台の機器を通過するため、障害が起きた際の影響範囲が広がりやすい点が懸念されます。稼働率を高めるための冗長化構成など、事前に対策を検討しておくと役立ちます。
処理性能を向上させる
多くのセキュリティ機能を同時に有効化すると、機器の処理能力が低下して通信遅延が発生しがちです。FortiGateの物理アプライアンスは、独自開発のプロセッサを搭載してこの課題を解消します。
対応する物理アプライアンスモデルには、ASIC(エーシック:特定のセキュリティ処理やネットワーク制御を高速化するために設計された専用の集積回路)と呼ばれるプロセッサが組み込まれています。一般的な汎用プロセッサとは異なり、セキュリティ処理に特化した専用ハードウェアです。
なお、FortiGate-VMなどの仮想アプライアンスには物理的なASICは搭載されておらず、搭載されるチップやアクセラレーションの対象はモデルごとに異なります。
専用チップの搭載によって、得られる性能面での優位性は以下の通りです。
- 機能有効時におけるスループット低下の抑制
- 大容量トラフィックに対する安定した転送処理
- 暗号化通信における高速な復号と検査の実現
業務で使用するネットワークの通信速度を損なわずに、最高水準のセキュリティ強度を維持できます。通信トラフィックが増加傾向にある現代の企業において、極めて強力なメリットです。
ASICによるハードウェアアクセラレーションの効果はモデルごとに異なるため、性能を比較する際は、有効化するセキュリティ機能を含めた実効スループットを機種別の公式データシートで確認することが成功の秘訣です。
SD-WAN機能を標準で利用する
FortiGateは、SD-WAN(エスディワン:物理的な回線網をソフトウェアで仮想的に一元管理・制御する技術)機能をFortiOS(フォーティオーエス:FortiGateに搭載される基本ソフトウェア)に標準搭載しており、SD-WAN機能自体に追加のライセンス費用は発生しません。ソフトウェアによって、通信経路を仮想的に制御し、効率的なネットワーク運用を実現する機能です。
これにより、高帯域で高コストな専用回線を安価なインターネット回線へ段階的に移行できます。複数の異なる回線をまとめ、トラフィックの負荷状況に応じて自動的に通信を最適化する仕組みです。
標準搭載されたSD-WAN機能で得られる主な効果は、以下の通りです。
- 品質劣化時における最適な回線への自動切替
- 特定の通信をインターネットへ直接逃がす処理
- 拠点間におけるVPN通信の容易な構築
クラウドサービスを多用する現代のワークスタイルにおいて、回線の帯域不足や混雑を未然に防ぎます。ただし、実際に運用する際は利用する回線の契約費用やFortiGuard・FortiCareといった保守サービスの契約費用が別途必要になるため、SD-WAN機能自体のライセンス費用が不要である点と、導入時に発生する総費用は分けて把握しておく必要があります。
ただし、回線の冗長化や自動切り替えを機能させるためには、複数の物理回線による契約が前提です。回線の状態を常に監視するポリシー設計など、実務に即した検証をあらかじめ進めておくと役立ちます。
このように、FortiGateを導入することによって、ネットワークの安全性と利便性を同時に向上させることが可能です。自社のビジネスを加速させるためにも、最適なセキュリティ基盤の設計に役立ててください。
FortiGateを導入するデメリット
FortiGate(フォーティゲート)は多機能で強力なセキュリティを提供しますが、実際に導入して運用する際には、いくつかの課題が存在します。
事前にこれらのデメリットを把握しておけば、自社の体制に合わせて適切な対策をあらかじめ講じておくことが可能です。
FortiGateを導入する際に注意すべき主なデメリットをまとめた表は、以下の通りです。
| 想定されるデメリット | 具体的な課題と対策の方向性 |
|---|---|
| 導入時に高度な専門知識を必要とする | 高度なネットワーク構築やセキュリティポリシーの設計知識が求められます。外部ベンダーのサポート活用が有効です。 |
| SSL複号処理時に大きな負荷が発生する | 暗号化されたパケットを復号する際に処理負荷が高まります。対象外トラフィックを除外するバイパス設定が必要です。 |
各デメリットにはそれぞれ原因と対策が存在するため、特性を理解した上で選定する視点を持つことが求められます。
以下に、それぞれの課題の詳細な内容と具体的な対策方法を解説する内容です。
導入時に高度な専門知識を必要とする
FortiGateは多機能であるため、性能を十分に引き出すにはネットワークやセキュリティに関する高度な専門知識が求められます。
特にポリシー(通信の許可や遮断を制御するルール)の細かな設定や複雑なルーティング設計は、経験のない担当者にとって容易ではないのが実情です。
具体的な導入作業を進める際には、現状の社内ネットワーク構成を可視化し、必要なフィルタリングルールを定義した設計書を作成します。
安全な設定作業を進めるための主なプロセスは、以下の通りです。
- ネットワーク構成図とIPアドレス体系の明確化
- 必要なフィルタリングおよびセキュリティプロファイルの設定
- トラブル発生時に備えた設定バックアップ手順の確認
専門知識を持った技術者が社内にいない場合、設定の不備により意図しないセキュリティホールが生じる危険性があります。
自社での構築が難しいときは、外部のシステムインテグレーター(SIer)や運用保守を代行するマネージドサービスを活用すると安心です。
SSL複号処理時に大きな負荷が発生する
近年はSSL/TLS(暗号化された通信プロトコル)で暗号化されたWebトラフィックが急増しており、暗号化通信に潜む脅威を検出する手段としてSSLインスペクションが広く採用されています。ただし、どこまでの通信を復号の対象にするかは、プライバシー保護や法令・社内規程、証明書ピンニング(アプリが特定の証明書のみを信頼する仕組み)、業務アプリとの互換性を踏まえて個別に判断する必要があります。
SSLインスペクション(暗号化された通信を一時的に復号して内部に悪意あるデータがないか検査する技術)は安全性を高めますが、この復号と再暗号化の一連の処理は機器に大きな負荷を与える点に注意が必要です。
負荷を軽減するために、実務では全ての通信を一律に復号するのではなく、公式の互換性情報や自社の業務要件、ログ監視の状況を踏まえて復号対象を最小限に絞り込みます。
除外対象を検討する際の主な視点は、以下の通りです。
- Web会議やクラウドストレージなど高トラフィック通信の負荷影響
- 機微な個人情報を扱う金融機関や医療機関サイトのプライバシー・法令要件
- 段階的なポリシー適用によるパフォーマンス推移の監視
この除外設定を行わないと、特定の時間帯に社内のネットワーク全体の通信速度が著しく低下する場合があります。
自社の通信量と製品モデルの処理スペックを事前によく検証し、プライバシー・法令要件と業務要件の両面から最適なバイパス(除外)リストを定義することが成功の秘訣です。
他社製品に対するFortiGateの強み
ネットワークセキュリティを強化する上で、他社製品とFortiGateのどちらを選ぶべきか悩む担当者は非常に多く存在します。主要な競合メーカーとの違いを把握することによって、自社の環境に最適なセキュリティ対策を選択できます。
他社の主要なアプライアンス製品とFortiGateの特徴を比較した表は、以下の通りです。
| 比較対象メーカー | 主な得意領域・強み | FortiGateの位置付け |
|---|---|---|
| Palo Alto(パロアルト) | 詳細なアプリケーション識別や高度な脅威分析に定評があります。 | 比較する機種やセキュリティサービス、契約期間、サポート条件によってコストは変動するため、公式データシートや見積もりで機能と価格を個別に比較検討する必要があります。 |
| Cisco(シスコ) | 既存のネットワークインフラとのシームレスな統合やサポート体制が強みです。 | SD-WAN機能自体はFortiOSに標準搭載されており、追加ライセンスなしで利用できます。 |
他社製品がそれぞれ特定の機能に強みを持つのに対し、FortiGateは機能の統合性を軸に比較検討されることが多い製品です。実際のコストや性能差は、対象機種・契約条件・必要なセキュリティ機能によって異なるため、公式データシートや見積もりで確認することをおすすめします。
それぞれのメーカーと個別に比較した際の違いについて、以下に詳しく紹介する内容です。
Palo Alto製品と比較する
Palo Alto Networks(パロアルトネットワークス)の製品は、アプリケーションの可視化技術に大きな強みを持っています。通信パケットの中身を詳細に分析し、ユーザーが使用しているアプリケーションを高い精度で特定するシステムです。
Palo Alto製品は高度なアプリケーション識別・脅威分析機能を提供しており、ライセンス費用は選択する機能やサブスクリプション構成によって変動します。FortiGateも同様に、選択するモデルやライセンス構成によってコストが異なるため、両社を比較する際は対象機種・必要なセキュリティサービス・契約期間・サポート条件を揃えたうえで判断する必要があります。
実際のTCO(総保有コスト:機器の購入から廃棄までに発生する費用の総額)も、これらの条件によって変わるため、一般化した価格優位性を前提にせず、公式データシートや見積もりで個別に比較検討しておくと安心です。
Palo Alto製品と比較した際の、FortiGateにおける主な特徴は以下の通りです。
- モデル・契約条件を揃えて比較した場合のコスト差の確認余地
- 専用プロセッサによる高速なパケット処理の維持
- 管理画面の日本語対応による運用のしやすさ
運用コストを抑えながら強力なファイアウォール環境を整備したい企業にとって、FortiGateは有力な選択肢の一つとなります。自社の予算規模と求められるセキュリティ要件を照らし合わせ、公式データシートや見積もりで比較したうえで適切なメーカーを選定すると安心です。
Cisco製品と比較する
Cisco Systems(シスコシステムズ)の製品は、世界中のエンタープライズ環境で広く採用されている信頼性の高さが魅力です。ルーターやスイッチ(複数のネットワーク機器を接続し通信データを適切に転送する分配装置)など、社内の既存インフラがCisco製品で統一されている場合、同じメーカーで構築したほうが連携面で大きな強みを発揮します。
しかし、Ciscoの次世代ファイアウォール製品は、機能ごとに追加のライセンスが必要となる場合があります。FortiGateであれば、SD-WAN機能自体はFortiOSに標準搭載されており追加ライセンス費用がかからないため、比較的シンプルなライセンス構成で運用しやすい点が特徴です。
ただし、回線契約やFortiGuard・FortiCareなどの保守サービス費用は別途必要になるため、導入総額は契約条件を踏まえて確認しておく必要があります。
Cisco製品と比較した際の、FortiGateの具体的な特徴は以下の通りです。
- SD-WAN機能自体は追加ライセンス不要で標準搭載
- ハードウェアとライセンス体系のシンプルな構成
- 中小規模から大規模までカバーする豊富なモデル展開
社内の全てのネットワーク機器を同一ブランドで統一する必要がない場合は、FortiGateも有力な検討肢となります。ただし、実際のコスト差は契約条件やモデルによって異なるため、自社の既存インフラの状況や運用管理に割けるリソースの規模と合わせて、公式見積もりで比較しておくと安心です。
FortiGateのライセンス体系
FortiGate(フォーティゲート)を効果的に運用するためには、自社の要件に合致したライセンス体系を正しく選定することが求められます。
適切なライセンスを選択することによって、最新の脅威に対する防御機能を常に最新の状態で維持することが可能です。このセクションでは、ライセンスパックの構成や期限切れ時の影響について解説します。
FortiGateのライセンス体系を理解する上で、おさえておくべき主要なポイントは以下の2つです。
- 主要なライセンスパックを選択する
- 有効期限切れによる影響を把握する
これらの要素を詳細に把握しておくことによって、無駄のない最適なセキュリティ投資を実現し、コストパフォーマンスも高めやすくなります。
主要なライセンスパックを選択する
FortiGateは、多様な防御機能をまとめたパッケージとしてライセンスを提供しており、自社の用途や求めるセキュリティレベルに応じて最適なパッケージを選択することが不可欠です。基本となるセキュリティ機能は「FortiGuard(フォーティガード)」と呼ばれるクラウドサービスから配信されます。
この配信システムを円滑に利用するために各ライセンスパックが定義されており、具体的な選定作業では必要な機能が含まれているパックとハードウェアを組み合わせて購入します。
一般的なオフィス環境では、Webフィルタリングやアンチウイルスを含むUTPパック相当の構成が選ばれるケースが多いですが、実際に選択できるパック名や含まれる機能は、モデル・地域・購入時期によって異なるため、要件に応じて公式SKUやデータシートで確認しておくと安心です。
主要なライセンスパックの一般的な区分と、位置付けの目安を以下にまとめました。なお、含まれる機能の詳細はモデル・地域・購入時期によって異なるため、契約前に必ず公式SKUと確認日を明記した最新のデータシートで確認してください。
| ライセンスパック名 | 主な特徴と対象機能 |
|---|---|
| ATP(Advanced Threat Protection) | 主にIPSやアンチウイルスなど、脅威検知系の機能を中心とした基本パックとして位置付けられています(クラウド型サンドボックス等の包含は対象SKUによって異なります)。 |
| UTP(Unified Threat Protection) | ATPの機能に加え、Webフィルタリングなど幅広い脅威対策を統合した上位パックとして位置付けられています。 |
| Enterprise(エンタープライズ) | UTPの機能に加え、IoT(アイオーティー)セキュリティやインダストリアル防御などより高度な機能を含む場合がある最上位パックとして位置付けられています(対象地域・SKUによって包含内容は異なります)。 |
各パックの機能差分を事前に把握しておくことによって、過不足のないライセンス計画を立案できます。なお、パックの名称や含まれる機能はモデル・地域・購入時期によって異なるため、購入前に必ず公式SKUや最新のデータシートで確認してください。
ハードウェアの故障対応を含む「FortiCare(フォーティケア)」のサポートは、パックに統合されている場合と別契約が必要な場合があるため、購入時に保守範囲を個別に確認しておくと安心です。
サポート窓口やファームウェア更新の権利を維持するためにも、本体と併せてライセンス・サポート契約の内容を確認することが基本です。
有効期限切れによる影響を把握する
FortiGateのライセンス契約期間は、購入するSKUや契約形態によって異なります。有効期限が切れた際の影響範囲は、FortiGuardの各セキュリティサービスの更新、クラウド照会機能、FortiCareサポート、基本的なファイアウォール機能のそれぞれで異なるため、契約内容に応じて個別に確認しておくことが不可欠です。
ライセンスが満了した状態では、最新のウイルス定義ファイルが配信されなくなります。この更新停止によって、新たに出現した新種のウイルスやサイバー攻撃を防ぐことは困難です。
実際の運用においては、期限が切れる前に余裕を持って更新手続きを完了させておくことが基本方針として推奨されます。
更新を怠ると、万が一のハードウェア故障時にも迅速な代替機配送サポートを受けられなくなるリスクが生じます。
ライセンスが有効期限切れになった際に生じる代表的な影響を、以下に列挙しました。
- FortiGuardからの定義ファイル更新の完全な停止
- FortiCareによるメーカーサポート窓口の利用権限の喪失
- Webフィルタリングなどのクラウド照会機能の遮断やバイパス
- 基本的なファイアウォール機能(既存ポリシーによる通信制御)は、機種や設定によりライセンス失効後も動作を継続する場合がある点
このように、ライセンスが切れるとFortiGuard・FortiCare関連の機能を中心に重大なセキュリティリスクに晒されるため、事前の契約更新を計画しておくことが不可欠です。期限を過ぎた後でも、遡って更新ライセンスを適用すれば機能を再有効化できます。
ただし、未契約期間中のセキュリティリスクを回避するためにも、猶予期間(猶予日数)を持たせた早めの手続きを推奨します。FortiGateのライセンス体系を正しく選定し、期限内の運用を継続することが安全なネットワーク構築の根幹です。
自社のインフラ要件に合致したライセンス管理体制を整備し、安全なセキュリティ環境を維持する取り組みが欠かせません。
FortiGateのモデルを選定する基準
FortiGate(フォーティゲート)には、社内の運用形態やシステム環境に合わせて選択できるよう、複数の提供モデルが用意されています。自社のインフラ構造に最適化されたモデルを導入すれば、セキュリティ強度を高めつつ管理効率を最大化できます。
代表的な3つのモデルと、それぞれの主な特徴を比較した表は、以下の通りです。
| 提供モデル | 主な特徴 | 適した導入環境 |
|---|---|---|
| 物理アプライアンス | 専用ASICを搭載したモデルが多く、有効化するセキュリティ機能や通信量に応じて高い処理性能と低遅延を実現しやすい特徴があります。 | オフィスやデータセンターなど物理拠点の境界 |
| 仮想マシン(FortiGate-VM) | サーバーリソースを柔軟に変更できる高い拡張性を持ちます。 | プライベートクラウドや仮想化サーバー環境 |
| クラウドネイティブ | パブリッククラウドの各種サービスと深く統合します。 | AWSやAzureなどのクラウドインフラ環境 |
各モデルには性能や設置条件、拡張性の面で異なる性質があります。実際のスループットや対応セキュリティ機能はモデル・構成ごとに異なるため、自社のIT資産の状況と公式データシートを照らし合わせて使い分けることが不可欠です。
物理アプライアンスの特徴を把握する
物理アプライアンスは、オフィスやデータセンターの構内に専用のハードウェア筐体を直接設置する形態です。高い処理性能を発揮しやすい構成であり、ネットワークの境界線に配置して全てのトラフィックを監視します。
物理モデルの特徴は、独自設計のASIC(特定のセキュリティ処理を高速化する専用回路)を搭載したモデルが多く、暗号化通信の復号や脅威の検知を行っても、通信速度の低下を抑えやすい点です。実際の性能は選定機種や有効化するセキュリティ機能によって異なるため、公式データシートの実効スループットで確認することをおすすめします。
物理アプライアンスを選択するメリットと注意点は、以下の通りです。
- ハードウェア専用のASICを活かした処理スループット(実効値はモデルごとに異なる)
- 物理ポートによるわかりやすいネットワーク回線の接続
- 設置スペースの確保や故障時における機器交換の手間
拠点の出入口で大容量の通信を遅延なく処理したい環境では、物理アプライアンスが有力な選択肢となります。ハードウェアの設置に伴う配線作業や保守体制をあらかじめ想定しておくと安心です。
仮想マシンの特徴を把握する
仮想マシン(Fortinet公式にはFortiGate-VMと呼ばれます)モデルは、VMware(ヴイエムウェア)やHyper-Vなどのハイパーバイザー(サーバーを仮想化するための制御ソフトウェア)上にFortiGateを構築する形態です。物理的なハードウェアを新設することなく、既存のサーバー資産を有効活用して迅速に配備できます。
このモデルはハードウェアの制約を受けないため、状況に応じてCPUやメモリなどのリソースを後から柔軟に拡張可能です。通信トラフィックの増加や拠点の追加に対し、ライセンスの更新と設定の調整だけで迅速に対応できます。
仮想マシンモデルを導入するメリットと懸念点は、以下の通りです。
- 物理的な機器の購入や設置スペースが不要
- サーバーのスペック変更に合わせた柔軟なリソース拡張
- ホストサーバー自体の性能や共有リソースによる通信速度の変動
物理ポートを持たないため、物理的な配線の制約から解放される点が大きな利点です。ただし、稼働させるホストサーバーのパフォーマンスに依存するため、余裕を持ったリソース設計を進めておくと役立ちます。
クラウドネイティブの特徴を把握する
クラウドネイティブモデルは、AWS(エーダブルエス)やAzure(アジュール)といったパブリッククラウド環境での利用に最適化されたセキュリティ形態です。仮想アプライアンス(FortiGate-VM)を各クラウド事業者のマーケットプレイスから直接デプロイする方法に加え、コンテナ・Kubernetes環境向けにはFortiGate CNF(Cloud-Native Firewall)という別の提供形態も用意されており、想定するインフラ構成に応じて適切な形態を選定する必要がある仕組みです。
クラウド上に構築された仮想ネットワーク(VPCやVNet)の通信を監視・保護するには、検査対象のトラフィックがFortiGateを経由するようルーティングを設計し、可用性を確保するための構成もあわせて検討する必要があります。デプロイしただけで全ての通信が自動的に監視対象になるわけではない点に注意しつつ、クラウドならではの迅速なデプロイ能力を活かせます。
クラウドネイティブモデルを採用するメリットと注意点は、以下の通りです。
- 数クリックでの即時配備とオンデマンドでの利用開始
- パブリッククラウドのオートスケーリング(負荷に応じた自動拡張)機能との連携
- クラウドのデータ転送量に応じた従量課金などのランニングコストの変動
クラウド上のシステム資産を同一環境内でシームレスに保護したい場合に、最も適した構成です。ネットワークのトポロジー(構成パターン)が複雑になりやすいため、クラウド側のネットワーク設計と整合性を取りながら構築を進めておくと役立ちます。
FortiGateとはに関するよくある質問
FortiGateを初めて導入する際や学習を始めるにあたって抱きがちな疑問点をQ&A形式で解説します。あらかじめ不明な点を解消しておけば、スムーズな選定や技術習得に大きく貢献するはずです。
FortiGateの導入にはどのくらいの費用がかかりますか?
FortiGateの導入費用は、選択するモデルの処理性能や契約するライセンスパックの種類によって、大きく異なります。小規模向けのモデルから大規模インフラ向けまで幅広く展開されており、一概に決定できるものではありません。
具体的な初期費用やランニングコストについては、公式サイトや販売代理店に見積もりを依頼して確認する方法が確実です。
FortiGateを個人で勉強する方法はありますか?
個人で学習を進めるためには、開発元のFortinetがオンラインで提供している公式のトレーニング教材やドキュメントを閲覧する方法が有効です。ネットワークやセキュリティの基本概念と併せて、実務に必要な設定手順を効率よく習得できます。
また、中古の物理アプライアンス機器で検証環境を構築する方法もありますが、サポートが終了したモデルや未修正のファームウェアには既知の脆弱性が残っている場合があります。導入前にFortinet公式のPSIRT(脆弱性情報)でサポート状況を確認し、本番ネットワークから分離した検証専用環境で利用してください。
FortiGateの動作検証用モデルは存在しますか?
FortiGateには、機能や動作を一時的にテストするための体験版ライセンスや仮想環境(VM)用の評価版モデルが用意されています。これらを利用することによって、実際の運用に近い状態でフィルタリング設定や接続確認のテストが可能です。
ただし、検証用の評価版モデルには利用可能な日数(有効期限)や機能、インターフェース数などに一定の制限が設けられています。導入の前に動作確認を行いたい場合は、販売代理店などの公式窓口へ検証機の貸出や要件を相談すると役立ちます。













