スプレッドシートのEXPON.DIST関数とは
EXPON.DIST関数は、指定されたラムダ値と入力値に基づいて指数分布関数の値を返すGoogleスプレッドシートの統計関数です。この関数は確率論や統計学において重要な連続確率分布の一つである指数分布の計算に使用され、待ち時間やイベント間隔の分析に広く活用されています。
指数分布は無記憶性という特徴を持ち、過去の状況が将来の確率に影響を与えない確率分布として知られています。EXPON.DIST関数では累積分布関数と確率密度関数の両方を計算でき、第3引数のcumulative値がTRUEの場合は累積確率を、FALSEの場合は確率密度を返します。
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基本的な構文と引数の設定方法
EXPON.DIST関数の基本構文は「EXPON.DIST(x, lambda, cumulative)」となり、3つの引数を必要とします。第1引数のxは指数分布関数への入力値を指定し、第2引数のlambdaは指数分布を特徴付けるパラメータとして分布の形状を決定する重要な値です。
=EXPON.DIST(4,0.5,FALSE)上記のサンプルコードでは、x値が4、ラムダ値が0.5、累積分布を使用しない設定でEXPON.DIST関数を実行しています。このように設定することで、指定された条件下での確率密度関数の値を取得でき、統計的な分析やモデリングに活用できます。
累積分布と確率密度の計算手法
第3引数のcumulativeにTRUEを指定すると、指定したx値以下のすべての値の累積確率を計算します。これは「x値までに事象が発生する確率」を表し、リスク分析や品質管理において重要な指標となります。
=EXPON.DIST(2,1,TRUE)一方でcumulativeにFALSEを設定した場合、特定のx値における確率密度関数の値が返されます。この値は確率そのものではなく確率密度を表すため、連続分布における特定点での相対的な発生しやすさを示し、分布の形状や特性を理解する際に重要な情報となります。
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