スプレッドシートのF.TEST関数とは
F.TEST関数は2つのデータ範囲の分散が等しいかどうかを統計学的に検定するための関数で、分散の等質性検定とも呼ばれています。この関数はF検定と呼ばれる統計手法を実装しており、2つのサンプルが同じ分散を持つ母集団から抽出された可能性があるかを判定できます。
英名では「F-test for equality of variances」と言われており、2つのデータセットの変動の大きさを比較する際に使用されます。関数の戻り値は0から1の間の確率値(p値)で表され、この値が小さいほど2つのデータセットの分散に有意な差があることを示します。
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F.TEST関数の基本的な構文と引数
F.TEST関数の基本構文は「F.TEST(範囲1, 範囲2)」の形式で、2つの引数を必要とする統計関数として設計されています。第一引数の「範囲1」には比較したい最初のデータ範囲を指定し、第二引数の「範囲2」には比較対象となる2番目のデータ範囲を指定します。
=F.TEST(A1:A5, B1:B5)
=F.TEST(A1:D3, A5:D7)
各引数には数値データを含むセル範囲を指定する必要があり、テキストや空白セルは計算から自動的に除外される仕様となっています。引数に指定できるセル範囲のサイズは異なっても問題なく、関数は各範囲内の有効な数値データのみを使用して分散の比較を実行します。
F.TEST関数を使った分散検定の実際の例
学期ごとの試験成績の変動性を比較する場合、今学期と前学期の成績データをF.TEST関数の引数として使用できます。以下のような実際のデータを使った分散検定では、p値が高い値(0.86程度)を示すため、2つの学期間で成績のばらつきに統計的な有意差がないと判断できます。
=F.TEST(A2:A8, B2:B7)
この例では戻り値が0.8600520777となり、一般的な有意水準0.05よりも大きいため帰無仮説を採択することになります。つまり、2つの学期の試験成績は同じ分散を持つ母集団から抽出されたものと統計学的に判断され、教育効果や難易度の変化が成績のばらつきに影響を与えていないことが示されています。
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