本ニュースの3行要約
- Kindle Vellaが2025年2月でサービスを終了。
- 読者は購入済みのエピソードをKindleアプリで引き続き利用可能。
- 未使用のトークンはAmazonギフトカードで返金対応。
Kindle Vellaがサービス終了、購入済みエピソードはアプリで保持可能
Amazonは、2025年2月にKindle Vellaのサービスを終了することを発表しました。[1] Kindle Vellaはユーザーにユニークな読書体験を提供するプラットフォームとして開始されましたが、期待したほど普及せず継続が困難と判断されたようです。
サービス終了後もすでに購入したエピソードやストーリーは、iOSおよびAndroid用の無料Kindleアプリのライブラリで閲覧可能ですがWeb上での閲覧はできなくなります。
また、未使用のトークンについてはサービス終了後にAmazonギフトカードに換算して返金されるとのことです。
サービス終了までの利用とトークンの返還について
サービス終了に先立ち、ユーザーは2024年12月4日まで新しいトークンを購入でき、それまでにロックを解除したエピソードは引き続き利用可能です。
トークンが残っている場合は、サービス終了後にAmazonが連絡し、未使用分をギフトカードに自動換算する形でアカウントに返金されます。ユーザーにとっては安心してトークンを使用し続けることができる仕組みです。
サービス終了後も購入済みエピソードはKindleアプリで保持可能ですが、Webでは閲覧できなくなる点に注意が必要です。
ユーザー基盤拡大の壁に直面したKindle Vella。その課題と今後
Kindle Vellaは読者がトークンを使い、エピソードごとにストーリーを解放する新しい読書形式を採用していました。しかし短編・連載形式の読書プラットフォームとしての普及が期待された一方で十分なユーザー基盤の獲得には至らず、競争が激しい電子書籍市場の中で苦戦していました。
AmazonはKindle Vellaを通じて「読者と著者が直接関わる新しい体験」を提供しようとしましたが、反響が予想よりも小さかったことがサービス終了の決断につながったようです。現在、Kindleアプリでのコンテンツ保持が保証されているものの、Web版での利用が停止されるためユーザーの利用環境は大きく変化することが予想されます。
Kindle Vellaのサービス終了によってAmazonはさらに効果的な読書サービスや著者支援の方法を模索し、新しい実験的なコンテンツプラットフォームの開発に移行する可能性が考えられます。
今後AmazonはKindle Vellaで得た教訓をもとに、よりユーザーフレンドリーな機能や購読形式の提供に向けた改良を進めていくでしょう。競合他社が短編・連載型の読書形式を提供する中、Amazonの次なるコンテンツプラットフォームがどのような形で登場するか注目です。
References
- ^ Amazon. 「Kindle Vellaサービス終了のお知らせ」. https://www.amazon.com/kindle-vella, (Accessed 2024-10-30).