Pythonのvenvで特定バージョン(version)を指定する方法
Pythonの仮想環境(venv)を作成する際、特定のPythonバージョンを指定することによって、プロジェクトごとに異なるバージョンの環境を構築できます。この機能はシステム全体のPython環境に影響を与えることなく、プロジェクト固有の要件に合わせた開発環境を整えるために非常に有用です。
venvモジュールを使用する場合、python3コマンドの前にバージョン番号を指定することで、そのバージョンのPythonを使用した仮想環境を作成できます。例えば、Python 3.9を使用した仮想環境を作成する場合は、python3.9 -m venvのように指定します。
python3.9 -m venv myenv
py -3.9 -m venv myenv
詳細説明 | |
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1行目 | python3.9コマンドでmyenvというvenvを作成 |
2行目 | Windowsでpy -3.9を指定してmyenvというvenvを作成 |
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venv環境作成後のバージョン確認方法
venvで仮想環境を作成した後、使用されているPythonのバージョンを確認するには、仮想環境をアクティベートしてからpython --versionを実行します。Linuxやmacはsource bin/activate、WindowsはScriptsディレクトリのactivateを実行すると仮想環境をアクティベートすることが可能です。
source myenv/bin/activate
python --version
myenv\Scripts\activate
python --version
詳細説明 | |
---|---|
1行目 | Linuxやmacでmyenvフォルダ内のactivateスクリプトを読み込んで仮想環境をアクティベート |
2行目 | アクティベート後のPythonバージョンを表示 |
3行目 | WindowsでScriptsフォルダ内のactivateを実行して仮想環境をアクティベート |
4行目 | アクティベート後のPythonバージョンを表示 |
pyenvを使用したPythonのバージョン指定とvenv連携について
複数バージョンのPythonを管理したい場合は、pyenvを使用すると便利です。pyenvでインストールしたバージョンをプロジェクトローカルに指定してからvenvを作成すると、特定バージョンのPython環境を持つ仮想環境を作ることができます。
pyenv install 3.9.10
pyenv local 3.9.10
python -m venv myenv-3.9
source myenv-3.9/bin/activate
python --version
詳細説明 | |
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1行目 | pyenvで3.9.10をダウンロードしてインストール |
2行目 | カレントディレクトリで3.9.10を使用するように設定 |
3行目 | pythonコマンドを実行しmyenv-3.9という仮想環境を作成 |
4行目 | myenv-3.9のactivateスクリプトを読み込んで仮想環境をアクティベート |
5行目 | アクティベート後のPythonバージョンを確認 |
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venvでバージョン指定する際の前提条件
venvで特定のPythonバージョンを指定するためには、そのバージョンのPythonがシステムにインストールされている必要があります。複数のバージョンを並行してインストールし、それぞれを明示的に呼び出せる状態になっていなければなりません。
Linuxやmacなどでは、aptやbrewなどのパッケージマネージャを使用して複数バージョンのPythonをインストールできます。Windowsでは公式サイトから複数バージョンをインストールするか、Python Launcherを利用してバージョン指定ができます。
sudo apt update
sudo apt install python3.8 python3.9 python3.10
python3.8 -m venv venv-3.8
python3.9 -m venv venv-3.9
python3.10 -m venv venv-3.10
詳細説明 | |
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1行目 | aptリポジトリ情報を更新 |
2行目 | Python 3.8、3.9、3.10をインストール |
3行目 | Python 3.8で仮想環境(venv-3.8)を作成 |
4行目 | Python 3.9で仮想環境(venv-3.9)を作成 |
5行目 | Python 3.10で仮想環境(venv-3.10)を作成 |
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