高品質かつプロンプトの再現性が高いことで注目を集めている画像生成AI「Recraft V3」。MidjourneyやStable Diffusionに勝るともいわれておりSNSで話題となっています。
突如としてMidjourney、Fluxを超える画像生成AIが登場。。。
— ChatGPT研究所 (@ctgptlb) October 31, 2024
HuggingFaceの公式ベンチマークで1位を獲得したRecraft V3が本日リリース。
テキスト生成や精密なデザイン制御が特徴です。
生成例(プロンプトはALTから見れます)👇 pic.twitter.com/utN4znRYoV
無料プランも提供しているのでコストをかけずに利用可能。モックアップを作成できる機能や縦横比を調節したりと利便性の高い機能が備わっています。
そこで今回はRecraft V3の特徴や具体的な使い方を詳しく紹介。気になる料金プランや商用利用の有無も併せて解説します。
Recraft V3とは
Recraft V3は2024年10月下旬に発表された画像生成AIモデル。複雑なテキストから精度の高い画像を生成したり、画像の縦横比を自在に変更できる機能を備えています。
これまではMidjourneyやStable Diffusionが高品質な画像を生成できるAIとして主流でした、しかしRecraft V3はHuggingFaceの公式ベンチマークでこれらを抑えて1位を獲得しており、デザインやAIのコミュニティで大きな注目を集めています。
Recraft V3の特徴
モックアップを作成できる
Recraft V3にはモックアップ機能が搭載されており、AIを活用して製品やデザインのリアルなモックアップを簡単に作成できるのが特徴です。
たとえばシャツやマグカップといった商品画像を簡単に生成可能。シャツの中心にテキストを指定したり、色を調節したりできます。
このように手作業で位置合わせや調整する必要がなく、短時間でモックアップのたたき台を作成できるのが特徴です。
ベクターとラスタ画像の両対応
Recraft V3はベクター画像とラスタ画像の両方を生成できるため、印刷やWebデザインなど用途に応じた画像を提供できます。
たとえばロゴのデザインでスケーラブルなベクター画像が必要な場合や、Webページで利用する高解像度のラスタ画像が必要な場合にも対応可能です。
画像の縦横比を自在に調節できる
Recraft V3のFrame機能を使うことで、生成する画像の縦横比を事前に調節できます。そのためSNSのヘッダーやアイコン、Webサイトのアイキャッチまでさまざまなシーンに最適化できます。
Recraft V3は商用利用できるのか?
Recraftの利用規約によれば、無料プラン(Free Tier)で作成された画像の商用利用は認められていません。
また、無料プランで生成された画像の所有権はRecraft側にあり、ユーザーがこれらの画像を販売したりライセンスとして提供したり、譲渡したりすることもできません。
(i) no commercial use of Free Tier Assets is permitted; (ii) Free Tier Assets are owned by Recraft and may not be sold, licensed or transferred; and (iii) Free Tier Assets may not be used to train artificial intelligence models, systems or networks or similar technology.
出典:Recraft Inc.「Terms of service」
一方で、Recraftには商用利用を考慮した有料プランが用意されています。有料プランでは生成された画像を商用目的で使える可能性がありますが、詳細な利用条件については明記されていないため商用利用については保留しておくことがおすすめです。
Recraft V3の料金プラン
Recraft V3の料金プランと利用できる機能は下記の通りです。
プラン名 | 月額料金(年払い) | クレジット数 | 生成画像の所有権 | その他 |
---|---|---|---|---|
Free | 無料 | 毎日50クレジット無料 | パブリック |
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Basic | $10 | 月間1000クレジット | プライベート |
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Advanced | $27 | 月間4000クレジット | プライベート |
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Pro | $48 | ・月間8400クレジット ・無制限トップアップ |
プライベート |
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無料プランでも毎日50クレジット分利用できるのが特徴。1クレジットで1枚の画像を生成できるため、毎日50枚の画像を作成できます。
Recraft V3の使い方
はじめにRecraftの公式ページへアクセスします。
Recraft: https://www.recraft.ai/
Recraft V3より
トップ画面右上にある「Get Recraft free」ボタンをクリックして下さい。
Recraft V3より
Google・Discord・Appleアカウントのいずれかを使ってアクセス可能。メールアドレスとパスワードを登録して利用することもできます。
Recraft V3より
SNSアカウントでアクセス後は上記のようなアンケート画面が表示されるので、任意の内容を回答して進めてください。
Recraft V3より
アンケート回答後は料金プランが表示されます。はじめは画面左にあるFreeプランのボタンをクリックしましょう。有料プランへの切り替えは後からでも可能です。
Recraft V3より
すると上記のように作業画面が表示されます。画面右上にはクレジット数が記載されており、画像を生成するごとに残数が減ります。
画像を生成するには、画面左にある4つのアイコンから「Image」を選択してください。
Recraft V3より
上記のように画面左にプロンプト入力欄が表示されます。こちらに作りたい画像の詳細を入力して「Recraft」ボタンを押すことで画像を作成できます。今回テストとして実行したプロンプトは下記の通りです。
プロンプト
夕焼けの砂漠を背景に、ラクダが金色の砂を巻き上げながら疾走しており、頭上には巨大な満月が浮かんでいる
上記のプロンプトを実行した結果、下記の画像が生成されました。
Recraft V3より
プロンプトの内容が全て正確に再現されていることがわかります。画像の品質も高く、再現性と品質どちらも画像生成AIの中でトップクラスだということが頷けます。
Recraft V3より
また、Recraftでは1回のプロンプトで2枚の画像を生成するように設定されています。生成される画像の枚数は、プロンプト入力欄の下にある「Image」欄から指定可能です。
Recraft V3で作った画像とほかの画像生成AIと比較してみたい方は、下記の記事も参考になるでしょう。
Recraft V3で画像の縦横比を指定する方法
Recraft V3より
Recraft V3の画面右から「Frame」をクリックします。
すると上記のように四角形が表示され、縦横に動かすことで作りたい画像の縦横比を指定できます。
Recraft V3より
上記のように先ほどと同じプロンプトで、異なる縦横比の画像を生成できました。
Recraft V3でモックアップを作成する方法
Recraft V3より
Recraft V3の画面右から「Mockup」をクリックします。
Recraft V3より
プロンプトにてオブジェクト名や色、テキストなどを指定することで、上記のようなモックアップを作成できます。
Recraft V3より
モックアップの詳細は上記の赤枠で囲ったアイコンから指定可能。色を変更したりテキストの内容を修正したりできます。