Googleは2024年8月12日、Google MeetハードウェアログをSecurity Investigation Toolに統合し、BigQueryとの連携機能を追加したことを発表した。この新機能により、管理者はMeetハードウェアの履歴イベントの閲覧やカスタムアラートの作成が可能になり、デバイス管理の効率が大幅に向上する。さらに、個別のデバイスページからMeetハードウェアログイベントへのリンクも追加され、特定のデバイス情報へのアクセスが容易になった。^[1]

BigQueryとの統合により、Security Investigation ToolからMeetハードウェアログをインポートし、大規模な分析が可能になった。この強力な新ツールを使用することで、組織全体のハードウェアフリート全体の履歴データをカスタマイズしたビューで構築できる。例えば、組織内で最も使用されているデバイスや、特定の期間内で最も多くの問題が発生しているデバイスの特定などが可能になる。

これらの新機能はGoogle Workspaceの特定のエディション（Enterprise Standard/Plus、Education Standard/Plus、Enterprise Essentials Plus、Frontline Standard、Cloud Identity Premium）で利用可能となる。Security Investigation ToolとBigQueryレポーティングへのアクセスには、有効なGoogle Meetハードウェアライセンスと適切な権限が必要となる。

Google MeetハードウェアログのSecurity Investigation Tool統合とBigQuery連携の特徴まとめ

	Security Investigation Tool統合	BigQuery連携
主な機能	履歴イベントの閲覧、カスタムアラート作成	大規模なログ分析、カスタムビュー作成
利用可能なエディション	Enterprise Standard/Plus, Education Standard/Plus, 他	Enterprise Standard/Plus, Education Standard/Plus, 他
必要条件	有効なMeetハードウェアライセンス、適切な権限	有効なMeetハードウェアライセンス、適切な権限
主なメリット	デバイス管理の効率向上、迅速な問題特定	組織全体のハードウェア使用状況の詳細分析

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BigQueryについて

BigQueryとはGoogleが提供する完全マネージド型のサーバーレスデータウェアハウスであり、大規模なデータ分析を可能にする。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

ペタバイト規模のデータを数秒で分析可能
SQLライクな言語で複雑なクエリを実行可能
機械学習機能を統合し、予測分析も可能

Google MeetハードウェアログとBigQueryの統合により、管理者は組織全体のMeetデバイスの使用状況や問題点を詳細に分析できるようになる。例えば、特定の期間内で最も使用頻度の高いデバイスや、問題が多発しているデバイスの特定が容易になり、ハードウェアフリートの最適化や問題の早期解決につながる可能性がある。

trends編集部「K」の一言

Google MeetハードウェアログのSecurity Investigation Tool統合とBigQuery連携は、企業のコラボレーションツール管理に大きな変革をもたらす可能性がある。特に、リモートワークやハイブリッドワークが一般化する中で、ビデオ会議システムの安定性と効率性は企業の生産性に直結する重要な要素となっている。この新機能により、IT管理者はハードウェアの問題をより迅速に特定し、解決できるようになるだろう。

しかしこの新機能の導入には課題も存在する。まず、大量のログデータを扱うことによるプライバシーとセキュリティの懸念が挙げられる。ユーザーの会議参加履歴や使用パターンなどの機密性の高い情報が含まれる可能性があるため、データの取り扱いには細心の注意が必要だ。また、BigQueryを効果的に活用するためには、データ分析のスキルセットが必要となり、IT部門の人材育成や外部専門家の活用が新たな課題となる可能性もある。

今後、Googleにはこれらの課題に対応しつつ、さらなる機能の拡張が期待される。例えばAIを活用した異常検知や予測メンテナンス機能の追加、他のGoogleワークスペース製品との連携強化などが考えられる。また、ユーザーのプライバシーを保護しつつ、より詳細な使用状況分析を可能にする匿名化技術の導入なども重要な課題となるだろう。