2024年5月22日、東京・新宿で記念すべき第1回 Ahrefs Japan Meetupが開催されました。今回は、Ahrefs CMOのTim Soulo氏が初来日し、AIがSEO業界に与える影響について貴重な洞察を共有。さらに、株式会社LANY代表取締役社長の竹内渓太氏、SEO研究チャンネルの平大志朗氏も登壇し、充実した内容となりました。
なお、本イベントはAhrefs Pte.Ltd日本マーケティング統括の河原田隆徳氏による企画・運営のもと開催されました。
Ahrefsオフィシャルブログが公開されています。
本レポートもご覧ください。
▼ahrefsjpmeetup
会場の雰囲気とウェルカム体験
今回の第1回 Ahrefs Japan Meetupの会場となったのは、WeWork 新宿リンクスクエア(受付16階)。エレベーターを降りて入り口に向かうと、今回のmeetupを紹介するパネルが来場者を迎えてくれます。
受付では名刺を渡すと、Ahrefsのロゴが入ったネックストラップと一緒に、各種Ahrefsの機能紹介や登壇者プロフィールが掲載されたリーフレットが入ったAhrefsオリジナルトートバッグをいただきました。
さらに特典として、Ahrefsのロゴをあしらったオリジナルクッキーも配布されており、参加者への心遣いが感じられる演出でした。




会場内ではフリードリンクでソフトドリンクやアルコールが提供され、ビュッフェ形式での軽食も用意されていました。WeWorkらしいモダンで洗練された空間で、参加者同士が自然に交流できる雰囲気が作られています。
開始前から日本初となるAhrefsのミートアップ、そしてAhrefs CMOのTim Soulo氏の初来日講演への期待で、会場の熱気が高まっているのを肌で感じることができました。
Ahrefs Janpan Meetup アジェンダ
当日のアジェンダは以下の通り。
- ウェルカムスピーチ by Ahrefs日本マーケティング統括 河原田 隆徳(TAKA)
- 「AI」はSEOにどんな変化をもたらすのか?by CMO Tim Soulo
- 「LLMO時代の到来」 by 株式会社LANY 代表取締役CEO 竹内渓太
- 「2025年のAhrefs活用 by SEO 研究チャンネル 平 大志朗
- 「LIVE Q&A with Tim」
- 「ネットワーキング&Timとのセルフィー大会」
Tim Soulo氏による基調講演:「AIはSEOにどんな変化をもたらすのか?」
AIがSEOに与える真の影響
Ahrefs日本マーケティング統括 河原田のウェルカムスピーチの後、早速Ahrefs
CMO Tim氏が登壇。Tim氏は冒頭で、SEO業界でよく議論される「AIがSEOを殺す」という懸念について言及。しかし、彼の見解は明確でした。
「AIはSEOを殺さない。むしろ、SEOの進化を促進している」
Tim氏が紹介した調査結果によると、Ahrefsが約35,000のWebサイトを分析した結果
- 検索エンジン: 64.1%
- ダイレクト: 21.3%
- ソーシャル: 13.1%
これらのデータから、検索エンジンが依然としてWebトラフィックの主要な源であることが明らかになりました。
AIコンテンツの現実的な使用状況
特に注目すべきは、AIコンテンツの実際の使用状況についての調査結果です。
調査では以下のような結果が判明
- 完全AI生成: 10.7%
- 人間とAIの混合: 71.8%
- 完全人間作成: 17.5%
この結果は、多くの企業が「AIと人間のハイブリッドアプローチ」を採用していることを示しており、完全にAIに依存するのではなく、人間の創造性とAIの効率性を組み合わせている現状が浮き彫りになりました。
新機能「Brand Radar」の紹介
講演の中核として、Tim氏はAhrefsの新機能「Brand Radar」を紹介しました。
Brand Radarは、従来のWebトラフィック分析から一歩進んで、ブランドの言及頻度を追跡・分析する革新的な機能です。この機能により
- ブランドがどれだけオンライン上で言及されているかを定量化
- 競合他社との比較分析が可能
- ブランドの影響力やリーチを可視化
Tim氏は「現代のマーケティングでは、単純なクリック数やトラフィック数だけでなく、ブランドがどれだけ話題になっているかが重要」と強調しました。
SEOの未来に向けたメッセージ
Tim氏は講演を通じて、以下の重要なポイントを強調
- AIとの共存が鍵: AIを敵視するのではなく、効果的に活用する
- 品質の重要性は不変: AIが普及しても、高品質なコンテンツの価値は変わらない
- 新しい指標の重要性: トラフィックだけでなく、ブランド言及なども追跡すべき
株式会社LANY 代表取締役社長:竹内渓太 氏:LLMO時代の到来




続いて、株式会社LANY代表取締役社長である竹内渓太氏が登壇。実際のSEO運用における実践的なノウハウを共有されました。
AIツールとSEO業務の関係性について講演されました。「AIは万能ではないが、適切に使えば作業効率を大幅に向上させることができる」との見解を示されました。
SEO研究チャンネル 平大志朗 氏:2025年のAhrefs活用法




最後に登壇した平大志朗氏(SEO研究チャンネル)は、「2025年のAhrefs活用」というテーマで、今後のSEO戦略について展望を語りました。
平氏は、特にLLM(大規模言語モデル)の普及により、検索行動自体が変化している点に言及。従来のキーワード中心のSEOから、より包括的なコンテンツ戦略へのシフトの必要性を説明されました。
具体的には
| 意図の理解の重要性 | キーワードだけでなく、ユーザーの検索意図を深く理解する |
|---|---|
| コンテンツクラスターの活用 | 関連性の高い複数のコンテンツで検索エンジンでの存在感を高める |
| エンティティ認識の最適化 | 検索エンジンが理解しやすい構造化されたコンテンツの作成 |
ライブQ & Aセッション




各講演の後には活発なQ&Aセッションが行われ、参加者からの具体的な質問に対して登壇者が丁寧に回答。特に以下のような質問が印象的でした
- 「日本特有のSEO事情にAhrefsはどう対応しているか?」
- 「AI生成コンテンツの検索エンジンでの評価について」
- 「中小企業でも実践可能なブランド戦略」
Tim氏は「Ahrefsは世界中のマーケットに対応しているが、日本市場の特殊性も理解している。今後も日本のユーザーのニーズに応えていきたい」と語り、日本市場への継続的なコミットメントを表明しました。
第1回ahrefs Japan Meetup レポートまとめ
第1回 Ahrefs Japan Meetupは、AIとSEOの関係性について新たな視点を提供する貴重な機会となりました。「AIがSEOを殺す」という悲観的な見方ではなく、「AIとSEOの共進化」という前向きな捉え方が印象的でした。
特にTim氏が強調した以下のポイントは、今後のSEO戦略を考える上で重要な指針となるでしょう。
- 品質重視の姿勢は変わらない
- AIは効率化のツールとして活用
- ブランド力の測定と向上が重要
- ユーザー体験を最優先に考える
Ahrefsが提供する新しい機能やアプローチは、これからのSEO業界にとって重要な方向性を示しており、今後の展開が非常に楽しみです。
イベント開催概要
| イベント名 | 第1回ahrefs Japan Meetup |
|---|---|
| 開催日時 | 2024年5月22日(木)19:00-21:00(受付開始 18:30~) |
| 開催会場 | WeWork 新宿リンクスクエア(受付16階) |
| 参加費 | 無料 |
| 主催 | Ahrefs Pte. Ltd. https://ahrefs.com/ja |
| 共催 | 株式会社LANY https://lany.co.jp/ |
| 登壇者 | ■ 開会挨拶 ・河原田 隆徳(Ahrefs Pte.Ltd 日本マーケティング統括) https://ahrefs.com/ja ■ 基調講演 ・Tim Soulo(ティム・ソウロ)- Ahrefs CMO ■ スピーカー ・竹内 渓太 氏(株式会社LANY 代表取締役社長) https://lany.co.jp/ ・平 大志朗 氏(SEO研究チャンネル) https://seolab.jp/ |
Ahrefsオフィシャル 日本ミートアップ レポート
Ahrefsオフィシャルブログでもこちらの日本初となるAhrefsミートアップのレポートが公開されています。是非そちらもご覧ください。


2件のコメント
Ahrefs様
素晴らしいイベントをありがとうございました!
AI Overviewの34.5%減少データとBrand Radar機能の紹介、非常に参考になりました。
AI Overview が表示されることで、ページへのアクセス数が34.5% 減少!
https://ahrefs.com/blog/ja/ai-overviews-reduce-clicks/
今回の学びを活かして、より良いSEO戦略に取り組んでまいります。
次回のミートアップも心待ちにしております🚀
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします!
ご来場、またレポートのご投稿ありがとうございました!今後とも宜しくお願いいたします :)