
Claude MCPとは
Claude MCP(Model Context Protocol)は、AIアシスタントと外部データソースを接続するためのオープンプロトコルです。ファイルシステムやビジネスツール、クラウドサービスなどのデータをAIが直接活用できるようになり、より高度なコンテキスト理解と応答を実現します。
このプロトコルの大きな特徴は、AIがローカルデータやクラウドデータにアクセスできることです。たとえばGoogle DriveやSlack、GitHubなどの既存システムと統合することで、ユーザーの情報に基づいた適切な回答やサポートを提供できます。
Claude MCPはオープンソースとして提供されており、開発者は自由に実装・拡張が可能。これにより個人ユーザーから企業まで、さまざまな用途に応じたAIの活用が期待されています。
Claude MCPの料金は?無料で利用できるのか
Claude の MCP(Model Context Protocol)は、すべてのClaude.aiプランで無料で利用可能です。追加の料金は不要でオープンソースとして提供されているため、誰でも利用できます。
Claude MCP の主な特徴
- 無料プランでも利用可能(Claude デスクトップアプリ経由でMCPサーバーに接続できる)
- オープンソースで提供(開発者が自由に実装・拡張できる)
- 企業向け「Claude for Work」では追加の開発ツールが提供予定
無料プランでも MCP を利用できますが、企業向けの Claude for Work では、社内システムやデータセットへの接続を容易にするための開発ツールキットやリモート環境での MCP サーバー展開などの機能が追加される予定です。
Claude MCPの使い方
Claude MCPを利用する際、Claudeと連携するためのMCPサーバーとしてNode.jsを使います(Pythonなどほかの選択肢でも可能)。なのでまずはNode.jsのインストール方法から解説します。
Node.jsのインストール手順

Node.jsより
Node.jsの公式サイトへアクセスし、トップ画面にある「Download Node js[LTS]」をクリックしてください。
Node.js:https://nodejs.org/en
インストーラーでインストール作業が終わったら、WindowsならPower Shell、Macならターミナルで下記のコマンドを実行してバージョンを確認してみます。
node --version
基本的にバージョンを確認されるコマンドで結果が出力されたら、その送付とは無事インストールされている認識で問題ないでしょう。
Filesystem MCPサーバーをインストール
Filesystem MCPサーバーとは、MCPを活用するファイルシステム管理サーバーです。Node.jsで起動でき、Claudeと連携することでファイルの作成や検索、編集などが可能になります。

Githubより
Claude MCPのGithubにも、利用できるMCPとしてFilesystemが記載されています。node.jsインストール後、下記のコマンドでserver-filesystemをインストールします。
【サンプルコード】
npm install -g @modelcontextprotocol/server-filesystem
インストール後は下記のコマンドで「dist」フォルダの有無を確認し、「ls」フォルダで「dist」フォルダ内に「index.js」フォルダがあるのか確認してください。
【サンプルコード】
cd C:\Users\d2805\AppData\Roaming\npm\node_modules\@modelcontextprotocol\server-filesystem\dist
【サンプルコード】
ls

Claudeより
「index.js」のフォルダが確認できればOKです。
Claude Desktopをダウンロード
次にClaude Desktopをダウンロードします。
Claude DesktopのダウンロードURL:https://claude.ai/download

Claudeより
トップ画面にある任意のOSからダウロードしてください。筆者はWindowsユーザーなので、今回はWindowsの使い方を例に解説を進めます。

Claudeより
ダウンロードしたClaude Desktopを開き、Googleアカウントかメールアドレスのいずれかでログインします。

Claudeより
画面右上にあるハンバーガーアイコンをクリックし、File > Settingsを開きます。

Claudeより
Settings欄に「Developer」をクリックし、画面下部にある「Edit Config」をクリックしてください。

Claudeより
すると「AppData >Roaming > Claude」フォルダ内に「claude_desktop_config.json」ファイルが生成されます。こちらを任意のエディタで開きます。
「claude_desktop_config.json」ファイルに下記のコードを入力します。
【サンプルコード】
{
"mcpServers": {
"filesystem": {
"command": "C:\\Program Files\\nodejs\\node.exe",
"args": [
"C:\\Users\\ユーザー名\\AppData\\Roaming\\npm\\node_modules\\@modelcontextprotocol\\server-filesystem\\dist\\index.js",
"C:\\Users\\ユーザー名\\Desktop"
]
}
}
}
「ユーザー名」の部分を自身のユーザー名に書き直してください。
「claude_desktop_config.json」ファイルを編集後、Claude Desktopのハンバーガーアイコンから「File > Exit」をクリックして閉じます。
Claude DesktopでMCP操作を実行する

Claudeより
Claude Desktopを再度立ち上げると、チャット欄右下にトンカチのようなアイコンが表示されていれば無事Filesystemと同期できています。

Claudeより
トンカチアイコンをクリックすると、MCPサーバーでできることが記載されています。主な内容を下記にまとめました。
- ディレクトリの作成 (create_directory)
- ディレクトリツリーの取得 (directory_tree)
- ファイルの編集 (edit_file)
- ファイル情報の取得 (get_file_info)
- 許可されたディレクトリの一覧取得 (list_allowed_directories)
- ディレクトリの内容を一覧表示 (list_directory)
- ファイルの移動またはリネーム (move_file)
- ファイルの読み取り (read_file)
- 複数ファイルの読み取り (read_multiple_files)
- ファイルの検索 (search_files)
- ファイルの作成または上書き (write_file)
今回はこの中からディレクトリ作成を実行してみます。実行したプロンプトは下記の通りです。
「デスクトップにtest-claude-mcpというフォルダを作ってください。」

Claudeより
すると上記のようにアクセス許可の画面が表示されます。
- Allow for this Chat:このチャット欄で指定するプロンプトの処理を全て許可する
- Allow Chat:1回だけ許可する
任意の方法で許可してください。

Claudeより
「フォルダを作成しました。」と表示されたので実際に確認してみます。

Claudeより
上記のようにプロンプトで指定したフォルダが作成されていました。このようにClaude MCPを使うことで、直接自分のPCを自然言語で操作できるのが魅力です。
Claude MCPの活用例
Claude MCP(Model Context Protocol)は、さまざまなツールやプラットフォームと連携できるのが特徴です。ここではGitHub、Notion、Slackといった人気のあるサービスとの統合方法を紹介します。
Claude MCPとGitHub連携で開発効率を向上
Claude MCPをGitHubと連携することで、AIアシスタントがリポジトリのコードやIssue、Pull Requestの情報を取得し、開発サポートを行うことができます。たとえば過去のコミット履歴を参照して変更点を分析したり、Issueの内容を要約して適切なタスク管理をサポートすることが可能です。
Claude MCP×Notionで情報をAIで整理・活用
Claude MCPとNotionを連携することで、ノートやドキュメントの情報を取得して内容を整理したり、タスクの進捗を管理するのに役立ちます。チームのワークスペース内で情報を横断的に検索し、AIが適切な提案を行うことでよりスムーズな業務遂行が可能です。
Claude MCP×SlackでのコミュニケーションをAIがサポート
Claude MCPとSlackを統合することで、チャットの内容をリアルタイムで分析して必要な情報を即座に提供できます。たとえば特定のキーワードに基づいて関連資料を共有したり、会話の流れを要約してレポートを作成することが可能です。
これにより社内コミュニケーションの効率化が期待できます。