【時間がない人向け】記事の3行要約
- 2024年4月のWindows 11セキュリティ更新プログラムがリリース
- Nearby ShareやSnap Layoutsなどの機能が強化・改善
- Windows 10 21H2エンタープライズ版のサポート終了が近づく
2024年4月のWindows 11セキュリティ更新プログラム公開
マイクロソフトは全サポート対象バージョンのWindows 11およびWindows 10向けに月例のセキュリティ更新プログラムを公開した。今回のアップデートには複数の機能強化や改善が含まれており、ユーザーエクスペリエンスの向上が図られている。
Windows 11バージョン23H2と22H2では、Voice accessがフランス語、ドイツ語、スペイン語に対応するなど、アクセシビリティ面での拡充が目立つ。また、マルチディスプレイ環境でのVoice accessの使い勝手が大幅に改善された。
加えて、Narratorによる画像内テキストの検出精度が向上し、手書き文字の認識にも対応。Microsoft Wordではブックマークやコメントの有無、アクセシビリティに関する提案の存在をアナウンスするようになった。
Windows 11のNearby ShareとSnap Layouts機能が強化
今回のアップデートでは、Nearby Shareの利便性を高めるための変更が加えられた。クイック設定やWindowsの設定からNearby Shareをオンにすると、必要に応じてWi-FiとBluetoothが自動的に有効化される仕組みだ。
同一ネットワーク上のデバイス間でのNearby Share転送速度も改善。従来は同一のプライベートネットワークである必要があったが、パブリックネットワーク上でも高速化が図られた。
Snap Layoutsにはアプリウィンドウをワンアクションでスナップするためのサジェスト機能が追加。ウィンドウの最小化・最大化ボタンにマウスオーバーすると、レイアウトオプションのアイコンが表示されるようになった。
Windows 365 BootとSwitchがより使いやすく
クラウドPCサービスのWindows 365では、専用モードのWindows 365 Bootが強化された。会社支給デバイスでサインインすると、Windows Hello for Businessなどのパスワードレス認証を通じて自動的にWindows 365 Cloud PCにもサインインできる。
この専用モードでは高速アカウントスイッチャーも提供され、ユーザープロファイルの切り替えやサインインがスムーズに行えるようになった。ロック画面の表示画像のカスタマイズやユーザー名の保存など、エクスペリエンスのパーソナライズも可能だ。
Windows 365 Switchについても、Cloud PCからのワンクリック切断をサポート。Cloud PCのスタートメニューにツールチップが追加され、切断とサインアウトの違いがわかりやすくなっている。
Windows 10バージョン21H2エンタープライズ版のサポート終了が迫る
マイクロソフトは2024年6月のセキュリティ更新プログラムがWindows 10バージョン21H2エンタープライズ、エデュケーション、IoT エンタープライズ各エディションの最終リリースになると告知した。Windows 10の最終バージョンとなる22H2は、2025年10月14日までセキュリティ更新プログラムが提供される。
21H2のエンタープライズおよびIoT エンタープライズLTSB/LTSCエディションは、2027年1月12日までメインストリームサポートが継続する。これらのエディションを利用している組織は、22H2またはWindows 11への移行を計画的に進める必要がある。
Windows 11へのアップグレードに際しては、ハードウェア要件への適合性や社内アプリケーションとの互換性を十分に検証し、段階的な移行を検討することが望ましいと言えるだろう。
trends編集部「K」の一言
定期的なセキュリティ更新プログラムは、Windowsシステムをサイバーセキュリティのリスクから保護する上で欠かせない。その一方で機能アップデートによるユーザビリティの改善も、生産性の向上と業務効率化に直結する重要な要素と言えるだろう。
今回のWindows Updateではアクセシビリティ面での拡充が目を引く。Voice accessの多言語対応やマルチディスプレイ環境での操作性改善は、多様なユーザーにとって利便性の高い変更だ。Microsoftが推進するインクルーシブなコンピューティング戦略の一環として、ますますのアクセシビリティ強化に期待したい。
また、Windows 365関連の機能拡張からは、シームレスなハイブリッドワーク環境の実現に向けた布石が見て取れる。クラウドPCとローカルPCをシームレスに連携させ、デバイスを問わずどこでも一貫したWindowsエクスペリエンスを提供する。それがMicrosoftの描くモダンワークプレイスのビジョンであり、Windows 365はその中核を担うソリューションになりつつあるようだ。
一方、Windows 10のサポートライフサイクルが大きな転換期を迎えようとしている。Windows as a Serviceの旗印の下で機能の差異が縮小し、事実上「Windows 10.5」とも呼べる位置付けとなったWindows 11だが、いよいよ10からの本格移行が促される段階に入ったと言えるだろう。
移行判断に際しては、Windows 11の強化セキュリティをメリットとしつつ、ハードウェアやソフトウェアの互換性を慎重に見極める必要がある。MicrosoftのサポートライフサイクルとEOSの期日を念頭に、計画的かつ戦略的なアップグレードの検討が求められる局面と言えそうだ。
月例セキュリティ更新プログラムの確実な適用と将来に向けたOSバージョンアップの綿密な計画。Windows環境の安全性と生産性を維持・向上させるために、システム管理者がこの二つの視点を持つことが一層重要になるのではないだろうか。
References
- ^ Microsoft. 「Windows message center | Microsoft Learn」. https://learn.microsoft.com/en-us/windows/release-health/windows-message-center#3276, (参照 24-04-10).
- ^ Microsoft. 「April 9, 2024—KB5036893 (OS Builds 22621.3447 and 22631.3447) - Microsoft サポート」. https://support.microsoft.com/ja-jp/topic/april-9-2024-kb5036893-os-builds-22621-3447-and-22631-3447-a674a67b-85f5-4a40-8d74-5f8af8ead5bb, (参照 24-04-10).