メラネシアの首脳陣、先住民主導の世界最大の海洋保護区を発表

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ニース（フランス）、 2025 年 6 月 13 日 /PRNewswire/ -- ソロモン諸島およびバヌアツの両政府は国連海洋会議において、祖先から受け継がれてきた南西太平洋の海域と故郷、民族を保護するため、 Melanesian Ocean Reserve を創設する意向を発表しました。この地域は、世界で最も生物多様性に富んだ海洋地域の 1 つです。同海域の保護は、何百もの異なる先住民族の経済的・文化的活力を確保すると同時に、気候変動、生物多様性、海洋に関するグローバルな目標の推進につながります。

Off Ulawa Island, Solomon Islands, a circle of Indigenous fishermen catch scad by forming a circle, honouring the ocean’s gift. Photo credit: Su'umoli Village, Makira-Ulawa Province, Solomon Islands.

Melanesian Ocean Reserve は、先住民族が主導する地球上で初の多国籍海洋保護区となります。完成すれば、アマゾンの熱帯雨林に匹敵する 600 万平方キロメートル以上の海洋と島々をカバーするものになります。この保護区には、ソロモン諸島、バヌアツ、パプアニューギニアの国有水域が含まれており、ニューカレドニアの排他的経済水域の保護水域ともつながる予定です。

「何千年もの間、メラネシアの先住民族は、最も賢く、かつ最も効果的な方法でこの神聖な海域を守ってきました。だからこそ、メラネシア各国の政府が力を合わせ、私たちのアイデンティティと生活、そして精神的なつながりを尊重するために、前例のない海洋保護区を作ろうとしているのです」と、ソロモン諸島の Jeremiah Manele 首相は述べています。

「古来から我々の国々の間で管理されてきた海洋空間に、国境を越えた回廊を設置することは、私たちの国家海洋政策の目的であり、これが実現したことを嬉しく思います」とバヌアツの Ralph Regenvanu 環境大臣は述べています。「 Melanesian Ocean Reserve は、メラネシアの政府と人々に、私たちの地球と生き物を顧みずに採掘したり搾取したりする人々から私たちの祖先の海を守るために、もっと多くのことを実行する力を与えてくれるでしょう。この広大な保護区における私たち先住民の保護管理責任者としての取り組みが、世界中の同様の取り組みにつながっていくことを願っています。」

本日の正式発表はバヌアツ政府とソロモン諸島政府によるものですが、パプアニューギニア政府とニューカレドニア政府も Melanesian Ocean Reserve への参加を予定しています。

本日付でソロモン諸島とバヌアツは、 Melanesian Ocean Reserve にすべての群島領海とその先の地域を含める意向を示しました。これにより、この海域では、先住民族の価値観に則った持続可能な経済活動のみが許可されることになります

この Melanesian Ocean Reserve の構想は、 2 人の高名な先住民指導者の発案によるものです。両者は昨年コロンビアのカリで開催された Convention on Biological Diversity で初めて顔を合わせ、青写真を描き始めました。その人物は次の 2 人です。

Trevor Mahaga 氏（ソロモン諸島環境・気候変動・防災・気象大臣）
Ralph Regenvanu 氏（バヌアツ気候変動適応・エネルギー・環境・気象・地球災害・災害管理大臣）

Mahaga 大臣と Regenvanu 両大臣は、非営利団体 Nia Tero と Islands Knowledge Institute （ IKI ）の支援のもと、パプアニューギニアの漁業・海洋資源大臣である Jelta Wong 氏とともに、 Melanesian Ocean Reserve のコンセプトを具体化しました。

先住民のCEOと過半数を先住民が占める理事会が率いるNia Teroは、先住民に直接資金を提供する世界的ファシリテート機関です。「メラネシアの指導者たちがしていることは、すべての海洋民族の希望を代弁するものです。それは、先祖の夢と知識を現代に十分に生かし、本来あるべき形で海と地球を大切にすることです」とNia TeroのCEO、Aulani Wilhelm氏は述べています。

ソロモン諸島を拠点とする先住民の生態学者 Edgar Pollard 博士が率いる Islands Knowledge Institute は、 Melanesian Ocean Reserve 構想の主要なインキュベーターとして、各国の指導者たちの深い対話をサポートし、前進のための意欲を育んできました。「 Melanesian Ocean Reserve が、メラネシアの指導者たちの間でアイデアから強力なプラットフォームへと発展したのは、それが彼らの生活における紛れもない真実と結びついているからです」と Pollard 博士は述べています。「部族から村落、国家に至るまで、あらゆるレベルの国々の文脈で海洋域と生活の不可分の関係を現実のものとするチャンスが訪れているという興奮とインスピレーションが、この Melanesian Ocean Reserve を推進しています。」