子どもに生成AIを、どう使わせる? 家庭で整えるファミリーリンク設定とGeminiパスポートの始め方
公開:子どもに生成AIを、どう使わせる? 家庭で整えるファミリーリンク設定とGeminiパスポートの始め方
「便利そうだけど、うちの子に使わせて大丈夫?」——生成AIに対して、そう感じる保護者や先生は少なくありません。答えは「使わせない」でも「なんでも自由に」でもなく、安全な土台を整えたうえで、正しい使い方を一緒に学ぶことです。この記事では、ファミリーリンクの設定からGeminiをオンにするまでを実際の画面すべてでたどりながら、家庭でのAI活用の始め方をまとめました。
この記事の要点
- 生成AIはすでに生活に浸透。大切なのは制限の可否ではなく「安全な土台」と「学び方」。
- 個人アカウントは保護者がファミリーリンクで管理でき、Geminiの利用可否も切り替えられる。
- 子ども自身が使い方を学ぶには、Google公開のGeminiパスポートが役立つ。
- CodeCampKIDSは、子ども向けAI教育の進め方を独自に体系化。家庭・教室(FC)・教育機関のいずれでも活用でき、共同での提供も可能。
そもそも、生成AIは子どもに安全なのか
不安を解くために、まず「AIとは何か」を短く整理しておきましょう。AIは、すでに子どもたちの身の回りにあります。声で曲を再生するスマートスピーカー、ひらがなを漢字に変換するタブレット、おすすめ番組を表示するテレビ——どれもAIの働きです[1]。そして生成AI「Gemini」は、自然な言葉でやり取りしながら、調べものや文章づくり、アイデア出しを手伝ってくれる存在です。
ここで押さえておきたいのは、AIは人間のように「考えている」わけではなく、大量のデータから次に来そうな言葉を予測しているプログラムだということです。だからこそ、ときに事実と違う内容をもっともらしく答えることがあります。この「もっともらしい間違い」は、専門的にはハルシネーションと呼ばれます。
安全に使うために、家庭で共有したい4つの姿勢
Googleの保護者向けの資料でも、責任ある使い方のポイントが繰り返し示されています[1]。子どもと共有したいのは、次の4つです。
- 答えは確かめる:AIの回答を鵜呑みにせず、教科書や信頼できるサイトで裏を取る。
- 個人情報は入力しない:名前・住所・電話番号などは入れない。
- 頼りすぎない:AIは考えを広げる道具。最後は自分の頭で考えて仕上げる。
- 困ったら大人に相談:不安なことや怖いと感じたことは、周りの大人に話す。
Googleが用意している、子ども向けの安全対策
提供側でも、18歳未満のユーザーに向けた対策が取られています。年齢にふさわしいコンテンツを表示するためのポリシーが設けられ、子どもの安全や発達の専門家(FOSI、ConnectSafelyなど)と連携してコンテンツポリシーが策定されています[2]。回答の裏付けを自動でチェックする機能や、AI生成画像に電子透かしを入れる仕組みも整えられており、GeminiはCommon Sense Mediaのプライバシー シールも取得しています。
「学校のアカウント」と「個人のアカウント」で管理者が違う
安全対策を家庭でどう活かすかは、使うアカウントの種類で変わります[2]。学校が発行するアカウント(Workspace for Education)は、学校の管理者が設定を管理し、入力データがAIの学習に使われることもありません。一方、保護者やお子さま自身が作る個人アカウントは、家庭側で管理する必要があります。この個人アカウントを管理する仕組みが、次に紹介するファミリーリンクです。CodeCampKIDSのように家庭の端末で学ぶ場面では、まずここが出発点になります。
ファミリーリンクを開く
ファミリーリンクは、Googleが提供する保護者向けの管理サービスです[3]。お子さまのGoogleアカウントと保護者アカウントを結びつけ、利用できるアプリの承認、利用時間(スクリーンタイム)の上限、コンテンツやプライバシーの設定を管理できます。Geminiのような生成AIも、この管理の対象です。
ここからは、保護者のパソコン(ブラウザ)で操作する流れを、実際の画面で順に見ていきます。項目名や配置は更新で変わることがあるため、最新の表示に合わせて読み替えてください。
ブラウザで familylink.google.com を開きます。トップページが表示されたら、保護者ご自身のGoogleアカウントでログインします。
ログインすると、Family Linkのロゴが表示された読み込み画面になります。数秒待つと管理画面が開きます。
Geminiの設定はどこにあるのか確認する
ログインすると、管理対象のお子さまの「管理」画面が開きます(お子さまをまだ追加していない場合は、次の章の「お子さまのアカウントを追加する」に進んでください)。まずは、Geminiの設定がどこにあるのかを確認しておきましょう。
左メニューの「管理」が選ばれた状態で、Google Play・YouTube・Google Chrome とウェブ・Google 検索・Gemini・Google アシスタント・Google フォトなど、サービスごとの設定項目が並びます。ここが、お子さまが使えるサービスをコントロールする場所です。
一覧の中の「Gemini 設定と制限」をクリックします。
Geminiの設定画面が開きます。初期状態ではスイッチがオフで、この状態ではお子さまのアカウントでGeminiは使えません。画面には、お子さまがAndroid・iOS・ウェブでGeminiを使えるようにするかを選ぶ設定である旨と、フィルタは完全ではないこと、不正確な情報が表示されることがあるため回答を再確認することが説明されています。
同じ画面にある案内カードをクリックすると、責任ある使い方についての詳しい情報を確認できます。カードには、GeminiはAIツールであり人間ではないと伝えること、個人情報を共有したり友だちのように扱ったりしないよう注意を促すことが書かれています。
Googleのヘルプ「お子様による Gemini アプリの利用をサポートする」が開きます。年齢に応じた利用の考え方や、家庭で伝えたいことがまとまっているので、オンにする前に一度目を通しておくと安心です。
お子さまのアカウントを追加する
お子さまのアカウントをまだ追加していない場合は、ここから登録します。すでに追加済みの方は、次の章「Geminiをオンにする」へ進んでください。
画面左のメニューにある「お子様を追加」をクリックします。
「お子様は Google アカウントをお持ちですか?」と表示されます。画面にも書かれているとおり、管理機能を設定するには末尾が @gmail.com のお子さま用アカウントが必要です。
お子さま用のアカウントをまだ持っていない場合は、「いいえ」をクリックします。ここから新規作成に進みます。
お子さま用アカウントの作成に進むと、これから行う内容の案内が表示されます。内容を確認して「次へ」で進みます。
「Google アカウントを作成」の画面で、お子さまの姓(省略可)と名を入力し「次へ」。以降は画面の案内に沿って、生年月日・性別 → Gmailアドレスの作成 → パスワードの設定 → 保護者の同意の順に進めると、お子さま用アカウントが完成します。
お子さまがすでにGoogleアカウント(@gmail.com)を持っている場合は、分岐画面で「はい」をクリックします。そのアカウントを保護者の管理対象として追加する流れになります。
続いて「お子様のデバイスをお手元にご用意ください」という案内が表示されます。お子さまの端末側で、次の順に操作します。
- [設定]を開く
- Androidの場合は [Google]→[保護者による使用制限]、ChromeOSの場合は [ユーザー]→[保護者による使用制限] の順に開く
- 手順に沿って「保護者による使用制限」を設定する
- 設定が終わったら、この画面の[完了]をクリックする
お子さまがiPhone・iPadの場合
この案内はAndroid・ChromeOS向けの端末設定です。お子さまの端末がiPhone・iPadの場合、端末側の「保護者による使用制限」の操作は対象外なので、そのまま[完了]で進めて構いません。お子さまのアカウントはファミリーグループに追加され、管理画面から設定できるようになります。ただし、端末そのものの利用時間やアプリ制限はファミリーリンクだけでは行えず、Apple側の「スクリーンタイム/ファミリー共有」との併用が必要です。このあと設定するGeminiのオン/オフは、端末の種類に関わらず有効です。
設定が終わったら、左メニュー下部の「ファミリーを管理」をクリックします。Googleアカウントの家族設定ページが新しく開きます。
Geminiをオンにする
お子さまのアカウントが追加できたら、いよいよGeminiを使えるようにします。この設定をオンにすると、お子さまがAndroid・iOS・ウェブのいずれからでもGeminiを使えるようになります。あとから変更したいときも、同じ手順で開けます。
「Google で設定した家族」のページが開きます。ファミリー グループの管理者(保護者)と、管理対象のメンバー(お子さま)が一覧で表示されます。
一覧の中のお子さまのアカウント(管理対象のメンバー)をクリックします。
「ファミリー メンバーの詳細」が開きます。「ファミリー リンクに移動」をクリックします。
ファミリーリンクの「管理」画面に移動します。ここに、サービスごとの設定項目が並んでいます。
一覧を下にスクロールし、「Gemini 設定と制限」をクリックします。
Geminiの設定画面が開きます。この時点では「Gemini アプリ」のスイッチはオフです。
「Gemini アプリ」のスイッチをクリックしてオンにします。スイッチが青色に変われば設定完了です。これで、お子さまのアカウントでGeminiが使えるようになります。設定の変更は、お子さまにも通知されます[2]。
端末によって「できること」が変わる
見落としがちですが、ファミリーリンクで管理できる範囲は、お子さまが使う端末のOSによって変わります。Geminiのオン/オフは端末に関わらず適用されますが、利用時間やアプリ制限は端末次第です。
| 子どもの端末 | 管理できる範囲の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| Android・Chromebook | 利用時間、アプリの承認、コンテンツ、位置情報などをまとめて管理 | ファミリーリンクの機能をもっとも活かせる。学習端末として管理しやすい。 |
| iPhone・iPad | Googleアカウントと、ChromeなどGoogleアプリの範囲が中心 | 端末全体の時間やアプリ制限は、Apple側の「スクリーンタイム/ファミリー共有」との併用が必要。 |
| Windows・Mac | Googleアカウント(Chromeの閲覧・検索設定など)の管理が中心 | OS全体の制限は、それぞれのOSのファミリー機能が別途必要。 |
Geminiパスポートで学び方を身につける
安全な土台が整ったら、次は子ども自身が「安全でかしこい使い方」を学ぶ番です。ここで役立つのが、Google for Educationが公開している「Geminiパスポート」。子どもが学びにGeminiを使うための、プロンプト(Geminiへの指示)の実例を集めたガイドブックで、対象学年ごとに小学校1〜3年生向けと、小学校4年生〜中学校3年生向けの2種類があります[4]。
新しいゲームを始める前にルールを覚えるように、Geminiを使う前に約束ごとを確認する——それがパスポートの考え方です。
最初に確認したい「安全に使うための5つのルール」
パスポートの冒頭では、5つのルールが示されています。要点は次のとおりです[4]。
- ファクトチェック:AIの答えを鵜呑みにせず、自分の目で確かめる。
- 個人情報を守る:名前・住所などの個人情報を入力しない。
- 人の作品を大切に:著作権を尊重し、AIが作ったものはその旨を明記する。
- 頼りすぎない:AIは道具。最後は自分の頭で考えて仕上げる。
- 困ったら大人に相談:不安なことがあれば、周りの大人に相談する。
ルールに続いて、「いいプロンプトの作り方」や、宿題・調べ学習、アイデア出し、むずかしい内容のやさしい説明といった学年別の具体例が並びます。さらに、ガイド付き学習・Gem・Canvas・画像生成などGeminiのツール、資料をもとに答えるNotebookLM、先生・保護者向けのページまで収録されています。ご家庭でお子さまと一緒に読むのがおすすめです。
家庭での使い方と声かけのヒント
設定と約束ごとが整ったら、あとは「生活のなかで一緒に使ってみる」ことが、いちばんの学びになります。調べものやアイデア出しをGeminiと一緒にやってみて、出てきた答えについて「これって本当かな?」「教科書にも同じことが書いてあるかな?」と親子で話す——それだけで、鵜呑みにしない姿勢が自然と身についていきます。
「宿題を代わりにやってもらう」ためではなく、「自分で考えるヒントをもらう」ために使う。この距離感を家庭で共有できると、AIは頼れる学びの相棒になります。
CodeCampKIDSの子ども向けAI教育
Googleの資料は、AIとの付き合い方を学ぶ良い出発点です。ただ、「では、子どもに何を・どの順番で・どう学ばせるか」という設計は、各家庭や教室にゆだねられているのが実情です。ルールを知ることと、日々の学びのなかで使いこなせるようになることの間には、まだ距離があります。
CodeCampKIDSは、この「子ども向けAI教育の進め方」そのものを独自に体系化しています。生成AI活用講座(Gemini)では、まず身近な「生活編」から、AIとの安全でかしこい付き合い方を、体験を通して段階的に学べるカリキュラムを用意しています。ツールの紹介にとどまらず、「どんな場面で、どう使い、どう確かめるか」を、子ども自身が身につけていける設計です。
ご家庭・お子さま
家庭で整えた土台の先を、CodeCampKIDSの講座で段階的に。まずは「生活編」から。
講座を見る →教室運営・FC検討の方
体系化された子ども向けAI教育を、CodeCampKIDSのフランチャイズとして自教室で提供できます。
FC・教室運営を相談 →教育機関の方
AI教育の進め方に悩む学校・団体へ。CodeCampKIDSの知見を、導入や共同開発の形でご提供します。
教育機関向けに相談 →「AIをどう学ばせるか」に、答えを持っています。
家庭でも、教室でも、学校でも。CodeCampKIDSは、子どもがAIと安全に・かしこく付き合う力を育てる進め方を、体系化してご提供します。まずはお気軽にご相談ください。
本連載について
本記事は、CodeCamp Trendsでお届けする「子どものAI活用」シリーズの一つです。今後、Geminiパスポートの使い方を親子で楽しめる漫画コンテンツなど、家庭や教室ですぐ役立つ内容を定期的に配信予定です。
次回予告
Geminiパスポートの使い方を、親子で楽しく読める漫画コンテンツを準備中です。公開までもう少しお待ちください。
まとめ
子どものAI活用は、「制限するか、させないか」の二択ではありません。家庭で安全な土台を整え(ファミリーリンク)、子ども自身が使い方を学び(Geminiパスポート)、生活のなかで一緒に試す——この順番で進めれば、AIは学びを広げる心強い道具になります。そして、その学びを体系的に前へ進めたいときは、CodeCampKIDSがご家庭・教室・教育機関のいずれの立場でも力になれます。まずは今日、ファミリーリンクの設定から始めてみてください。
参照
- ^ Google「AIファミリー ガイド」. https://services.google.com/fh/files/misc/familyaiguide_ja.pdf
- ^ Google for Education「AIに関する保護者向けガイド」. https://services.google.com/fh/files/misc/guardian-guide-ja.pdf
- ^ Google ファミリー リンク. https://familylink.google.com/
- ^ Google for Education「Gemini パスポート」(小4〜中3 https://goo.gle/gemini-student-prompt/小1〜3 https://goo.gle/gemini-elementary-prompt)
お子様の可能性を広げる学習体験
「楽しみながら学べる環境で、お子様の好奇心と創造力を育みませんか?私たちのプログラムは、最新のテクノロジーと実績ある教育メソッドを組み合わせた独自の学習体験を提供しています。
対象は小学1年生から中学生向けの『CodeCampKIDS』まで。年齢や習熟度に合わせた段階的なカリキュラムで、プログラミングを通じた論理的思考力と問題解決能力の向上をサポートします。
楽しく学ぶ
遊びを通じて自然に学習習慣が身につきます
仲間と一緒に
グループ活動で協調性とコミュニケーション力を育成
確かな成長
段階的なカリキュラムで着実な成長を実現
実践的な学び
本物のプログラミング体験で技術力を養成
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