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信頼性の高いAIを構築する組織は、AIプロジェクトのROIを2倍にする可能性が60%高く、責任ある取り組みを怠ることの代償の大きさが浮き彫りに
米国ノースカロライナ州キャリー, 2025年10月7日 /PRNewswire/ -- データとAIのグローバルリーダーであるSASは本日、AIの利用状況、影響、信頼性を関する新たな調査結果を発表しました。「IDC Data and AI Impact Report: The Trust Imperative」によると、ITおよびビジネスリーダーは他の形式のAIよりも生成AIへの信頼度が高いと報告しています。
AIの利用と導入を調査したこのグローバルリサーチでは、ガバナンス、説明可能性、倫理的な安全策を通じてAIシステムの信頼性を高める投資を行っている組織はわずか40%であることが判明しました。一方で、信頼性の高いAIを優先する組織はAIプロジェクトのROIを2倍にする可能性が60%高いことが分かりました。逆説的に、信頼性のあるAIシステムへの投資が最も少ないと報告した企業群において、生成AI(例:ChatGPT)は従来のAI(例:機械学習)よりも200%信頼性が高いと見なされていました。後者は最も確立され、信頼性が高く、説明可能な形式であるにもかかわらずです。
「当社の調査では矛盾が明らかになりました。人間のような対話性と社会的親和性を持つAIの形式は、実際の信頼性や正確性にかかわらず、最も高い信頼を促す傾向にあるのです」と、IDCのAI・自動化部門のリサーチディレクター、Kathy Lange氏は述べています。「AIの提供者、専門家、個人ユーザーは、次のような問いを投げかけねばなりません。"生成AIは信頼されているが、常に信頼に足る存在なのか?"、"リーダーたちは、この新興技術に必要なガードレールとAIガバナンスを適用しているのか?"」
本調査の詳細については、The Atlantic 社のCEOであるNicholas Thompsonが司会を努め、SAS、Deloitte、IDCのゲストスピーカーが登壇するLinkedIn Liveパネルディスカッションをご覧ください。
調査レポート全文はこちらからご覧いただけます。http://sas.com/ai-impact.
本調査は、北米、ラテンアメリカ、欧州、中東・アフリカ、アジア太平洋地域で実施された2,375名の回答者を対象としたグローバル調査に基づいています。参加者はIT専門家と事業部門リーダーがバランスよく構成されており、技術部門と事業部門の両方の視点を提供しています。
新興AI技術が最も高い信頼を集める
全体として、確立されたAIの形式よりも、 生成AIやエージェンティックAIといった新興技術が最も信頼されていることが判明しました。回答者のほぼ半数(48%)が生成AIに「完全な信頼」を寄せている一方、エージェンティックAIについては3分の1(33%)が同様の回答を示しました。最も信頼度が低いのは従来型AIで、完全な信頼を示したのは5人に1人未満(18%)でした。
生成AIとエージェンティックAIへの高い信頼度を示す一方で、回答者はデータプライバシー(62%)、透明性と説明可能性(57%)、倫理的な利用(56%)などの懸念を表明しています。
一方、ほとんどのユースケースを実行する技術がまだ完全には実現されていないにもかかわらず、量子AIへの信頼は急速に高まっています。実世界での応用はまだ初期段階にあるにもかかわらず、世界の意思決定者のほぼ3分の1が量子AIに精通していると回答し、26%がこの技術に完全な信頼を寄せていると報告しています。
AIのガバナンス体制の遅れがAIの効果とROIを弱体化させる
調査ではAIの利用が急増していることが明らかになりました。特に生成AIは、認知度と適用範囲の両面で従来のAIを急速に凌駕しています(81%対66%)。これにより新たなレベルのリスクと倫理的懸念が生じています。
IDCの調査では、全地域において組織がAIを信頼する度合いと、技術が実際に信頼に値する度合いに乖離があることが判明しました。調査によると、10社中8社近く(78%)がAIを完全に信頼していると主張する一方で、AIガバナンス、説明可能性、倫理的安全策を通じてシステムの実証可能な信頼性を確保するための投資を行っているのはわずか40%に留まります。
調査はまた、AIプロジェクトを運用化する際に信頼できるAI対策の実施が低優先度とされていることも示しました。回答者の組織的優先事項トップ3において、AIガバナンス枠組みの構築を選択したのはわずか2%、責任あるAIポリシーの策定を報告したのは10%未満でした。しかし、信頼性のあるAI対策の優先順位を下げることが、これらの組織が将来的にAI投資の完全な成果を享受する妨げとなっている可能性があります。
調査では、回答者を信頼性のあるAIリーダーとフォロワーに分類しました。リーダー企業はAIシステムの信頼性確保に向け、実践手法、技術、ガバナンス枠組みに最も投資しており、その結果、AIプロジェクトで2倍以上のROIを達成したと報告する確率が1.6倍高くなっています。
強固なデータ基盤とガバナンスの欠如がAIを停滞させる
AIシステムが自律性を高め、重要プロセスに深く統合されるにつれ、データ基盤の重要性も増しています。データの質、多様性、ガバナンスはAIの成果に直接影響するため、利益(例:ROI、生産性向上)の実現とリスク軽減にはスマートなデータ戦略が不可欠です。
本調査では、AI導入の成功を阻む3つの主要な障壁を特定しました。脆弱なデータインフラ、不十分なガバナンス、AIスキルの不足です。回答組織のほぼ半数(49%)が、中央集権化されていないデータ基盤や最適化されていないクラウドデータ環境を主要な障壁として挙げています。これに続く懸念事項は、十分なデータガバナンスプロセスの欠如(44%)と組織内の熟練スペシャリスト不足(41%)でした。
回答者は、AI導入で使用するデータ管理における最大の課題として、関連データソースへのアクセスの困難さ(58%)を挙げました。その他の主要な懸念事項には、データプライバシーとコンプライアンス問題(49%)、データ品質(46%)が含まれます。
「社会、ビジネス、従業員の利益のために、AIへの信頼は不可欠です」とSASの最高技術責任者Bryan Harrisは述べています。「これを実現するためには、AIの導入成功率を高め、人間はAIの結果を批判的に検証し、リーダーは従業員にAIを活用する力を与えなければなりません。」
SASについて
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